相場の「アノマリー」という言葉をご存知だろうか。科学的な根拠はないものの、経験的に一定の傾向が見て取れる株価の動きのことをいう。例えば、秋のハロウィン時期に買って春に売れば利益が出やすいとされる「ハロウィン効果」は、“5月に売れ”という「セル・イン・メイ(Sell in May)」の格言として広く知られるアノマリーのひとつだ。 理由として、秋はヘッジファンドの換金売りが出やすい、あるいは春に向けて人々の気持ちが上向くなどと言われているが、明確な根拠はない。それでも現実にこのアノマリーが的中する年は多く、日経平均株価の過去5年間のデータを見ても、10月最終営業日に買って、5月の最終営業日に売ると(いずれも終値)、4勝1敗で利益が出ている。
2015/12/27