ロックファン待望『NANO-MUGEN FES. 2009』が7月19日と20日に横浜アリーナで開催された。MANIC STREET PREACHERSの出演キャンセルというアクシデントもあったが、そのぶん出演者の気合も増したようで、さらにビッグなバンドの登場にも観客は沸いた。
19日は、モデスト・マウス が名付け親というUSインディーシーンでも活躍の【OGRE YOU ASSHOLE(オウガ・ユー・アスホール)】が、トップバッターとして登場。ハイトーンのボーカルとディレイの効いた独特なギターサウンド、オリジナリティ溢れる世界観に圧倒される。続いての【清 竜人】はアコギとピアノの弾き語りで、KDDI『au Smart Sports』のCMソングでも話題となった「Morning Sun」などを含む5曲を披露。ハスキーで切なげな、ナイーヴな歌声と乾いたギターの音色が似合っていた。叙情的な世界観に、観客はジッと聴き入っていた。海外からの1組目の【ナダ・サーフ】は心にグッと迫り来るメロディーと、シンプルながら力強くときにはノリノリで攻めるサウンド。パンク、ダブ、スカ、レゲエなど多彩なジャンルを飲み込んだ音楽性で人気の【ハード・ファイ】は、2作連続全英1位獲得のアルバム『Stars Of CCTV』、『Once Upon A Time In The West』からのナンバーを次から次へと披露して観客を沸かせた。
そして、いよいよ【ASIAN KUNG-FU GENERATION】が登場し、新曲「夜のコール」でステージはスタート。間髪入れず「アフターダーク」「センスレス」と続き、観客のテンションも上がる。それに応えるように後藤は何度も「ウォー!」と雄叫びを挙げた。ギターの喜多建介がボーカルをとる「嘘とワンダーランド」や、リクエストアンケート1位になった「絵画教室」を演奏し観客を沸かせたほか、マニックスが急遽キャンセルになった分ということで「ワールド ワールド ワールド」など演奏曲をさらに追加して、全17曲を披露。MCではキャンセルになったマニックスについて、本当に残念そうに語った。「(マニックスの)ライブ映像に拍手してくれているお客さんがいて、すごく良いなと思った。(ちょっと泣きそうになりながら)勝手に感極まってますけど(苦笑)。(ナノムゲンは)他のフェスとは違うものになった。こういうフェスにしたかった」と、フェスとしての成長を実感したようだった。 (写真:中河原理英、TEPPEI)
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