Google、日産など、大企業のキーマンが語る「マーケター」の心得
企業と代理店との“緊密さ”はブランド価値の向上につながる
日産自動車でグローバルマーケティング、ブランド戦略を担当しているルードゥ・ブリース氏は、広告主と広告会社とのリレーションシップの重要性について持論を展開した。
日産では契約する代理店の職員数が、マーケティングに関わる日産職員の2倍いることを例に挙げ、その関係の緊密さを紹介。両者間のパートナーシップをより前向きに変化させることこそ、企業やブランド価値を高めることに繋がると提案した。
ロバート氏がGoogleに入社した10年前、グーグルはすでに大成功をおさめている企業だったが、その当時は、同氏が得意とするクリエイティビティやブランディングといった要素が、その成功に全く関与していない状態だったという。
その現状を打破するべく、同氏はブランディングの再考に向け動き出した。まず行ったのは、グーグルの検索機能「Googleサーチ」のCMを作ること。Googleサーチは毎年900以上の技術革新が行われているが、その凄さが世間に伝わっていないことに着目し、Googleサーチによって実現する“素晴らしい日常体験”を消費者に向けアピール。結果、そのCMは大きな反響を呼んだ。
その後、エンジニアだけでなく芸術の学位を持った人材を積極的に採用するなど、企業の考え方を一新。今日のGoogleを見ても明らかのように、クリエイティビティは、今となってはGoogleのマーケティングにおいて中核を担う要素となっている。
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登壇したスピーカーたちは、異業種で活躍する者ばかりではあるが、その思考はエンタテインメント業界でも活かせる要素が多そうだ。
(『コンフィデンス』 18年6月4日号掲載)