――初めてのドラマ主演はいかがでしたか?
【清水由紀】 最初に決まったときは、とにかく嬉しかったですね。映画では、主演をやらせていただいたことはあったんですけど、それとはまた違う感覚。とはいえ、気負いはなく、楽しく演じることができました。
――『ラストメッセージ』は、ひとつの部屋のなかで謎解きが始まるミステリーになっていますが、求められる演技にも難しさがありそうですね。
【清水由紀】 難しかったですね。周りの風景が変わらないからこそ、自分の演技が試されると思うんです。表情ひとつ、言い回しひとつで状況が変化していくので、そこは気をつけて演じていきました。私の役は、大好きな彼氏が心臓発作で突然死んでしまうんですが、それを殺人ではないかと疑います。だから、容疑者となる人たちをどんどん言葉で追い詰めていきますが、そこで普段はしないようなシリアスな表情や、相手に恐怖を感じさせる部分などを出していくのは、演技としてとてもおもしろかったですね。
――でも“気が狂っている女性ではない”というところが逆に怖かったです。
【清水由紀】 そこなんですよ(笑)。ここで気が狂ってしまうような女のコを演じてみようと最初は思ったんですよね。でも、それでは本当の怖さが出ないので、あくまでも冷静に相手を落としていくような役を演じていったんです。最後は心が温まるような仕上がりになっていますので、このギャップも楽しんでほしいですね。
――もし、本当に彼氏が死んでしまったとしたら、この役のような心境になる?
【清水由紀】 どうですかね〜。この主人公のようには、行動に移せないと思うんです。それよりも泣いて暮らしてしまうかも。そう思うと、この主人公はとても強いですよね。
――共演されていた堀(まゆみ)さんとは普段から仲良しなんですか?
【清水由紀】 はい。事務所が同じでレッスンも一緒に通っている仲間です。なので、実際の演技を見られるのはすごく恥ずかしかったんですよ。レッスンではとんでもない失敗をみられていたりするので(笑)。でもこの共演をきっかけに、さらに仲良くなれたのですごく嬉しかったですね。この業界での友達は、プライベートでの友達とはまた別モノ。たくさん学ぶ部分があるので、これからも仲良くしていきたいです。
――そして、素顔に迫る『解体新女』では、普段は見ることができない、由紀さんのいろいろな姿が映し出されますね!
【清水由紀】 (笑)ここでは私が行きたいといって、潮干狩りに連れていってもらいました。撮影中は、潮干狩りにあまりに夢中になっちゃって、スコップを投げ捨ててネイルも気にせずに、砂堀りに没頭しちゃいました(笑)。いつも夢中になると周りが見えなくなっちゃうんですよね。そんな素顔がばっちり見えちゃっていると思います(笑)。
――このDVDを見ていると思うんですが、かなり体育会系なんですね。
【清水由紀】 そうなんですよ。スポーツになると声の張りが違うし、張り切っちゃうんです(笑)。何事も本気でやりたいというのが出ているのかもしれないですね!
(文:吉田可奈)