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まだ知らない!台湾高雄の古き良き下町「イェン・ツァン」散策&グルメ


台湾の南に位置する大都市・高雄。日本統治時代、高雄の経済や文化の中心地として栄えた「イェン・ツァン」と呼ばれる地区をご存じでしょうか。その頃の面影がそのまま残る建物や、裏路地で出会う昔ながらのおいしいグルメは、今なお多くの人をひきつけています。
今回は、古き良きと今が交わる高雄の下町「イェン・ツァン」をご案内します!

古くて新しい「イェン・ツァン」の魅力

写真:田中 六花

「イェン・ツァン」へは、高雄MRTの橘線(オレンジライン)を利用。乗り換えポイントの美麗島駅から2つ目の「イェンツァンブー駅」で下車します。駅構内にはレンタサイクルがあり、夕日の美しい西子湾やアートスポット・駁二芸術特区まで足を延ばしたい場合に便利です。
「イェン・ツァン」のイェン=塩、ツァン=田を意味しています。その昔、海水を天日干して採塩、一帯に塩田が広がっていたことがうかがわれます。 近年、当時のまま残る建物や暮らしが見直され、新しい取り組みを始める若い人たちも集まっています。
新楽街は黄金街とも呼ばれ、1970年代の高雄で最もにぎわった通り。貴金属を扱う店が軒を連ね装飾された看板が均一に並ぶ街並みには、当時の名残が色濃く感じられます。

写真:田中 六花

建國四路に朝早くから立つ「イェン・ツァン」最大規模を誇る大菜市場。地元の台所として活気にあふれています。野菜・果物・魚・肉・惣菜を中心に、衣類やカバンなど日常生活にまつわるものまで何でもそろいます。見たことがない食材や、地元の人たちの暮らしぶりに興味がつきません。昼頃には店じまいになるので、訪れるなら午前中に。

高雄最古の喫茶店・小堤珈琲でモーニング!

写真:田中 六花

「イェン・ツァン」に、高雄で一番古いといわれる喫茶店があります。小堤珈琲という、まるで昭和の純喫茶。お姉さんから引き継いだ妹さんが、一人で切り盛りされています。メニューはありませんが、日本語オッケーなのでご安心を。
いつの時代も、おいしいコーヒーと会話を楽しむ人たちを見つめてきた小堤珈琲。その記憶が店内にあふれています。

写真:田中 六花

モーニングセットは、トースト・目玉焼き+ハム・コーヒー。トーストはバターかジャムが選べます。半熟の目玉焼きには醤油がかかっていて、ここは日本かと錯覚しそうに。サイフォンでていねいにいれられた酸味のあるコーヒーも抜群のおいしさ。
レトロな雰囲気とお母さんのなつかしい味で、「イェン・ツァン」のいつもの朝を常連さんに混じって始めましょう。

写真:田中 六花

路地裏で発見!行列の三郎パン

写真:田中 六花

「イェン・ツァン」には、長い歴史を持つアーケードが多く残っています。かつてはアメリカ兵が闊歩していたといわれていますが、今は空き店舗も多く時の流れを感じずにはいられません。
その中に、三郎麺包廠というローカル色たっぷりな大人気のパン屋さんがあります。可愛いパン職人の看板が目印。名物パンがメディアにたびたび取り上げられ、地元の人のみならず観光客もひっきりなしに訪れます。日によっては行列や売り切れの場合も。

写真:田中 六花

気になる三郎麺包廠の名物パンとは、ふわふわロールパンの中にマーガリンが入った「●油餐包(●=女へん+乃)」。なんてことのないシンプルなパンですが、焼きたてに少し甘めのマーガリンが絡まる味わいが、ついもう1つと癖になります。10個入り60元(約200円)で、1人1袋限定。旅の最終日に立ち寄り、お土産の一つとしても喜ばれそうです。太陽餅や杏仁餅もご一緒に。
パンと一緒にもらえるおいしい食べ方によると…、保存する場合は冷凍庫へ。解凍時は先にオーブンを5分に温め、パンを入れてさらに5分焼くとできたてのおいしさに!常温保存は3日、冷凍保存は15日です。

写真:田中 六花

三郎麺包廠を出てすぐに、目をひくイラストを発見。描かれているのは、昔の「イェン・ツァン」の風景です。映画や漫画雑誌のポスターに混じり、味の素や日本国旗をモチーフにしたお酒の看板なども見られます。当時の文化に触れながら、タイムトリップした気分で旅の記念にシャッターを押してみましょう!
周辺地図とベンチも置かれているので、歩き疲れた際の休憩にももってこいです。

伝統をつなぐ竹の手仕事・萬先蒸籠店

写真:田中 六花

五福四路と大安街の交差点に、萬先蒸籠店の赤い文字が目立つ店があります。
孟宗竹を使った手仕事の店で、せいろを中心におひつや足湯用のおけ・椅子などが作られています。3代続く、伝統継承を堅持する老舗。
道沿いに並ぶていねいに仕上げられた商品に見とれていると、その奥で作業に勤しむ店主の姿がありました。ニーハオと声を掛けられた後は作業に戻り、ひと削りひと削りに集中。静かな時間の中に、失ってはいけない伝統への思いが伝わってきます。

写真:田中 六花

3代目になる店主。台北でサラリーマンをしていた時におきたリーマンショックを機に、実家を継ぐことを決意したそう。素朴な「イェン・ツァン」の街で、毎日竹と向き合っています。

写真:田中 六花

小籠包が思い浮かぶせいろや、ちらし寿司を作りたくなるようなおひつは、気に入ったものがあれば購入ができます。小さなサイズのせいろやお弁当箱なら、持ち帰りやすく値段も手ごろ。
すべて手仕事で大切に仕上げられた、同じものは一つとしてないものばかり。受け継がれてきた文化を感じながら使えば、より一層愛着がわくこと間違いなしです。

地元推薦!阿進切仔麺

写真:田中 六花

「イェン・ツァン」で地元の人にオススメのご飯屋さんを訪ねると、必ず上がるのが阿進切仔麺。約60年の歴史ある老舗店で、この界隈の人たちの記憶から消えることなく、帰省したら必ずという人も多いそう。
食事時には大勢の人が集まっているのが見えるので、迷わず目指しましょう。手前が持ち帰りのスペースで、その奥と道をはさんだ横の店舗がイートインスペースです。

写真:田中 六花

店内で食べる場合は、先に空いている席を探して座ります。次に、備え付けの注文票を記入。一番上にある卓號の部分に、机に表示されている番号を必ず書き、続けて食べたい料理にチェックをします。書き終わったら、店員さんに注文票を渡せばオッケー。後は料理が運ばれてくるのを、しばし待ちましょう。精算は食後に。

写真:田中 六花

常連さん一押しの米粉羹と青菜(写真)。米粉羹の羹は、肉のつみれです。とろみのあるスープに、コシのあるビーフンがベストマッチ。やさしい味わいなので、旅疲れの胃にもぴったりです。
また、この店のホルモンは下処理がとてもしっかりしていて臭みがまったくなく、新鮮さが自慢。注文票の各種新鮮切料をチェックしてみましょう。

ゆったり&満腹!高雄「イェン・ツァン」散策

高雄の小さな下町「イェン・ツァン」には、懐かしさと新しさが合わさった魅力があふれています。
映画好きなら訪れたい電影図書館や、著名なイラストレーター李瑾倫氏がオーナーの雑貨ショップ・本東倉庫商店、居心地のいいカフェなど、まだまだ気になるスポットはたくさん。民宿「參捌。旅居(サン・バー アパート)」で、「イェン・ツァン」の情報収集ができるので、宿泊しなくても立ち寄ってみましょう。
次の台湾は、時の移り変わりとおいしいグルメを楽しみながら、思わぬ出会いが待つ「イェン・ツァン」をのんびり散策してみませんか。

■関連MEMO
萬先蒸籠店facebook
https://www.facebook.com/%E8%90%AC%E5%85%88%E8%92%B8%E7%B1%A0%E5%BA%97-563670433785910/

【トラベルjpナビゲーター】
田中 六花

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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