ORICON STYLE

2005年08月24日


──めちゃめちゃカッコいいロック・アルバムですね!
【Tommy heavenly6】(以下Tommy) Tommy heavenly6は、こういうイメージかなっていう楽曲を集めたら、こんなアルバムになりました。

──その“こういうイメージ”という部分を具体的に言うなら?
【Tommy】 ちょっとダークで。それからメランコリックで。あとゴシック的な要素もあったり。それに加えて疾走感もあるっていう感じですかね。で、なんとなく危機的な状況というか。追い詰められてるような緊迫感も漂ってるっていう。

──確かに全体的に切羽詰まってるようなムードも…。
【Tommy】 うん。そういったイメージは、すごくある。でも“そうじゃなきゃいけない”って決めてるわけではないんですよ。コンセプト先行みたいに思われることが多いんだけど、そんなことは全然なくて。単純にやりたいことをやってるだけなんで。

──狙ったり計算してるわけではない、と。
【Tommy】 そう。あと嘘もない。

──それって歌詞にも言えることなんじゃないですか? けっこうキツいことを歌ってる曲もありますよね。
【Tommy】 ふふふ(笑)。シングルには向かないような歌詞もあるかもしれませんね。

──例えばオープニングを飾っている「2Bfree」で、いきなり〈もう指図はしないで〉とか〈あなたを傷つけるわ〉とか。
【Tommy】 ただ誤解しないでもらいたいのは、そのへんって自分に対して言ってる言葉なんですよ。自分の中の、もうひとりの自分に向けて悪態をついてるというか。ほら、自問自答するような感じで頭の中で会話することってあるでしょ?

──ありますあります。
【Tommy】 その感じです。だから「2Bfree」だと司令塔である自分に対して、それを受けて抑制される側の自分が文句を言ってるっていう歌なんです。自分で自分に枠を設けたりせずに、もっと本当の意味での自由を得ようとしてるような…。

──すごくポジティヴ。
【Tommy】 そうそう。自分に厳しいだけなんです(笑)。



──自分と自分とで会話することって多い?
【Tommy】 めちゃめちゃ多いほうだと思う。と言っても他人とは比べられないから、わからないけど。いつも、いろいろな自分が頭の中で会議をしてる感じはありますよ。

──その感じはTommy february6とかTommy heavenly6とかって名前を変えて作品を発表することに通じるんでしょうか?
【Tommy】 そうかもしれないですね。私には自分自身をあんまり信じてないところがあって。自分に自信がないっていうか。そういうのも関係あるんだと思うんですけど。

──外側から見てると自信があるように見えますが…。
【Tommy】 そんなことないです。優柔不断だし。あと誰かに言われたことをすごい気にして、それで振り回されたりもするし。

──ちょっと変な質問ですけど、こうやってインタビューを受けることは辛くないんですか?
【Tommy】 苦手ですよ(笑)。だけど喋り好きな面もあるし。インタビューを受けることで自己確認できるから、その点はいいんですけどね。

──やっぱり、いろいろなTommyさんがいる(笑)。さっきの「インタビュー苦手ですよ」っていう発言って、すごく面白いけど、でも誤解されかねないですよね。書き方によっては嫌なヤツみたいな印象になっちゃうから。
【Tommy】 そうなんですよ! だからピンクの丸文字とかで、かわいく書いてもらえると嬉しいんですけどね。しかも最後にハート・マークを付けたりして(笑)。

──あ、その感覚って今回のアルバムにも通じる気がします。激しいロックもあるけど、でも最終的な印象はキュートで。
【Tommy】 うん。やっぱりポップであることと歌モノであることは私の中で必須条件なんですよ。逆に言ったら、そこさえ押さえれば、どんな曲調や歌詞にトライしても大丈夫な気がするし。

──ああ、なるほど。
【Tommy】 それにキツいことを歌ってるようでも、よ〜く聴いてもらうと実は、みんなが考えてることだったりすると思う。そういう意味では共感ポイントは誰もが必ず見い出せるはずですよ。だから“みんな私を無視しないで ”って書いておいて下さい(笑)。
(文:大野貴史)