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あいみょん、ポスト・ミスチルの大本命に ルーツに浜田省吾あり

 あいみょん「マリーゴールド」のロングヒットが続いている。紅白への出演やセカンドアルバム『瞬間的シックスセンス』のリリースもあり、オリコンストリーミングランキングでは首位を堅持。他曲も含めてあいみょんが上位を席巻している状況だ。なぜ、あいみょんは「ストリーミングサービスから火がついた最初のスター」になったのか? 音楽ライターの柴那典氏に解説してもらった。

あいみょん。2月18日には日本武道館で弾き語りワンマンライブを開催し、1万4000人を動員

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■ようやく現れたポスト・ミスチル、ポスト・スピッツの本命

 まず、彼女のルーツから考える必要がある。彼女の憧れの存在は浜田省吾。その佇まいから女性シンガー・ソングライターの系譜をイメージする人は多いと思うが、影響を受けたアーティストに女性の名前はほとんどない。

 そして、同じく浜田省吾をルーツに挙げるのがMr.Children桜井和寿だ。所属事務所がロードアンドスカイだったことを考えるとスピッツも浜田省吾の影響下にあるバンドに位置づけることができる。

 さらに、ミスチルにおける小林武史、スピッツにおける笹路正徳の役割を、あいみょんにおいてはagehaspringsの田中ユウスケが担ったと考えると、ミスチルもスピッツもあいみょんも「浜田省吾の影響下にあるソングライターとそれをモダナイズするプロデューサー」という組み合わせが共通している。

 実際、「マリーゴールド」のコードとメロディの関係性には、スピッツ「チェリー」やMr.Children「Tomorrow Never Knows」と通じ合うところがある。すなわち、あいみょんを「ようやく現れたポスト・ミスチル、ポスト・スピッツの本命」と位置づけることができるわけだ。

 ミスチルがストリーミングに音源を解禁したのが昨年5月。コアな音楽ファンだけでなく幅広い世代のライトなリスナー層がストリーミングサービスに触れ始めた絶妙なタイミングで放たれたのが、90年代のミスチルやスピッツをアップデートし「懐かしいけれど新しい」感覚を呼び覚ます「マリーゴールド」だった。そのことが、ヒットに繋がる最大の要因になったのではないだろうか。

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  • あいみょん。2月18日には日本武道館で弾き語りワンマンライブを開催し、1万4000人を動員
  • 2ndアルバム『瞬間的シックスセンス』(2月13日発売)

提供元:CONFIDENCE

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