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トスカーナの秋祭り!「キノコと栗の祭り」と「木こりのパリオ」

秋の旅行の楽しみと言えば、やはり秋の味覚。イタリアの秋は食祭りがあちこちで開催されていますが、トスカーナ南部・オルチャ渓谷の小さな村「ヴィーヴォ・ドルチャ」では、毎年10月の第二・三週末にキノコと栗の祭りが行われます。ローマやフィレツェからもたくさん人がやってきて、普段平穏な小さな村が一年で一番盛り上がる一大イベント。味覚を楽しむだけでなく、地元民が熱狂する「木こりのパリオ」も必見ですよ。

焼き栗の香りをたどって・・・メイン会場の公民館へ!

写真:中山 久美子

ヴィーヴォ・ドルチャは、世界遺産「オルチャ渓谷」のゾーンにある小さな村。普段は静かな村ですが、このお祭りの日だけは一気に賑やかになります。地元・周辺の住民はもちろん、ローマやフィレンツェから、また最近では外国人観光客も見かけるほど。
そんなお祭りのメイン会場は、公民館とその広場。広場の一角には地元の特産物市が立ち、祭り特設のテーブルとイスが設置されます。

写真:中山 久美子

広場に近づくといい匂いが漂っているので、それを頼りに会場までたどり着けるかも?このように、専用の大きな鍋で栗が焼かれているんです。
この村があるアミアータ山は栗の木が多く、少し森に入るだけで籠いっぱいに収穫できるほどの栗の産地。焼きたての香ばしい栗は、赤ワインにもよく合います。

写真:中山 久美子

屋台では焼き栗などその場で食べるものの他、生のポルチーニや栗も販売されています。ペーストやオイル漬などの加工品も販売されているので、お土産もここで調達できますよ。

ポルチーニと栗づくしのランチは、まさに絶品ばかり

写真:proloco Vivo d’Orcia

特設食堂は、広場から下った公民館の1階。メニューはもちろん、ポルチーニをメインとしたキノコと栗のお料理がずらりと揃っています。毎年予約で満席になるので、どうしてもここでランチを食べたい方は、下記リンクのヴィーヴォ・ドルチャ観光協会で予約がベターです。

写真:proloco Vivo d’Orcia

祭りのスタッフ、そして厨房で腕を振るうのは、地元のボランティア。熟練のおばちゃんたちが切り盛りして、大鍋で大量の料理をしています。一方、給士はおじさんや若者が多く、時には小学生くらいの子供も手伝っていて、とても微笑ましいんですよ。

写真:proloco Vivo d’Orcia

気になるメニューは、キノコスープ、ポルチーニ茸のグリルやフライ、モンブランなど、まさにキノコと栗づくし。写真は地味ですが、このポルチーニ茸のフライは超絶品。サクサクの衣から、とろーりとポルチーニが口の中に広がります。こんな贅沢な食べ方ができるのは、やはりイベントならでは!

スイーツ好きにはたまらない、地元スイーツも食べつくす!

写真:proloco Vivo d’Orcia

まだまだ小腹がすく、あるいは甘いものは別腹という方は、食堂から出てすぐの屋台へ。栗ベースのスイーツやご当地スイーツが数種類販売されています。ここでもスタッフはもちろん地元のボランティア、スイーツも地元の人たちの手作りで、素朴な味が楽しめます。

写真:中山 久美子

トスカーナの秋の名物スイーツといえば、写真左のカスタニャッチョ。栗の粉で作った生地に、レーズン、松の実やクルミ、ローズマリーがのっています。栗の甘みだけで砂糖は不使用、イーストも入っていないので、もっちり・しっかりとした食感です。右は同じく栗の粉で作ったパウンドケーキで、リコッタチーズが添えてあります。

写真:中山 久美子

そしてこの地域のみで食べられる、超レアなスイーツも。全てのお皿にのっているのが、このアミアータ山の村でしか食べられない、リッチョリーナというお菓子。サクサクとした生地にヘーゼルナッツペーストがたっぷり挟んであり、上もメレンゲとヘーゼルナッツペーストでデコレーションしてあります。こってりと甘いので、食べ過ぎは非常にキケンです!
その他、栗ペーストを挟んだスポンジケーキ、イタリアで定番のフルーツジャムのタルトなど、食べ比べも楽しいですよ。

祭りのクライマックスは、古の集落へ

写真:中山 久美子

祭り最終日の10月第三日曜には、味覚以外のお楽しみイベントも。公民館の広場がざわつき、鼓笛隊や昔の農民の恰好をした人々が集まってくると、それが開始間際のサインです。
世界的に有名なシエナの騎馬レースのように、イタリアでは「パリオ」と呼ばれる地区対抗レースがあちこちで行われています。ヴィーヴォ・ドルチャの場合は2地区が競う木こりのレース。木を切る速さと正確さを競う、森に囲まれて生きてきたこの地ならではのものです。
鼓笛隊を先頭としたパレードは、公民館広場からレース会場に向かいますが、レースを間近に見たい方は、先に会場に向かいましょう。

写真:中山 久美子

会場は「エレモ」と呼ばれる古の集落で、公民館広場から徒歩5分ほど。写真のような城壁が見えたら、この中に入ってください。入口に掲げられているのは、対戦する2地区の旗です。

写真:中山 久美子

古の集落は、かつて村の中心だった場所。ここの領主であり、ローマ教皇も輩出したチェルヴィーニ家の屋敷や、教会とかつての家屋が並んでいます。現在は教会は閉鎖され、家屋には定住者もおらず普段はひっそりとしていますが、この日はここにも市が出て賑わっています。
周りを一通り見学したら、パリオが行われる教会前の広場に戻りましょう。ロープが張ってあるので、ベストポジションをゲットして下さい。

熱狂の地元民に混じって、「木こりのパリオ」観戦!

写真:中山 久美子

プログラム上の開始時刻は17時。時間が近づくとわらわらと人が集まってきて、パレードが来る頃になると、この写真のように熱気ムンムンになります。
鼓笛隊を先頭に、その年の優勝旗、昔の農民の装束パレード、レース参加者と続きます。

写真:中山 久美子

パレード終了後、主催者からの挨拶やルール説明が行われます。過去に少しづつルールは変わっていますが、現在ではレースはニ種類。第一レースは太い丸太を5cmに5枚に切り、第二レースは細い丸太を40cmに5本に切る。それぞれのレースで早かった方に有利なポイントが与えられます。しかし、早いだけではなく正確さも重要!第一レースは±2cmまで、第二レース板は±3cmまでが許容範囲で、それ以上誤差あったらマイナスポイント。タイムだけではなく正確さも重要となるレースは、その合計ポイントで勝負が決定します。
レース中、地元民は自分や親戚が住む地区を応援して大興奮。大歓声が響き渡り、先に切り終わったチームは歓喜で抱き合い、誤差の発表にも一喜一憂して盛り上がります。最終日にしかないパリオですが、味覚を楽しむだけなく、この観戦のために村に残る価値アリですよ。

祭りに来たら、世界遺産の「オルチャ渓谷」も合わせて堪能!

2017年の日程は10月8・14・15日、木こりのパリオは15日の17時から開催予定。10月8日は、シエナ駅発の機関車「自然列車」でのツアーも出ています。
ヴィーヴォ・ドルチャは、2004年に世界文化遺産に登録された「オルチャ渓谷」にあります。公共交通手段は乏しいですが、単独でも世界遺産のピエンツァ、高級赤ワイン・ブルネッロの産地のモンタルチーノも車で40分、写真集やCMなどにもよく使用される絶景や糸杉の道など、見所があちこちに散らばっています。お祭りだけに日帰りで行くのはもったいないので、数泊してオルチャ渓谷の魅力にどっぷりと浸ってくださいね。

■関連MEMO
ヴィーヴォ・ドルチャ観光協会
http://www.prolocovivo.org/
イタリア観光鉄道(オルチャ渓谷ページ)
http://www.ferrovieturistiche.it/it/fvo/
【たびねす】あの絶景はどこにある?イタリア・世界遺産「オルチャ渓谷」攻略ガイド
http://guide.travel.co.jp/article/25850/

【トラベルjpナビゲーター】
中山 久美子

提供元:トラベルjp<たびねす>

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