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自由に演じた 予想通りの濃いキャラ

──香川さんが演じるのは剣心を追い詰めていく武田観柳役。かなりインパクトの強いキャラクターでしたね。 【香川】 大友監督の作品なので、きっと濃いキャラクターになるんだろうなという覚悟はありましたが、予想通り濃いキャラで。装備を含めて楽しく演じさせていただきました。

──どんな悪役にしようと思ったのでしょう? 【香川】 どういう悪役にするのかスペースのある役柄だったので、脚本を読んだ段階で、大友監督と話し合わなければならないな……とは思っていました。そして、ただの悪役にはしたくないね、という話になったんです。まあ、悪役であることに変わりはないんですけどね(笑)。ただ、大友監督との仕事はフォームから入るので、髪の毛をこうしよう、歯をこうしてみよう、メガネをかけてみよう……など、そういう(悪役を作っていく)作業も楽しかったです。

──香川さんといえば、役のために減量、特殊メイクなど完璧な役作りをする俳優としても一目置かれていますが、今回、とくにこだわったことはどんなことですか? 【香川】 それはもう、(靴底のヒール部分が)15センチある靴を履かせてもらったことですね。でも、それだけ増やしたのに、斎藤一役の江口洋介さんや相楽左之助役の青木崇高さんと対等になれなかったのは悲しかったです。あの靴を履いてなかったら(カメラの)フレームに入ってないんじゃない?何センチなんだ、俺?って。15センチ増やしてもまだ追いつかない自分の身長の低さを痛感しましたね。しかもシークレットブーツではない、アンシークレットっていうのもおもしろくて(笑)。

──そういうところも含めて観柳っぽくていいですよね。 【香川】 そこが観柳っぽさなんです(笑)。だから、観柳は座敷に上がっても靴を絶対に脱がない、つねに履いているという設定にしました。映画のラストの方で片方だけ靴が脱げているシーンがあるんですが、そのさまがまたおもしろくて。片方だけ脱げた状態で歩くのはものすごく大変でしたけどね(笑)。

──そもそも、なぜ厚底靴が観柳のアイテムに?アイディアはどこから生まれたんですか? 【香川】 監督との話し合いのなかで出てきたんです。これまでの役作りで、痩せたり太ったりしたことはあるから、今度は背を伸ばしてみようよ、と(笑)。

──なるほど(笑)。内面的な悪徳さはどう表現しようと思ったのでしょう? 【香川】 とにかく自由にやることでした。人って、自由にやっている人を見るのが一番むかつくじゃないですか?ですから、自由に、しかも適当に演じることを心掛けていました。ただ、適当に演じるっていうのもなかなか勇気がいるんです。それでも、自由に演じたことで思わぬ表情が端々に出ていたのではないかなと。いつも映画を撮るたびに思うことなんですが、撮ったときにしかできない表情をしているんですよね。今あのときの表情をやれと言われてもできない、それが映画の良さでもあります。

オフでの佐藤健&武井咲の素顔、意外な一面

──続いて、佐藤健さん、武井咲さんと共演した感想も聞かせてください。 【香川】 ふたりとも若いけれど尊敬できる俳優さんで、こちらがどれだけ自由に演じてもそれに恐れを抱くことなく応えてくれました。ふたりの力の大きさを感じましたね。佐藤健さんは、ひょうひょうとしていて、もの静かで、ほくそ笑んでいるという剣心のキャラクターをつねに崩さないでいました。あのブレのなさはすごいです。

──佐藤さん、本当に剣心役がハマっていました。武井さんの印象はいかがですか? 【香川】 武井さんは撮影当時まだ17歳。若いのに本当にしっかりしています。ふつうは僕みたいに年齢の離れたオッサンと話すのは気が引けるんじゃないかと思うんですが、こんなオッサンとちゃんと話していただいて、ありがたかったです(笑)。佐藤さんも武井さんも自信があって物怖じせずに突き進んでいく、そんなふたりの姿に感動しましたね。

──撮影以外でのエピソード、印象に残っている出来事はありますか? 【香川】 よく食事や飲みに一緒に行きました。僕は佐藤さんの前で何度も泥酔して醜態をさらしていたんですが、佐藤さんはまったく酔わないんです。お酒はそうとう飲んでいるはずなのに(剣心みたいに)シュッとしていて。酔ったところを見たかったですねぇ(笑)。ただ、そういうオフのときの僕の泥酔している姿を見ることで、剣心が観柳を小馬鹿にするシーンの演技に少しでもつながっていたらいいな、とは思っていました。

──そういう狙いもあったんですね。武井さんの意外な一面はありましたか? 【香川】 武井さんは、食べ物の好き嫌いが激しくて、一緒にご飯を食べに行っても9割方食べられないんですよ。そんじょそこらの好き嫌いとレベルが違う!京都のちゃんとした料亭で9割食べられないって……もう、女将さんぶっすりですよね(笑)。そんな武井さんの脇で、青木崇高さんが「おいしいですね?!」とフォローしたりする姿もほほえましかったです。

──武井さんの取材のときに、何が嫌いなのか聞いてみます(笑)。若いふたりはもちろん、吉川晃司さん、奥田瑛二さん、江口洋介さんら40代以上のベテラン俳優との共演も香川さんにとってやり甲斐はありましたか? 【香川】 僕はそれほど身体を動かすアクションシーンはなかったんですが、吉川さんと江口さんはアクションシーンが多くて、しかも若い方を相手にした殺陣ですからね、すごく大変だったと思います。二枚目の方は大変だなぁと。僕はシークレットブーツを履いたり、入れ歯をしたりする派なので、二枚目俳優たちを脇で眺めながらほっとしていました(笑)。

──観柳役は香川さん以外考えられない!と思うほどハマリ役でしたよ! 【香川】 人間の恥部をみせているだけですよ(笑)。恥部をさらすことが(俳優の)仕事でもあるので、カッコつけてもしょうがないですから。でも、観柳はとてもいいキャラクターでした。

──最後に『るろうに剣心』で観柳を演じてみて感じた、この作品の魅力を聞かせてください。 【香川】 漫画原作の作品はたくさん作られていますが、脚本を読んだときに、大友監督が漫画を使ったらどうなるんだろう?という期待を持ったんです。そして、なぜか『ルパン三世』がふと頭に思い浮かんだんですよね。おそらく、スカッとさせてくれる活劇という意味でルパンが出てきたと思うんですが──この『るろうに剣心』も、そんなスカッとする活劇として成立しているところがおもしろさであり、僕の好きなところですね。

(文:新谷里映/写真:原田宗孝)

プロフィール

香川照之 1965年12月7日生まれ、東京都出身。
数多くの話題作に出演し、日本アカデミー賞を5度受賞するなど、演技力に高い評価を受けている。2012年6月、九代目市川中車を襲名し歌舞伎界入り。

Profile詳細

BACKNUMBER

■第4回:佐藤健インタビュー その二(最終回)
 『ギリギリの状態でないと出ないものを引き出した』
■第3回:武井咲インタビュー
 『撮影現場で見た!佐藤健さんの想像できない裏の顔!?』
■第2回:香川照之インタビュー
 『オフの佐藤健&武井咲の素顔は意外な…!?』
■第1回:佐藤健インタビュー その一
 『武井咲さんの意外な一面!どっちがタイプ!?』

るろうに剣心

幕末に「人斬り抜刀斎」として恐れられていた伝説の剣客・緋村剣心。彼は明治という新しい時代の訪れとともに姿を消し、「不殺(ころさず)」の誓いをたて、流浪人として旅をしていた。ある日、「神谷道場」の師範代をつとめる薫を助けたことから薫のもとで居候することになるが、その頃、街では剣心のかつての呼び名・抜刀斎を名乗った人斬り事件が勃発していた……。

監督:大友啓史
出演:佐藤健 武井咲 吉川晃司 蒼井優 江口洋介 香川照之

2012年8月25日(土)全国公開 8月22日(水)、23日(木)、24日(金)先行上映決定!
(C)和月伸宏/集英社 (C)2012「るろうに剣心」製作委員会

予告編 OFFICIAL SITE

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