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小林麻耶、ブレない“ぶりっ子キャラ”で再ブレイク 1周まわって好感度上昇

 最近、元TBSアナウンサーで、現在はフリーアナウンサーとして活躍する小林麻耶の露出が目立っている。バラエティ番組で目にする“負け犬キャラ”“痛すぎキャラ”はもとより、来年の1月に「ブリカマぶるーす」という曲でCDデビューをすることまで発表。1980年代アイドルのような元気いっぱいのダンスまでノリノリで披露している。今まで“ぶりっ子”キャラとして、特に女性からは嫌われる対象となってしまっていた彼女だが、そのポリシーを貫いてきたことで、むしろ1周まわってネットを中心に好感度が上がりつつあるようだ。

ブレないぶりっ子キャラで好感度が上昇している小林麻耶 (C)ORICON NewS inc.

ブレないぶりっ子キャラで好感度が上昇している小林麻耶 (C)ORICON NewS inc.

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■女性からの支持を得づらかったぶりっ子キャラ

 青山学院大学在学中から『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)に出演し、そこでテレビの仕事に興味を持ったことから、2003年、TBSに女子アナとして入社。『チューボーですよ!』などで活躍し、その“ぶりっ子キャラ”で男性を中心に人気が爆発した。ORICON STYLE調べの「好きな女子アナウンサーランキング」でも2006年の第1回、第2回、第4回で自己最高の3位を記録するなど、上位常連組となっており、当時の人気ぶりが窺える。しかし、活躍の割に1位になれなかったのは、同時期に高島彩アナ(2008年に殿堂入り)という強力なライバルがいたということもあるだろうが、キャラクター的に女性からの支持を得づらく、むしろ「女性が嫌いな著名人」といったイメージがついてしまったことが大きな要因のひとつだろう。

 また、『恋から』からの流れでアイドル的な人気を得てしまったため、アナウンサーとしてのスキルに疑問の声があがったことも理由のひとつかもしれない。事実、2009年に彼女はTBSを退社してフリーになり、同時に同局の平日18〜19時台の大型報道番組『総力報道!THE NEWS』のメインキャスターに抜擢されるのだが(TBSとは専属契約)、これまでバラエティ系を得意としていたためか「ニュースを読むのが下手」などバッシングを受け、視聴率が振るわなかったこともあって、番組は1年で終了。もちろん、彼女だけの責任ではないはずなのだが、見事に低迷期に入ってしまったのだ。

■視聴者も根負け? キャラをとことん貫いたことがプラスに

 その後、彼女にとっては厳しい時期が続くのだが、そんな折に転機が訪れる。2014年、フジテレビ系で昼帯に放送されている番組『バイキング』出演して、なぜか生放送中に号泣。どうやら真剣に綴っている自分のブログに対する批判に哀しくなってしまったようだが、番組終了後に共演者の雨上がり決死隊・宮迫博之がTwitterで理由を明かし、「ただいじられて可愛いこぶってるだけじゃ無い彼女の新たな一面を見て更に絶っ対必要な共演者だと強く思うのであった」とフォロー。さらに「最初は好かれていなかったふなっしーが今やチョー人気者。小林麻耶はふなっしーの様に成れる様な気がするのです」と発言した。

 1度全盛期を過ぎてしまった芸能人が再ブレイクするには、「天狗になっていた自分を見直して努力した」というパターンと、「何があっても持ち前のキャラをとことん貫く」というパターンがある。彼女の場合は後者にあたり、ずっとぶりっ子キャラを貫いてきたことで「この人の変わらない、ぶれない生き方はすごい」と、そのタフさに視聴者も“根負け”してしまったのだ。宮迫は前述のツイートで「あんなにいじりやすく話のオチにしやすい人材は中々いない」と明かしているが、“イジってもいいぶりっ子キャラ”だと制作側も気づいたようで、『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)の再現フィルムで「見た人間全てをイラっとさせるぶりっ子キャラ」の女性を演じさせると、これが「天才的」、「今一番面白い36歳」などとネットなどでも評価。生まれ持った天性のものなのか、どんなに批判されても明るく前向きに進んでいく姿が好感を呼び、再ブレイクに至ったのだ。

 最近では『誰だって波瀾爆笑』(日本テレビ系)のMCに関根麻里の代役として抜擢されるなど、まさに絶好調の小林麻耶。となると、同じくTBS出身でぶりっ子キャラ、フリーに転身した田中みな実の現状も気になるところ。この2人、フリーになってからは期待されていたほど活躍できていないところは少し似ている。ただ、小林麻耶が松本人志などに「全てが嘘くさい」と言われてもぶりっ子キャラを貫いた一方で、田中はイメージチェンジを図っており、そこに視聴者が戸惑いを覚えているだけかもしれない。小林麻耶の“1周まわった面白さ”は、やはりどん底を味わった人間だからこそ出せる面白さか。そしてそんな深読みを、本人は全く意に介していないと容易に予想できることこそが、最大のウリなのかもしれない。

(文/五目舎)
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