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常識にとらわれない発想で企業を活性化 『グッド・アクション2014』表彰式

 リクルートキャリアが運営する転職情報サイト「リクナビNEXT」が4日、東京・時事通信ホールにて、企業が人材育成やキャリア開発、社内コミュニケーションの活性化などを目的に実施している取り組みを集め紹介する『グッド・アクション2014〜職場を盛り上げるための取り組み〜』の表彰式を開催。2014年9月29日〜10月27日の期間に応募があった全71の取り組みのなかから、『グッド・アクション2014』特設ページに掲載する12の取り組みを選出し、表彰した。

『グッド・アクション2014』表彰式の様子 (C)oricon ME inc.

『グッド・アクション2014』表彰式の様子 (C)oricon ME inc.

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■斬新な発想で企業を活性化

 『グッド・アクション2014』は、ビジネスパーソンに自分らしい「働き方」や「やりがい」を見つけてもらうためのヒントを発掘したい、という思いから誕生した企画で、今回は記念すべき1回目。「女性活躍促進」「地域貢献」「社内コミュニケーション」「中途入社後の活躍促進」「特別賞」の5部門で12の取り組みが選出され、各部門賞も発表された(下段参照)。

 この日披露された12の取り組みは、どれも斬新な発想で企業を活性化させているユニークなものだった。例えば、「地域貢献」部門賞を受賞した「Sansan株式会社」は、過疎化が進む徳島・神山の古民家をオフィスとして再生し、都心部と徳島の両輪で事業を拡大。スタートした4年前、地元のNPO法人理事長から「『地域に貢献しよう』ということを第一に考えなくてもいい。この事業が地方でもうまくいくことを考えてほしい」と言われ、その信念に基づいてビジネスを展開してきたという。その結果、同社内で様々な変化があっただけでなく、現在、神山自体がIT企業が集まる町として話題となっている。

 また、「中途入社後の活躍促進」部門賞のRetty株式会社は、グルメサイト運営という業態を活かし、社員みんなで自転車に乗ってランチに行く“ランチ自転車”を実施。社員に共通する「食へのこだわり」に注目して、無理にルール化せず、自然なかたちでコミュニケーションができるよう環境を整備した。

■リクナビNEXT編集部も『グッド・アクション』挑戦

 では、他社が導入するにあたってはどんな部分に気をつければ良いのか? そのヒントを得るため、昨秋からリクナビNEXT編集部で実施している取り組みについて話を聞いた。その取り組みとは、業務時間中にランニングとランチミーティングを実施する「キタネRUNチ」。ランチ時間を利用した適度な運動と会話を通して、メンバーの体調不良の多さ、コミュニケーション不足を解決してしまおうというものだ。

 2014年10月に育児休業から復帰したばかりの木原涼氏は、その参加メンバーの一人。「出産前はランニングしていましたが、産後はどうしても子どもが優先。運動らしい運動をする時間もなかったので、業務時間内にできるなら、と思い参加しました」と経緯を振り返る。ランニングとランチミーティングの時間は、合わせて2時間半ほど。育休後は時短勤務とのことで、一見、時間的にも厳しい中での「キタネRUNチ」参加とも思えるが、様々な“良い変化”があったという。

 まずはコミュニケーションが活性化したことで、グループ内の雰囲気が格段に良くなっているという。母親としても、「例えば子どもの体調で急にお休みすることもあるので、普通に仕事をしていたら、気を使ってしまうことも多いと思うんです。でも、『キタネRUNチ』を通して今まで以上にコミュニケーションが密になったので、心強いです」という。さらに、「労働時間が限られているなかで、2時間半を『キタネRUNチ』に費やすので、時間の配分をきっちり考えるようになりました。集中力も高くなりました」と、作業効率の向上という利点も挙げた。

■『グッド・アクション』のコツとは?

 会見に登壇した株式会社リクルートホールディングス専門役員、リクルートワークス研究所 所長の大久保幸夫氏は、「各取り組みを他社が真似して役立ててもらえればと思っていましたが、全部いかにもその会社らしいもので、それは違うと思いました」としたうえで、「どんなところに目をつけて、どんなアプローチで解決しようとしたのかを参考にしてほしいと思います」と話していたが、リクナビNEXT編集部の場合は「体調不良」と「コミュニケーション不足」という課題に対して、ランニングとランチミーティングというアプローチを導き出した。表彰された様々な取り組みを参考にしながら、自社に合った「グッド・アクション」を見つけ出し、ぜひ企業の活性化に役立ててほしい。

『グッド・アクション2014』部門賞
<地域貢献部門>
・Sansan株式会社:過疎化が進んでいた徳島・神山の古民家を、オフィスとして再生し、都心部と田舎の両輪で事業を展開。新たな雇用も生み出した。
<社内コミュニケーション部門>
・サイボウズ株式会社:社員の日常から感動のタネを探し、サプライズ演出で感謝の気持ちを伝える「人事部感動課」を設置。
・パナソニック株式会社:大企業だからできない、という常識を打ち破っていくため、社内外で人脈を広げ、新規事業開発にも挑む有志の会「One Panasonic」を立ち上げた。
<女性活躍促進部門>
・日本ヒューレット・パッカード株式会社:10年前から続く、自主運営の社内ネットワーク「Women at Work Japan」。女性社員を中心に、仕事の課題解決や自己成長に向けた、分科会活動やセミナーなどを実施している。
<中途入社後の活躍促進部門>
・Retty株式会社:グルメサイトの運営をしていることから、美味しい食を求め、社員が自転車でランチに繰り出す“ランチ自転車”を導入。組織が拡大する中で、コミュニケーションできる場面を作った。
<特別賞>
・株式会社ピコナ:アニメーション制作という、時間に追われる厳しい業界のなかで、制作を楽しめる環境作りを目指し、時間外労働削減プロジェクト「リア充しよう」を実施。残業時間を80%削減することに成功した。

⇒『グッド・アクション2014〜職場を盛り上げるための取り組み〜』サイト

関連写真

  • 『グッド・アクション2014』表彰式の様子 (C)oricon ME inc.
  • 「キタネRUNチ」実践中、リクルートキャリアの木原涼氏 (C)oricon ME inc.
  • 『グッド・アクション2014』表彰式の様子 (C)oricon ME inc.
  • 『リクナビNEXT』編集長・徳野智恵氏 (C)oricon ME inc.

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