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アニメ『ULTRAMAN』あまりに人間的なヒーローの輝き 木村良平×江口拓也×潘めぐみインタビュー

 不朽のヒーロー作品「ウルトラマン」を題材に描く漫画『ULTRAMAN』(清水栄一×下口智裕)が動画配信サービス・Netflixオリジナルアニメシリーズとなり、4月1日(月)より配信される。「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズの神山健治氏と「APPLESEED」シリーズの荒牧伸志氏が監督としてタッグを組み、ProductionI.GとSOLA DIGITAL ARTSによる制作、と豪華な布陣で手がける同作。フル3DCGによる映像表現の見応えはもちろん、そこに描かれる人間模様もまた、これまでの“ウルトラマン”とは一線を画した群像が描かれている。勇敢さと弱さ、善と悪、栄光と闇――若くして“ヒーロー”に選ばれたがゆえに登場人物たちは相反する自身の内面と向き合う。早田進次郎/ULTRAMAN役の木村良平、諸星弾/SEVEN役の江口拓也、そして北斗星司/ACE役の潘めぐみが、今作で演じた未熟で複雑なヒーローの魅力を語ってくれた。

■「生まれながらのヒーローではない」圧倒的パワーとアンバランスな“人間味”

 同作は、ウルトラマンが地球を去ったその後の世界が舞台。進次郎は多感な思春期を過ごす高校生だが、自分が驚異的な身体能力を持っていることを自覚していた。ある日、進次郎は父・早田進がかつてウルトラマンであったこと、そしてウルトラマン無き地球で暗躍する異星人たちの存在を知る。進次郎は秘匿組織として健在していた科学特捜隊の井手が開発したウルトラマンスーツを着用できる数少ない適合者であることが判明し、世界の平和を守るため突如“ULTRAMAN”として戦う運命を背負う。

 木村は、進次郎、諸星、北斗、メインキャラクター3人の人物像について「彼らは“ウルトラマン”ではないんですよね」と見解を語る。確かに、ヒーローとして“選ばれてしまった”3人には若さゆえの苦悩や未熟な言動も多く、広く知られてきたウルトラマンのヒーロー然とした姿からは遠い。「つまりウルトラマンを見てきて、憧れてたり、何か感銘を受けたやつが似たようなチャンスを与えられ、ウルトラマンを名乗ることを許された、と言う方が近いかもしれない。そういう意味では(過去のウルトラマンと)だいぶ違うと思うんですよ。生まれながらのヒーローではないんです」と、人間ドラマとしての魅力を挙げた。

 江口演じる諸星/SEVENは科学特捜隊に所属する青年で、敵対者には容赦がない戦闘スタイルが特徴。ULTRAMANになったばかりの進次郎にも厳しく接する。江口は「(諸星は)まだまだ謎のあるやつなので、最初から強そうだし、実際に強いし。でもやっぱり特別な力というのを努力で培ってきたタイプの人間なので、強そうに見えている部分がある反面、弱い部分もあるんだろうなと思っています」と自身の役を捉えている。

 また、「このアニメ中では語りきれていない部分もあると思うんですけど、そういう意味では、彼のストイックな部分をどれだけ出せるかなっていうのを考えながら演じました」と役作りを振り返ってくれた。

 ACEとして戦う北斗は進次郎と同じ高校の後輩。大事故で異星人に手術を施された改造人間で、裏では社会悪への制裁と称して恐喝で金を奪い、それを活動資金にしている。一方で、とある理想を抱き、強い意志を持って異星人と戦っている一面もある。そんな北斗について潘も「北斗星司もまだ高校生なので、自分のやりたいこととか、カッコいいところを見せたいとか、そういう欲があって、ヒーロー像というより人間らしいウルトラマンだと思ってます」と語り、3者に共通している“等身大”の人物像はストーリーの要になっている。

■戦いながら“動機”を手にしていく主人公

 これまで何度も共演を重ね気心の知れた仲の木村、江口と、2人を兄のような存在と慕う潘。今回『ULTRAMAN』で相まみえた3人は互いの演技をどう受け止めたのだろうか。

 モーションコミック版から進次郎を演じている木村は、江口について「もともと(モーションコミックの)諸星役が別の方だったので、(アニメ版で)江口って聞いた時にだいぶ印象変わるなと思って。どう演じるのかなと思ってた部分もありましたが、(実際に聞いて)ああこういう江口かと、安心できましたね。これなら自分の持ってる進次郎で掛け合えるなと」。

 それを受け江口も「(安心感について)それは僕も。神山監督と良平さんのこの現場って、僕が一番最初にオーディションに受かって名前のある役を演じたときのメンバーでもあったので、そういう意味ではまた違った思いもあって」と、特段の思いと“ホーム感”両方を感じていた様子。「ちょうど10年が経って、成長した自分を見せたい気持ちも当然ありました」。

 潘もモーションコミックから北斗役を務めているが、アニメで新たに江口も含めた3人で演じられたことに「お2人とも自分にとって兄さんみたいな存在なので、作中で「兄さん」とか「先輩」って言えるうれしさもありましたし、あと、戦っているさなかで聞こえてくるお2人の声というのは、どんな現場でもそうなんですけど、(収録前に一人でする台本や映像のチェックなどで)自分が見てきた以上のものをもらえるなっていつも思うんですよね」と感慨を語る。

 また、「なので、出すつもりじゃなかったのに出ちゃったものとかもありますし、進次郎に『お前もウルトラマンなんだろ!』って言われた時には、なんだか(ACEとして)もう一度生まれることができたな、という感覚でした。北斗自身が2人のウルトラマンからすれば、より若造で小僧だし、幼い部分が一番ある役。自暴自棄にもなりやすく、本来の目的とは違うところに高揚感を感じちゃったり。そういう部分は如実にあって(表現で)まわりから受ける影響はとても大きかったですね」と振り返った。

 最後に3人それぞれが考える、自身のキャラクターの表現や作品の“テーマ”を語ってもらった。

【江口】「今回は異星人を抹殺することだけに執念をみせる“抹殺マン”だったから(笑)、慈悲などないっていう。でも、それもまたアニメでは語られてませんが過去に起こったことが原因だったりして、なんでそんなに頑張れるんだろうって思う部分もあります。もう、執念みたいなものなんでしょうね。根本には(人間的な部分も)ありますけど、あまりハートフルな部分は見せない。だから、ずっと自分の中では苦しみながらやってたかな。」

【潘】「6話で進次郎のお父さんが、『ウルトラマンには光だけじゃなくて深い闇がある』と言っていて。小さい頃ってやっぱり異星人とかイレギュラーな存在が悪だと思う節がどうしてもあって、ウルトラマンが正義だと思って応援してたけど、そのウルトラマンにも抱えている闇とか孤独とか戦う理由っていうのがちゃんとある、ということが改めてわかったというか。

 それから、異星人にも戦う理由や思惑があるんですよね。悪を演じて正義を唱えたり、正義を唱えているのに悪だったり、そこが世の中が抱えていることをそのまま描いているのかなって。その中で何が正しいのかっていうのを北斗星司として物語を通して一つ答えを出せたのかなって思ってます。ウルトラマンになり、騒がれてちやほやされる若さなりの高揚感とか多分あると思うんですけど、本来の目的はそこではない。自分の大切な人のために戦っているんだっていうことを、改めて見つけられたかなと思いました。」

【木村】「主人公の進次郎を中心に考えると、実は彼が一番動機が薄いキャラクターな気がしていて。生きる動機や戦う動機が。そういう意味では3人の中で進次郎が最も大事なものがない。それを(物語の中で)少しずつ手に入れていってるなって思います。この作品て普通のヒーローものより個性的だと思う。みんながみんな勧善懲悪という単純なシステムじゃなくて、それぞれに大事なものをもって生きているのが、すごく印象的。だからこそ、そこが一番明確じゃない進次郎が主人公なのかなって。それを少しずつ見つけていっているから。大事なものは何かっていうのが主題なのだという気がしますね。」

関連写真

  • 『ULTRAMAN』キャストの(左から)江口拓也、木村良平、潘めぐみ (C)ORICON NewS inc.
  • Netflixオリジナルアニメシリーズ『ULTRAMAN』(4月1日より独占配信)(C)円谷プロ (C)Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi (C)ULTRAMAN製作委員会
  • 『ULTRAMAN』スペシウム光線を放つシーン(C)円谷プロ (C)Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi (C)ULTRAMAN製作委員会

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