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日本企業M&Aあるある「青い鳥症候群」にご用心


シニフィアンの共同代表3人による、企業の成長フェイズにおける「ステージチェンジ」をテーマにした放談、閑談、雑談、床屋談義の限りを尽くすシニフィ談の第5回(全8回)。
(ライター:福田滉平)

100点満点の「青い鳥」案件を求める日本企業

村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):コングロマリットではM&Aを特定事業部で推進することが、あるじゃないですか。M&Aというのは、コンフリクトがある相手と交渉する行為ですよね。一方で前回話したように、取締役会が全会一致を暗黙の原則としているとしましょう。これはなかなか大変な状況で、このために変なことが起きるんですよ。
1つ目はタイミングを逸する。大きなリスク判断をするところで、「こんなに生煮えで持っていったら役会は通らへんな。もうちょっと交渉してみようか……」となって、どんどんタイミングを逸する。
2つ目はリスク・リターンのバランスに関わる議論がしにくいということ。「なんでもっとここ、柔軟な取り決めにしとかへんねん」と、特定の条件に関する議論に深入りして完璧なものを仕上げようとしてしまう。

小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):欧米の場合、社外取締役の人数が多い分、全会一致ということがなかなか起こらないので、ちゃんと決を採った上で前に進める、というやり方だよね。

朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):100点満点の案件しかできなくて60点の案件が実施できないと、ものすごい機会損失があるでしょうね。

村上:もっと言うと、100点満点の案件なんか、M&Aに限らずないんですよ。100点満点の案件があるんだったら、他の誰かもやってるだろうし、興味ある人たちが殺到して価格も上がるから、結局100点満点ではなくなるんです。...

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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