ORICON STYLE

2011年01月14日
 激寒な日が続く今年の冬。こんなときは外でブルブル震えるよりも、あったかおこたに入ってまったりとドラマを楽しむのが一番。何を信じていいのかわからない時代、現状を打破するヒーローの渇望といった世情を反映するかのように、型破りな登場人物、真実を暴きだしていくストーリーが続々と登場。2011年の冬ドラマには“個性が際立つ力作”が揃ってます!

“捜査”ものドラマがズラリと揃った木曜日

 木曜日には捜査ものがズラリ。『相棒』シリーズなど、このジャンルで確かな実績を残しているテレビ朝日系では『ホンボシ〜心理特捜事件簿〜』(1月20日スタート/8時〜)、『告発〜国選弁護人』(1月13日スタート/9時〜)と2時間にわたって、異なるタイプの“真相への追究”が繰り広げられていく。『ホンボシ〜』は、船越英一郎が元心理学者の天才捜査官に扮し、これまでの熱血漢から一変、クールな謎ときを披露していく心理分析ミステリー。あっと驚く展開が毎回用意され、ミステリーが堪能できる。主題歌は平原綾香の「別れの曲」(2月2日発売)。『告発』は、田村正和演じる国選弁護人が“弱者”のため、小さな真実のために闘い続ける重厚なドラマ。報酬を度外視し、被害者と加害者の区別なく幸せを願う姿勢が常に自分を苦境に置きこんでしまうという主人公の生きる道は、人間のあり方を多くの人に問いかけるものとなっている。テレビ史に残るハマり役となった、『古畑任三郎』とは全く異なるタイプの骨太な人間臭さを武器に、新たな“事件もの”に挑む田村正和が見どころそのものだ。主人公の亡き妻の妹役で真矢みき、一人娘役で相武紗季、そのフィアンセ役で山口智充、主人公の旧友の敏腕弁護士役で橋爪功が登場するなど、錚々たる顔触れによって物語は進行していく。

 船越、田村が新たなヒーロー像を築いたのと同じように、織田裕二もまた、『踊る大捜査線』の青島俊作とはスタイルを異にするスマートなキャラクターの誕生に魂を注いだ。その作品が『外交官 黒田康作』(フジテレビ系/1月13日スタート/木・9時〜)だ。2009年に劇場公開された映画『アマルフィ女神の報酬』の続編として制作された今回の連続ドラマは、ミステリアスな事件を基に、舞台を日本、サンフランシスコ、メキシコにまで広げ、壮大なスケール感で展開していく。新たなパートナーとして柴咲コウが地図オタクの女刑事役で出演。香川照之夏帆草刈民代片瀬那奈鹿賀丈史などが脇をしっかりと固めるが、さらに、主人公と旧知の仲である韓国系アメリカ人刑事役でイ・ビョンホンが出演するのもチェックポイント。豪華絢爛な出演者と美しい映像、怪事件を追って繰り広げられる世界をまたにかけての大捜査といった、欲張りなほどの要素を網羅して、見る者を圧倒する。この冬屈指の娯楽大作は、さらに今夏公開予定の映画第2弾へとつながっていく。映画の予習のためにも絶対にチェックしておきたい。

 西野亮廣キングコング)のドラマ初主演で注目を浴びているのが『示談交渉人 ゴタ消し』(日本テレビ系/1月6日スタート/木・11時58分〜)。突如として巻き込まれるトラブル――いわゆる「ゴタ」を、持ち前の才知と観察眼、絶妙な交渉術で消滅させていく、トラブル解消のプロである主人公に西野。その活躍を支える存在として忽那汐里ゴリガレッジセール)がレギュラー出演する。また、ゴタの発信元となるゲスト出演者として各話ごとに登場する吉本芸人の演技にも注目したい。主題歌は、ボーカルダンスユニットrhythmicの「光のレール」(2月23日発売)。

国を超えてムーブメントが…注目の恋愛シミュレーションドラマ

 金曜にも新しい刑事ものが並んでいる。1本目は高橋克典主演の『悪党〜重犯罪捜査班』(テレビ朝日系/1月21日スタート/金・9時〜)。悪人を検挙するためには手段を選ばず、法律スレスレの手段を講じて捜査することもあるという“アンチヒーロー”的な刑事たちが主人公。悪をもって悪を駆逐するところから派生する爽快感が刑事物の流れを変える一撃となるか、要注目。主題歌は、ロックバンドS.R.S「Real Lie」(3月2日発売)。K-POPガールズシーンの注目株4Minuteによる「WHY」(発売日未定)もオープニングテーマとして流れる。

 犯罪の痕跡から彼らの行動や心理を分析することで犯人像を推定(プロファイリング)し、事件の真相に迫っていく最強のプロファイリング捜査チームの活躍を描く本格ヒューマン・サスペンスドラマが『LADY〜最後の犯罪プロファイル〜』(TBS系/1月7日スタート/金・10時〜)。わずかな手がかりから犯人の異常行動の原因を読み取り、その人物像を徐々に浮き彫りにしていく工程は、パズルを解いていく面白さにも似ており、これまでのミステリー作品とは異なる推理物の醍醐味を見る者に味わわせてくれる。新人だがFBIアカデミー出身の精鋭のプロファイラーとして着実な成長を遂げていく“ドSキャラ”の主人公に北川景子。その上司役に木村多江、警視庁捜査一課の係長役にユースケ・サンタマリア、同僚プロファイラー役に平岡祐太要潤など、主役級が並び、金曜の夜をスリリングかつクールに彩る。その一方で、いずれ劣らぬクセのある登場人物が織り成すコミカルなやり取りが絶妙な緩衝材となっていて楽しい。柴咲コウによるポップな主題歌「無形スピリット」(2月9日発売)との相性もバッチリ。

 テレビ朝日系“金曜ナイトドラマ”で、再び相葉雅紀主演のドラマがスタート。集英社『スーパージャンプ』誌で2004年から連載され、単行本の売り上げ部数が250万部を突破している城アラキ原作(画・長友健篩)の漫画を実写化した『バーテンダー』(2月4日スタート/金・11時15分〜)で、卓越したテクニックと深い知識などで、来店した人々の心を軽妙かつ優しく解きほぐしていく天才バーテンダーの役を演じる。弱小出版社の記者をしているが、実は大財閥の跡取り娘で主人公に惹かれていく女性役に貫地谷しほり。その祖父に津川雅彦、ライバルとなる凄腕バーテンダーに金子ノブアキなど実力者が揃い、あまり深くは知ることのないバーテンダーの“素顔”に迫りながらも、相葉の包み込む笑顔で視聴者の心も解きほぐしていく。

 2010年に大旋風を起こした5人組KARAが日本のドラマに進出。トップアイドルの彼女たちには実は“裏の顔”があった、という設定で展開していく『URAKARA』(テレビ東京系/1月14日スタート/金・0時12分〜)。あの手この手を駆使してターゲットの男性のハートを夢中にさせてしまうという“惚れさせミッション”を、ごくごく普通の女の子である5人がいろいろなトラブルに出会いながら遂行していく、ちょっとコミカルな恋愛シミュレーションドラマ。第1話の中村俊介をはじめとする、毎回ゲスト出演する“ミスター”たちとのやり取りも興味深い。どこまでが素のKARAで、どこまでがフィクションなのかを探りながら楽しんでいただきたい。彼女たちの母国・韓国での放映も決定しており、国を超えてムーブメントが生まれるかも?!

 金曜深夜の斬新なドラマ枠として注目される“Friday Break”の第2弾として放送されるのが川島海荷主演の近未来ロマンティックミステリー『ヘブンズ・フラワー』(TBS系/1月14日スタート/金・0時20分〜)。ある実験事故により変わり果てた姿となった2060年の日本を舞台に、1人の少女が冷酷非情な女暗殺者となりながらも懸命に生き抜こうとする姿を描く。D-BOYS荒木宏文綾野剛らが演じるキャラクターとの交流を通してどんな“真実”が判明していくのか、初のアクションに挑む川島の熱演と併せて期待したい。EXILEのMATSUが本名の松本利夫として、この作品でドラマデビューを果たしている点にも注目。主題歌は、昨年メジャーデビューを果たした青森在住のロックバンドamazarashiによる「アノミー」(3月16日発売)。

(文:田井裕規)
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