その“乾いた笑い”で長年に渡りバラエティ界をけん引してきた東野幸治。だが、近年の彼を見ているとそのスタンスに変化が垣間見れる。離婚から復縁などこれまで語られることのなかった家族のこと、若手芸人への想い、東野IT革命……先ごろ発売された著書『この間。』を引き合いに、その“変化”について聞いてみた。

20年後には、どうしようもないジジイになっている可能性が高い(笑)

東野幸治

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東野幸治

──今回の著書『この間。』は、ブログをまとめた作品ですが、東野さんがブログやツイッターをやっていることに意外性を感じている人も多いと思うんです。
【東野幸治】 あ〜、そうでしょうね。一番やらなそうな感じでしょうから。 ──そもそも、なぜブログを始めたんですか?
【東野】 そろそろパソコンを使える人間にならないと、さすがにマズイなって思ったんです。50代になったらさらに覚えるのもキツくなると思うので、今かなって。このままでいたら、20年後にはどうしようもないジジイになっている可能性が高いのでね(笑)。 ──著書のなかでも「私は今、MacBook Airを開いてブログを書いている」って書かれていて、昔の東野さんを知っている人が見たら頭がクラクラするというか。
【東野】 アハハハハ! まぁ、そうでしょうね(笑)。別にパソコンやネットをしないと生活できないってワケではないじゃないですか? だからこそ、このままズルズルいくのもアカンなって。ブログだったら1日1回更新するからパソコンも覚えられるし、いろいろ間口を広げておかないと今後ツライなって。なるべく長くタレントやっていきたいんでね。 ──それが東野さんの中での“IT革命”の要因だったと。でも、最初は周りの芸人さんもビックリされたんじゃないですか?
【東野】 うーん。たぶんビックリしたと思うんですけど、面と向かっては誰も言ってこなかったですね。 ──著書のなかで(ダウンタウン)浜田さんにブログをやってることバレたら怖いって書かれてましたが?
【東野】 あ、(浜田さんの)奥さんが僕のブログを見ていたらしく、「(俺のこと)書いてんねやろ?」って言われて、「あ、いや…どうですかね」とか言って(笑)。 ──狼狽しつつもなんとかごまかして(笑)。
【東野】 ええ。何とか乗り切りましたよ。 ──(笑)。でも考えてみると、ここまで東野さんを身近に感じることが出来る媒体は初めてですよね?
【東野】 そうですよね。テレビではあまり素を見せることもないですし、ラジオとかも10年以上やってないワケですから…。“等身大”で何かを発信するというのは久しぶりかもしれないですね。 ──そうなんですよ。結婚当初の話や離婚からの復縁、娘さんのことなど、テレビでは語らない内容が本当に赤裸々というか。
【東野】 自分の家庭のことって、手っ取り早く話しづらいんですよね。まぁ子供も小さかったし、いろいろ話しちゃうと生活しづらいんちゃうかなって思いもあったし。 ──そこを今回しっかりと書き綴ったのは心境の変化があった?
【東野】 いやいや。読み物なんで、惨めでみっともないことを書く方が単純に面白いなって。ほかのエッセイとかを読んでも、惨めなことを書いてる方が読んでいて圧倒的に面白いじゃないですか。 ──読み手としてはそうですね。
【東野】 カッコつけるのはやめようと。そこは芸人としての感覚ですよね。 ──あとは、若手の方を中心とした“芸人の悲哀”という部分がかなり比重を占めていますね。
【東野】 そうですね。もうね、悲惨なヤツは一杯いるんですよ(笑)。本にも書いているんですけど、Bコースのナベくんとは一緒に中国の教室に通ったり、マラソンをやってるんですけど、彼と皇居を走っているときに「解散するかもしれません…」って言われて、これは本になるなと(笑)。それが去年の10月くらいだったんですよ。 ──じゃあ、ブログをスタートした当初は本にする気はなかったんですね?
【東野】 そうなんですよ。Bコースについてはブログでもずっと書いてたんですけど、解散となればストーリーとして繋がるなって。 ──たしかに、紆余曲折があり過ぎて私小説に近いというか(笑)。
【東野】 そうですね。エッセイっぽくはないとは思いますね。でも、本にするにあたって、ブログを読み返したんですけど、あまり自分の内面は書いてなかったんですよ。あ、人のことばっかりやなって(笑)。だから本にする際に大至急自分のことを書いたという感じです。 ──あ、そうだったんですか。他人のふんどしで相撲を取り過ぎ感があったわけですね(笑)。
【東野】 そうそう! だから感じ悪いかなと思って、大急ぎで自分の話を散りばめていったと(笑)。 ──ただ、芸人の悲哀は正直泣けますよ。
【東野】 アハハハハ! そうですか。ナベくんなんて、この1年で彼女(※チュートリアル徳井の妹)にフラれるは、網膜剥離になるは、Bコースが解散するはで、どんだけ不幸やねん!って話なんですよ(笑)。だからこの本が出来て渡したんですけど、読んで泣きましたって。 ──やっぱり(笑)。本で取り上げた芸人さんは嬉しいと思いますよ。
【東野】 特別な感情はないんですけどね。ナベくんしかり、天津・木村しかりムーディ(勝山)しかり、こんな悲しい話ってあるんだ!って、ちょっと面白くて。興味を引く悲しい話というか。俯瞰で見てる方が書きやすいですよね。自分目線の偏った先入観というか(笑)。

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東野コージ『この間。』

偏見と先入観で人間模様を切り取った、東野幸治のブログ『この間。』の一年間の集大成。嫌われ芸歴25年。走って泳いで自転車乗って、汗を流して嫌われる、ファンは全員中年男性。Mr.好感度ピンポイント芸人の悲哀に満ちた日常を、ゴシップ&ジョーク満載で綴る。オリエンタルラジオ・中田にかけられたバイ疑惑、中国人女子大生によるカオスな中国語教室、過酷なフルマラソンに挑戦、後輩芸人たちの知られざる真実など、心の無い東野幸治の胸の内が詰まった作品。


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