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『ラスト・シンデレラ』ヒットの理由は?

 視聴率を右肩上がりで伸ばしている篠原涼子主演のフジテレビ系ドラマ『ラスト・シンデレラ』(毎週木曜 後10:00)。好調の理由を探りに、同作を担当する中野利幸プロデューサー(フジテレビドラマ制作センター)を直撃した。

5月23日放送の『ラスト・シンデレラ』第7話の場面写真

5月23日放送の『ラスト・シンデレラ』第7話の場面写真

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 同ドラマは、10年間彼氏がいなかった恋に不器用な「おやじ女子」の主人公・遠山桜(篠原)が、年下の男性との出会いをきっかけに、恋に仕事に奮闘する姿を、女の本音・男の本音とともに描く大人のラブコメディ。

 番組平均視聴率は、初回=13.3%、第2話=14.4%、第3話=14.4%、第4話=14.5%、第5話=14.9%、第6話=15.0%と、きれいな右肩上がり(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。同局の過去の番組を有料配信している「フジテレビオンデマンド(FOD)」では、放送4週目で連続ドラマ売上ランキング歴代1位(自社サイトのみ)に踊り出た。

 特に、注目を集めているのが“ちょっとエッチ”な雰囲気が楽しめるところ。ドラマ内のお色気シーンを集めたYouTubeの番組公式動画『ラスト・シンデレラ〜お色気編〜』は、掲載から2週間足らずで再生40万回を超えた。

 年々自粛と自制傾向にあるテレビのお色気シーン。同ドラマも「初回こそ賛否両論ありましたが、最初の企画段階からある程度は予測していました。批判を恐れて守りに入ってしまうと話題にも上がらない作品になりかねない」と中野プロデューサー。とはいえ、単なる話題作り、視聴者サービスのためだけにお色気シーンがあるわけでもない。

 同局の『木10ドラマ』枠は、昨年1月期の『最後から二番目の恋』、同4月期の『カエルの王女さま』、同10月期の『結婚しない』、今年1月期の『最高の離婚』などで、現代女性をリアルに描き、多くの共感、支持を得てきた。今作においては「大人の恋愛を描く上でエッチな話や行為を避けるのは逆に不自然」とお色気シーンはリアリティを表現するためにも必要と考えている。

 「お色気シーンは久しぶりというか、新鮮に映ってくれるといいなとも思っていました。リアルタイムで観て、翌日、学校や職場で話題にしてもらえるような、テレビらしいエンターテインメントの原点を思い出させるようなドラマを目指す中で、ざわざわする感じは作れたんじゃないかと思っています」と手応えに自信を深めている。

 同ドラマのお色気シーンは健康的で卑猥(ひわい)な感じがしないのも特徴だ。エッチな場面で「あ〜ん」という女性の声の効果音や、藤木直人演じる凛太郎が顔にケーキをぶつけられるというコントみたいなシーンもあり、例えばドリフのお色気コントのような明るさがある。中野氏は「ラブコメディとしてコントとコメディのギリギリを狙って、生々しく映らないように工夫しています。性的描写が激しすぎると、友達と気軽に話せなくなる。すべてがチャレンジです」と話す。

 正面切って「ちょっとエッチな大人のラブコメディ」と触れ込んだのもプラスに働いている。「さりげないシーンもエッチに見えるというか、その先をいろいろ想像して楽しんでもらえたらいいなと思っています」。きょう23日は第7話を放送。物語は佳境を迎えつつある。中野氏は「ますますエッチ度は加速していきます。ひるまないでやっていきたい」と力を込めた。

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