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スタートから今回で7回目を迎えたap bank fes。今年は東日本大震災の発生を受け、イベントの収益のすべてを復興支援に充てるという志を掲げ、“Fund for Japan”というキーワードが添えられた。また、仙台に設けられたパブリックビューイングでライブを生中継。“音楽で思いを届ける。音楽で繋がる”という根本的な姿勢も改めて明確に体現されていたのは、本フェスならではと言えるだろう。

初日の幕開けは、もうすっかり定番となったBank Bandによる「よく来たね」。櫻井からの、Bank Bandからの、おもてなしの歌だ。ここでしか味わえない和やかで優しい空気感が、つま恋を包み込んでいく――。そして、そのBank Bandと毎年すばらしいコラボレーションを繰り広げるGreat Artistの今年トップバッターは、miwa。初々しさと伸びやかさがまぶしい。

対照的にパワフルさでオーディエンスの魂を揺さぶったのはMINMI。ゴスペルライクな鎮魂歌「レクイエム」は、とても重い響きを湛えていた。そして櫻井が“オレ、この人の声になりたかった”という言葉を添えてステージに招き入れたのが、秦 基博。その凛とした、しなやかな歌声は、すべての人の琴線に触れ続けたことだろう。

「歌うたいのバラッド」で締めた第1部の流れを汲み、第2部もBank Bandの「Drifter」からスタート。本フェスの常連組のひとりである一青 窈は、中島みゆきのカバー「時代」を含む3曲を歌い上げる。「ハナミズキ」での櫻井とのハーモニーの美しさは、もう絶品!続くスガ シカオは、晴天のなかでも艶っぽいファンクチューンでグルービーにオーディエンスをノせていく。Mr.Childrenの「ファスナー」を選曲に組み込んだサービス精神がまた心ニクい。

そして、誰もが一度は耳にしたことがあるはずの代表曲を連発し、しかもロックンロールの魂を炸裂させ続けてくれた真心ブラザーズ。その痛快なパフォーマンスを展開してくれた熱いステージを経て、Bank Bandとしての最終ブロックを迎え、第2部終了。空間は、“Band Act”を招き入れる体制へと姿を変えていく――。

初日のBand Actとして登場したのは、レミオロメン。充分にキャリアを重ねてきているが、色褪せないフレッシュさを兼ね備えているのが、彼らの魅力。全7曲のパフォーマンスで、ラストはやはり、藤巻が曲名を口にしただけで大歓声があがった「3月9日」だった。

そして、本編吉例のトリはもちろんMr.Children。タフでファンキーな「Dance Dance Dance」で熱く幕を開け、ミリオンヒット「innocent world」の大合唱で大団円となる約1時間の濃縮されたひととき。アンコール1曲目で、震災を受けて生み出された「かぞえうた」を披露し、全出演者が歌い上げる「to U」へと繋がっていった音楽風景は、本フェスの歴史上でも最重要なシーンだと思う。

(文:竹内美保/写真:渡部 伸、石渡憲一)

【7月16日 出演アーティスト】(50音順)
スガ シカオ 秦 基博 一青 窈 真心ブラザーズ Mr.Children miwa MINMI レミオロメン

ap bank fes '10
Bank Band
発売日:2011/07/06 [DVD] 価格:¥5,500(税込)
トイズファクトリー 品番: TFBQ-18117

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