ORICON STYLE

2006年09月13日
moumoon
Special Interview

2人でいろいろ試しつつ、オリジナリティを確立したい

──2人の出会いは?
【柾】
 2年前に共通の友人を通じて出会ったのをきっかけに、はじめは4人組のバンドを組んでいましたが、1年半前に2人で活動することになったんです。最初は手探りでしたけど、YUKAの歌がすごく好きで、試しに自分が作った曲と合わせたときにかなりマッチしていたのが印象的でした。

──そこで決めた音楽コンセプトはありました?
【柾】
 誰が聴いても楽しめる曲を作ることが第一ですね。僕は最初から“こういう情景で、このテーマの曲を”と考えるタイプではないんですよ。純粋にいいなと思えるメロディを鍵盤で追いながら作っていきます。そこに乗せるYUKAの詞が僕のイメージと違っていても、彼女なりに曲の雰囲気を解釈して書いているから、相乗効果でおもしろいんですよ。そうやって2人でいろいろ試しつつ、オリジナリティを確立していきたいですね。

──なるほど。まずシングルについてお聞きします。「Flowers」はサビが印象的な明るい曲調で、コーラスが重なっているので立体的な質感ですね。無機質な雰囲気のオケだけに、歌が迫ってくるような感じがします。
【柾】
 主に宅録で作っていて、デモから完全にコーラスも詞も全部入れて、クオリティの高いものを作っているからかもしれませんね。コーラスはYUKAが英語で重ねているんですけど、それもmoumoonのウリかな、と。この曲でYUKAが初めて詞を書いたんですよ。
【YUKA】 最初は1曲に人生すべてを詰め込もうとしたんですけど、詰めすぎて(笑)。それを伝わりやすい方向へ持っていくのが大変でしたね。でも本当に曲がよかったので、言葉がどんどん沸いてきて書くのが楽しくて仕方がなかったですし、初めてだったからこそ表現できた部分がたくさんあると思います。

──「pride」は「Flowers」とはまた違う質感で、切ないサビが印象的ですよね?
【YUKA】
 去年の夏に作った曲なんですが、最初に聴いたときから女性に向けて書こうと思いました。でも、どうしてもサビに乗った言葉の響きに納得がいかなくて最後で苦戦しましたね(笑)。
【柾】 最終的にはいいバランスで仕上がったと思います。僕はサビを先に作ることが多いんですけど、とにかく印象に残るメロディを意識しているので、それに彼女の詞が乗れば確実に人の耳に引っかかるはずだから。

日本語でも英語と同じくらいなじむように響きを大切にしている

──moumoonの歌詞は日本語と英語のミックスが特徴的ですが?
【柾】
 曲を作っている方としては響きを重視したいところがあって“このフレーズは英語で”って決めてしまうことが多いです。たまにそれでモメるんですけど(笑)。
【YUKA】 響きの良さと、メッセージの伝わりやすさのバランスをとるのはすごく大変ですね。日本語でも英語と同じくらいなじむように構成して、さらに意味も損なわないように心がけています。

──この2曲も収録されているデビューミニアルバムは、どんな仕上がりですか?
【YUKA】
 詞の面で言えば、自分が10代のときの感覚とかがリアルに表れている曲が多いと思います。最初のアルバムならではの味わい深さがあるんじゃないかと(笑)。
【柾】 曲に関しては、「PINKY RING」はロック調、同じ曲調でもちょっと異質な「get real」、バラードの「冷たい雨」などもあって、最初から最後まで楽しめると思います。特に「good night」は個人的に一番好きな曲なんですが、自分が得意なメロディラインと、YUKAの個性とが組み合わさっておもしろい感じになった曲ですね。いろいろな方向性を持ったアルバムになりました。

(文:井桁学)