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甲子園、ブラバン応援で事実上の決勝戦 「前前前世」大阪桐蔭対“魔曲”智弁和歌山

 第99回全国高校野球選手権大会の第9日が17日に行われる。大会記録ペースで本塁打が生まれ続けるなど、大きな話題を集め続けているが、そんな賑わいを見せる甲子園を、さらに熱くさせているのがアルプススタンドで行われている吹奏楽部によるブラバン応援だ。

『ブラバン!甲子園V』10周年記念盤

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 1回戦、2回戦のブラバン応援注目校を寄稿いただいた人気CDシリーズ『ブラバン!甲子園』の企画・プロデュースを務める石角隆行氏によると第9日はドリームマッチが実現するという。ファン垂涎のブラバン応援の“事実上の決勝”の見どころ聴きどころを再び寄稿いただいた。

<9日目>
 第2試合は応援ブラバン界の雄、智弁和歌山と大阪桐蔭が激突する。よもや、こんなドリームマッチが早くも2回戦から実現してしまうとは! どちらかが敗ければ、甲子園であの演奏が聴けないわけだから、ブラバン・ファンにとっては観たいような、観たくないような複雑な心境。

 1塁側は智弁和歌山。先日放送されたテレビ朝日系『アメトーーク』内の企画「高校野球応援歌 20世紀の曲 ベスト10」で堂々の第1位となった「アフリカン・シンフォニー」は同校がアルプススタンドで広めた。最初に甲子園で演奏したのは1987年だそうだから、30年もの間、応援ブラバン界をリードしてきた名曲中の名曲だ。元祖アフリカン・シンフォニーの真髄を堪能して欲しい。

 智弁和歌山はレパートリーこそ「エルクンバンチェロ」、「サンバ・デ・ジャネイロ」といった王道だが、凄まじいまでの破壊力をもつ演奏で実力の違いを見せつけてくれる。特に”魔曲”と呼ばれる「ジョックロック」の威圧感といったら、半端ない。じわじわと低音がせり上がり、不気味な不協和音の連続は今にも逆転されそうでとにかく怖い。さらにここへ4年前に誕生した”新魔曲”「シロクマ」が加わる。クラブ・ジャズ・グループのJABBERLOOPの原曲をずっしりとしたスローなテンポに落とし迫力あるアレンジに仕立て上げた。智弁和歌山はこのW魔曲を擁した無敵のラインナップで2回戦に臨む。

 一方、3塁側は大阪桐蔭。吹奏楽部としては2006年創部だから歴史は浅いが、その実力は国内屈指。ほかの学校が昭和歌謡や懐かしアニメ曲といった定番応援曲の演奏が多い中、同校のレパートリーは異色。「上からマリコ」(AKB48)、「前前前世」(RADWIMPS)、「Happiness」()、『進撃の巨人』のオープニング曲「紅蓮の弓矢」(Linked Horizon)といったJ-POP&ROCKから、洋楽の「君の瞳に恋してる」やクラシックの「ウィリアムテル序曲」にゲームアプリの「かっせー!パワプロ」と幅広いラインナップだ。今大会ではK-POP・TWICEの「TT」や、映画『LA LA LAND』のテーマ曲「Another Day Of Sun」までをも披露し、全国のブラバン・ファンを驚かせた。いずれも、およそ応援曲に似つかわしくない選曲だが、彼らの手にかかると見事に応援曲に昇華させてしまう。炎天下の劣悪な環境の中、吹奏楽コンクールの会場かと錯覚するほどの美しくかつ圧巻の演奏を響かせてくれる。

 威圧の轟音・智弁和歌山VS華麗な爆音・大阪桐蔭。第9日目の第2試合は、ブラバン・ファンにとって今大会いちばんのベストマッチになる事間違いなし! これはもはや両校のライブin甲子園スタジアム! ライブ・レコーディングしておけば良かった。

―『ブラバン!甲子園』シリーズ 企画/石角隆行

 7月26日に発売した10周年記念盤『ブラバン!甲子園V』では、『ブラバン!甲子園大研究』(文藝春秋社刊)の著者で高校野球ブラバン応援研究家の梅津有希子氏が選曲・監修・コール指導で参加。「アゲアゲ・ホイホイ」の掛け声で知られる「サンバ・デ・ジャネイロ 」や、ここ最近、各校がこぞって取り上げる千葉ロッテマリーンズ応援曲など、定番の応援曲から最新のトレンドまで網羅している。

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  • 『ブラバン!甲子園V』10周年記念盤
  • 梅津有希子『ブラバン!甲子園大研究』(文藝春秋社刊)
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