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渦中のポン・ジュノ監督、配信映画に劇場公開への渇望も

 第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されるも、フランスでは劇場公開されないことから“映画の定義”を巡って論議を巻き起こしていたNetflixオリジナル映画『オクジャ/okja』。ここ日本でも配信限定の公開になるなか、渦中のポン・ジュノ監督が6月22日に来日記者会見を行い、クリエイターとしての考え方を語った。

「映画館の大きなスクリーンでいろいろな人が集まって観るのがもっとも美しい姿であるという考えに変わりはありません。しかし、映画を観る方法にはさまざまな形があります。テクノロジーが発達した現在、映像はフルHD、4K、音響は7.1chサラウンドといったホームシアターで、家で映画を楽しむこともできる時代です。デジタル配信で映画を観るのもひとつの形です」

 ポン・ジュノ監督自身も韓国だけでなくハリウッドでも活躍するヒットメイカーだが、巨匠マーティン・スコセッシ監督やブラッド・ピットら世界的なクリエイターが続々とNetflixでオリジナル作品に参加している点に関しては「大きな予算の作品であるにも関わらず、100%クリエイティブをコントロールできるからです。これは既存の映画ではまず難しい。制作に干渉されたくないというクリエイターは多い。Netflixの契約条件には魅力があり、今後も制作者は増えていくのではないでしょうか」。

 一方、配信映画の劇場上映の有無については「映画監督にとって、劇場公開への渇望は当然あります。これに対してもNetflixは柔軟に対応しています。国によっては劇場数が少なかったり、配信限定になる場合もありますが、一方で国際映画祭での上映もあり、この欲求はある程度は解消されているという状況です」。

 さらに、配信オリジナル映画への自身のスタンスを「今作は配信向けに制作したわけではなく、これまでの映画とまったく変わらず撮りました。そもそも1本の映画の長い“人生”のうちで、劇場での公開はその一部であり、その後、テレビ放送され、DVDなどで残ります。それよりも、1シーンごとに精魂を込めて作った作品が汚されたと感じるのは、途中でCMが挟み込まれたり、テロップが流れたり、最後を切られたりすること。Netflixはそこを守ってくれます。この先、配信も劇場も共存していくでしょう。その際の規則や規定は、映画産業界がこれから整備をしていく部分です」と明言した。



関連写真

  • Netflixオリジナル映画『オクジャ/okja』(6月29日より配信)のポン・ジュノ監督
  • 主演のアン・ソヒョン

提供元:CONFIDENCE

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