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真田一族の匠の技!六文銭の旗印が翻る長野「上田城」を満喫


時は戦国、織田信長が本能寺で斃れた翌年の天正11(1583)年、真田昌幸によって築かれたのが、信州「上田城」。尼ヶ淵の段丘上に築かれ、東西南の三方を、城郭を囲むように流れる千曲川、神川を外堀とし、北には太郎山脈を頂き、四方鉄壁!天然の要害でした。上田城は、築城が得意であった真田一族の、技術の粋を集めた名城であると言えます。戦国の覇者・徳川を二度までも破った名城・上田城を紹介します。

上田城のシンボル!県宝の櫓と復元櫓門は記念撮影に最適

写真:浦賀 太一郎

戦国ファンに絶大な支持を得る真田氏の主城であった上田城は、今は二の丸と本丸のみが残り、上田城跡公園として、無料開放されています。写真は、二の丸から本丸への「虎口」と呼ばれる、入口部分です。正面から左の櫓が南櫓、右の櫓が北櫓、中央の櫓門が東虎口櫓門と呼ばれています。
南櫓と北櫓は江戸初期に仙石氏によって建造されたものであるとされています。両櫓は、明治から昭和にかけて民間に払い下げられ、なんと遊郭として使用されていましたが、市民運動の結果、上田城に再移築され、長野県宝に指定されました。東虎口櫓門は、平成6(1994)年に復元され、南北二基の櫓とともに並ぶ威容は、上田城のシンボルとなっています。

写真:浦賀 太一郎

戦国、江戸時代の城主たちは、自らの威厳を誇示すべく櫓門を支える石垣に、競うように大きな石を用いました。上田城の大手筋にあたる東虎口櫓門にも、目立つ所に「真田石」と呼ばれる巨石を配置しています。真田信之が松代(長野)へ移封となった時に、父昌幸の形見として持って行こうとしたが、微動だにしなかったといいます。
次の城主となった仙石氏が築造したものとされていますが、人々の真田氏への想いを感じることができる伝承ですよね!城内の眞田神社脇には、有事の脱出や籠城時にこっそり兵糧を運び入れるために使ったという「真田井戸」もあります。そこかしこに「真田らしさ」が残っているあたり、さすがは策士・真田昌幸の城といって良いでしょう。

本丸東の空堀は排水溝もある真田の罠だった?

写真:浦賀 太一郎

城郭としては中規模の上田城ですが、縄張りは堀を二重に巡らせ、巧みに自然の地形を利用した、まさに「真田の城」といえる、鉄壁かつ個性的な造りです。本丸東の空堀(写真・本丸虎口の左手)は、水利を巧みに利用した上田城にあって、珍しい空堀ですが、何故か積まれた石垣には排水口が備えられています。
真田氏の築城当時から存在していたとも考えられているので、もしかしたら、真田得意のなにかしらの「罠」なのかもしれません。他にも二の丸石垣に水抜きの石樋(築城初期は木樋)が備えられているなど、「真田さん、これって何かの策ですか?」と、ワクワクしながら巡るのも、上田城散策の一つの楽しみと言えるでしょう。

二の丸堀は今!けやき並木遊歩道には電車も走った

写真:浦賀 太一郎

現在は「けやき並木遊歩道」と呼ばれる並木道は、実は上田城二の丸のお堀跡なんです。昭和3(1928)年から47(1972)年までは、この堀跡に電車(上田温電北東線)が走っていました。二の丸橋(写真奥)付近には、公園下停留所のホームだった痕跡が遺っています。
秋(11月ごろ)には、このけやき並木が色づき、「上田城けやき並木紅葉まつり」が開催されます。夜間の特別ライトアップは必見の美しさです。上田城は桜の名所としても名高く、また冬の雪化粧も素晴らしいので、どの季節に赴いても、全く違う表情を楽しむことができますよ。

別名尼ヶ淵城!崖っぷちの櫓を守る石垣

写真:浦賀 太一郎

今では芝生広場や駐車場になっていますが、かつては千曲川の分流が緩やかに流れ込み、天然の堀となっていたのが、上田城の別名・尼ヶ淵城の名の由来となった、尼ヶ淵です。段丘の地層は三層からなり、下段と上段は、中段を守るように石垣造りになっています。ちなみに、真田氏の時代は石垣は無く、地層がむき出しになってました。
まさに「段丘」の上に築かれた城であることがひと目で分かる遺構です。下層は河川が運んだ砂礫の層で、中段が火砕流の粉塵の層、上段が火山の砂礫の層で構成され、中段の粉塵層が最も尼ヶ淵の増水による浸食を受けやすく、増水の度に櫓崩壊の危機があったため、江戸期を通じて幾度も石垣が増強されたのです。

北陸新幹線が走る!尼ヶ淵からの絶景

写真:浦賀 太一郎

尼ヶ淵上の西櫓の辺りからは、今では芝生広場になった尼ヶ淵や、本流である千曲川の方面を眺めることができます。「崖っぷち」なだけあって、なかなか壮観な景色ですよ。尼ヶ淵上へは、西櫓の脇から尼ヶ淵を登ってくることもできますし、東虎口櫓門の方面からも行くことができます。

写真:浦賀 太一郎

上田城へのアクセス駅である上田駅には北陸新幹線も停車するので、ゆっくりと走っている新幹線の車両をバッチリ激写することができます。時刻表を確認して狙ってみてはいかがでしょうか!

真田への鳴りやまぬ喝采!上田城をのんびり散策

真田幸村(信繁)をはじめとする、真田氏の人気は、昨今の「真田ブーム」がはじまりではありません。江戸時代、徳川の天下だった時代でも、内緒(ほぼ黙認だったみたいですが…)で語り伝えられ、現代で花開いたと言えるでしょう。そんな人気を横目に、どこかのんびりとした雰囲気を醸し出す、上田城をぜひ散策してみて下さい。
<上田城 基本情報>
住所:野県上田市二の丸6263番地イ
電話番号:0268-23-5135
アクセス:上田駅から徒歩約12分・駐車場有)
営業時間:常時開放
2017年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
上田城
http://www.ueda-cb.gr.jp/uedajo/index.html

【トラベルjpナビゲーター】
浦賀 太一郎

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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