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今年の花火は“4K・8K生中継”に注目 ハナビスト・冴木一馬が語る花火観賞の変化

2018年はテレビ大阪の「天神祭奉納花火」放送視聴率が歴代最高を記録 写真提供:大阪天満宮

夏本番を迎え、花火大会シーズンがいよいよ到来。夏の風物詩である花火観賞は年々人気を集めているが、場所取りや会場周辺の混雑に加え、豪雨など天候の影響で快適に観賞できないというケースも増えている。そうした世相を反映して、近年では有料観覧席を設ける花火大会も多い。そんな中、数多くの花火大会を取材するハナビスト・冴木一馬氏は「家から出ない」花火観賞が人気を集めていると語る。花火観賞のトレンドは今どう変化しはじめているのか。

■ お金を払ってでも見たい “プレミア化”する有料観覧席

「花火大会の動員数はどこも右肩上がりで、花火を生で快適に見るには有料観覧席しかありません」と話す冴木氏。近年は自治体が主催する地域規模の花火大会も観客が増え、“穴場”と呼べるような大会や観賞スポット自体、見つけることが難しいという。

「どの花火大会でも、よりよいスポットから見るためには、暑い夏の日中から場所取りをしないとなりません。ですが、有料観覧席を購入すれば、打ち上げの10分前に行っても確実に座ってみることができます。日本の花火は納涼文化ですから、お金を出してみるものではないと考える人も多いですが、昨今、特に若年層の中では年に1度きりのイベントとして、奮発して有料観覧席で見る文化が浸透してきています」

実際に、観客動員数の多い花火大会では有料観覧席は争奪戦となり、プレミアチケット化しているケースが多い。そうした花火大会では、近隣のホテルやレストランでも、窓辺から花火を鑑賞できる特別プランを設定して実質的な有料観覧席として提供している。だが、こうした有料観覧席や特別プランにもリスクはある。

「花火大会は天候に左右されるので、有料観覧席が取れても中止の恐れが常にあるのは大きなポイントです。ここ数年は、夏場の強烈な雨が多くなっているのでなおさらです。花火大会が決行されても、雲や煙にさえぎられほとんど見えないということもあります。そうした場合は払い戻しがないことが多いので、決して安くない金額がふいになる恐れがあります」

■ 花火大会生中継を家で鑑賞するスタイルが浸透、4K・8K時代の楽しみ方

冴木氏は、そうした中で人気を集めつつある花火観賞のスタイルとして、花火大会の生中継を挙げる。

「昨年は花火大会の生放送の視聴率が軒並み好調だったと聞いています。暑さと人ごみの中で鑑賞するくらいなら、冷房の効いた部屋で大画面テレビで花火中継を見るというのが一部でブームになっているそうです」

実際に、奉納花火で知られる天神祭を1982年以来放送しているテレビ大阪では、過去37回の放送の中、2018年に歴代最高となる視聴率8.1%(ビデオリサーチ調べ)を記録したと発表している。こうした傾向に加え、2018年12月にBS日テレを除く民放キー局系列のBS放送各社で4K放送が、NHKではBS8K放送をスタートしたことがさらに後押しとなるだろうと冴木氏は予想する。

「テレビ自体の性能が格段に向上しましたし、花火の光は4K、8Kの高精細な映像でこれまで以上に綺麗に映ると思います。花火大会の動員は右肩上がりですし、遠方の花火大会では現地に足を運べない方もいます。現地で見たい人と自宅で快適に見たい人のすみ分けはあっていいのかもしれません」

TV放送以外でも、LINE LIVEやニコニコ動画といった動画サイトで有名花火大会の中継番組は増えつつある。映像や配信技術が発達したことで「花火は生で見るもの」という潮流にも変化が生まれているようだ。

■ 「花火は夏」にこだわらず、冬花火や“フェス型”登場など多様化

さらに冴木氏は、花火を快適に楽しむもう1つの方法として、夏以外の季節に行われる花火大会をすすめる。

「夏以外の花火大会の利点は2つあって、1つは観客数が夏に比べて圧倒的に少ないことです。席取りで長時間待つ必要がないですし、春や秋なら気温も快適です。突然の雨で中止になる恐れも夏に比べれば低いですね。

もう1つは、花火そのものの見え方です。特に冬場は空気の透明度が高いため花火が綺麗に見えますし、風が吹くので煙で見えなくなることも少ないです。

日本では花火大会は夏のイベントというイメージは根強く残っていますが、2000年以降は年末のカウントダウンイベントでの花火や、雪まつりなど冬のイベントでも花火の打ち上げが行われるようになりました。花火の美しさそのものを楽しみたいなら、夏以外のシーズンはオススメです」

夏の川辺や海辺で開かれる花火で納涼を味わうのが伝統的なあり方。だが、花火の技術が進歩したことでその芸術性を競う競技花火大会や、“フェス”のようなスタイルの新興の花火大会も人気を集めている。多様化する花火観賞には、これまでの花火とは一味違った楽しみが隠れているかもしれない。(東京ウォーカー(全国版)・国分洋平)

提供元:Walkerplus

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