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高度な清廉性!? 親しみやすさ!? 視聴者が女子アナに求めるものは

 芸能人と同等、もしくはそれ以上に多くの話題を提供する“女子アナ”という存在。 ここ最近では女子アナ内定取り消し騒動が各メディアを騒がせ、“高度な清廉性”という言葉も話題に。だが、近年の『好きな女子アナランキング』を振り返ると、清廉性の高さをウリにする女子アナが上位を締めているとも思えない。

女子アナに清廉性を求める視聴者はわずか4.5%という結果に

女子アナに清廉性を求める視聴者はわずか4.5%という結果に

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■そもそも“高度の清廉性”っていったい何?

 女子アナの採用で内定を出した女子大生が、過去に銀座のクラブでバイトをしていたことを知り、即座に「女子アナとして求められる“高度の清廉性”に欠ける」として内定を取り消した。これに対し女子大生は週刊誌等に告発すると同時に、東京地裁に“内定取り消しの取り消し”を求めて提訴。東京地裁が和解勧告を出すと、日テレもこれを受け入れ、当初の予定通り女子大生をアナウンサーとして採用するという、まさかの展開で決着をつけた。

 ここでおそらく誰もが思うのが、女子アナとして求められる“高度の清廉性”っていったい何?ということ。もちろん、清廉さは女子アナにとっても必要不可欠ではあるだろうが、声高にそれを求める視聴者は果たしているのだろうか?

 そこでORICON STYLEでは、10〜50代の男女に「あなたが思う、アナウンサーに求める最も重要な要素は?」という意識調査を実施。ぶっちぎりの1位は“アナウンススキル”(47.6%)。これはアナウンサーだけに当然だとも言える。長い間、女子アナのアナウンス技術の低下は各方面で言われていることだし、TBSの女子アナOB・吉川美代子は、テレビ番組でも“身内”を堂々と批判。プロ野球の新人選手にインタビューした際には、「悪い女子アナに捕まらないように」とのひと言で締めたことさえある(ちなみに女子アナと野球選手が結婚する確率は15.9%)。

 2位は“親しみやすさ”(24.8%)。「あまりにも高嶺の花的存在だと、見ているほうも緊張してしまう」(宮城県/10代/女性)、「食レポしてる時の楽しそうな表情を見てると、こっちも癒される」(千葉県/20代/女性)。「水トアナや大江アナなど、好きなアナウンサーはみんな親しみやすい感じ」(福岡県/30代/男性)、「ぽっちゃり体型がいいよね」(滋賀県/50代/男性)などの意見を裏づけるように、毎年年末発表する『好きな女子アナウンサーランキング』(オリコン調べ)の1位は、2年連続で水ト麻美アナ(日本テレビ)。以下、加藤綾子(フジテレビ)、有働由美子(NHK)、大江麻里子(テレビ東京)、生野陽子(フジテレビ)と続く。大江アナが若干ランクを落としたのは、お堅い『ワールドビジネスサテライト』担当になったからか?

■「視聴者が女子アナに望むもの」“清廉性”はわずか4.5%

 3位に挙がったのは“容姿”(7.6%)。「毎日テレビで観る顔なのでカワイイに越したことはない」(千葉県/30代/男性)、「テレビを観たくなる容姿は必要。特に朝の番組は」(神奈川県/40代/男性)など、男性の意見にはわかりやすいものが多いが、話題になった“清廉性”はなんと5位(4.5%)。「最近の女子アナはタレント、アイドル扱いされて勘違いしている」(神奈川県/30代/女性)、「理想の日本人女性であってほしいので、清く正しく美しくあるべき」(秋田県/20代/女性)とのことだが、もはや少数意見。いまや女子アナには、「しゃべりがうまいのは当たり前。同時にバラエティもこなせる親しみやすさと、かわいらしさ」が求められているのが常識のようだ。

 というわけで、日テレが内定取り消しの理由とした“高度の清廉性”は、現実の視聴者にはあまり求められていないと言えるだろう。では、女子アナに“高度の清廉性”が求められなくなったのはいつからだろうか。よく言われるのが、1988年入社の有賀さつき、河野景子、八木亜希子から始まるフジテレビの女子アナ人気だ。各局とも、この女子アナの“タレント化”に追随し、当時は男性を中心に女子アナ大ブームとなったが、同時に“ろくにニュースも読めない”と批判を浴びることも多くなったのがこの頃から。

 しばらくすると、有賀、河野は結婚を期に退職し、フリーとなってタレント活動をするようになったが、八木アナは2000年まで局アナとして活躍、アナウンススキルも評価が高かった。そんな八木アナが、フジテレビの『24時間テレビ』の深夜時間帯に出演した時のこと。明石家さんまと一緒に、いかにもコスプレ的な古臭いセーラー服を着て登場したのだ。八木アナも当時の年齢は30過ぎ。それを見たビートたけしは、「安いAV女優みたいだな」とひと言。もしかすると、今の女子アナに求められる「ある程度うまくしゃべれて、バラエティもこなす親しみやすいキャラ」という流れの基礎を作ったのは、あの時の八木アナなのかもしれない。

 今の女子アナに対するイメージは、“お茶の間のちょっと頭のいいアイドル”的存在であることは間違いなさそうだ。ただ、スキャンダルだけは今も昔も命取りになることは変わらないようなので、女子アナの皆様におかれてましては、くれぐれもご用心を……。

(五目舎)



【調査概要】
調査時期:2015年1月5日(月)〜1月9日(金)
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査

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