“エンタメ産業化”を見据えた第9回目「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」レポート
沖縄県 文化観光スポーツ部 職員が語る
県内各地を盛り上げるエンタテインメント地域振興
「観光資源としての可能性の高さを示している」
県内各地を盛り上げるエンタテインメント地域振興
「観光資源としての可能性の高さを示している」
嘉数氏沖縄県では、新たな観光メニューの商品化に対して補助金を出して3年くらいで自走させる商品開発支援の制度があり、そのなかに音楽イベントやフェスなどエンタテインメント系も入っています。集客力の高いイベントなどをボトム期に招致したいのですが、観光全体から見るとエンタテインメント系はまだまだ少ない。県内外の企業に沖縄でイベントを仕掛けていただいて、将来的に継続して開催していただけることを目指しています。
平敷氏今では48の応援団(うち県外3団体)として参加していますが、同祭を通じて各地域が団結し、観光を盛り上げる気運につながっているところがあります。来年は10年目で周年事業にもなりますので、全離島も含めた県内全市町村を盛り上げられるように、我々としてもより一層がんばりたい。同祭は、地域の様々な人々を巻き込んだ取り組みが、エンタテインメント系のみならず他の観光分野の参考にもなっています。今後もその発展型を模索していきたいと考えています。
よしもとエンタテインメント 沖縄 代表取締役社長 水谷暢宏氏が語る
地元に密着する“よしもと沖縄”ローカルエンタテインメント
「独特の濃い文化に裏打ちされた才能が育つ場所」
地元に密着する“よしもと沖縄”ローカルエンタテインメント
「独特の濃い文化に裏打ちされた才能が育つ場所」
同祭の9年を振り返ると、地元と本当に密着できたのは3回目からではないでしょうか。東日本大震災の直後で、全国的にエンタテインメントが自粛ムードのなか、こういうときこそ笑いとエールを届けたいと沖縄と手を組んで実施しました。よしもと芸人一同が募金箱を持って立ち、そこから地元とのつながりが一段落深くなった気がします。
ローカルエンタテインメントとしては、地元のお笑い芸能事務所(オリジン・コーポレーション、FECオフィス)と定期交流イベントを開催しています。沖縄にはその風土からかユニークな人材が多い。大阪とも東京とも異なる独自の濃い文化に裏打ちされた芸人がいます。5年ほど前に開校した「よしもと沖縄エンターテイメントカレッジ(YOEC)」からも60人ほどの芸人が育っており、今年はお笑いコンテスト『O-1グランプリ 2017』で弊社の初恋クロマニヨンが優勝しました。これはうれしかったですね。
よしもと沖縄では、お笑い以外も開発中です。美らドルというアイドルのほか、同祭ではクリエイターズコンペティションから映像クリエイターを発掘しようとしています。沖縄の強み、優位性を活かした人材発掘をしながら、来年4月には専門学校も開校しエンタテインメント全般の人材を育成していきます。
沖縄には独特の魅力があり、ここで仕事をすることで、東京や大阪では感じられなかったことをエンタテインメントとして発信していく。そういうことが大事なのではないでしょうか。