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マリア・テレジアも訪れた!ディープなチェコに出会える「オロモウツ」


11世紀には既に町として認識されている「オロモウツ(Olomouc)」。中世から近世にかけて、チェコ東部モラヴィア地方の中心地として発展し、現在保有する文化財は首都プラハに次いで2番目の多さを誇ります。その中にはユネスコの世界遺産に登録されたものも。時の権力者マリア・テレジアが訪れたほど歴史や文化が豊かな町。プラハや他の大都市とは一味違う、ディープなチェコを体感するのにおすすめの場所です。

平和の象徴ともいえる記念物

写真:浅井 みらの

オロモウツのシンボルであり、観光で外せないのが旧市街の中心に建つ“聖三位一体柱(Sloup Nejsvetejsi Trojice v Olomouci)”。17世紀に流行したペストの終焉を記念して、ヨーロッパ各地で記念碑や柱が造られました。オロモウツにもその動きがあり、聖三位一体柱とは別に既に違う柱がありました。しかし、多くの悲しみを経験した住民は既存の柱に満足せず、“もっと素晴らしいものを!”という声が集まり、聖三位一体柱に取り掛かったのです。

写真:浅井 みらの

1716年に建設が始まり、完成までにかかった年月は40年以上。35mの高さは、間近で見るとその存在感に圧倒されるほど。聖人などの彫刻も30体以上あり、細かな装飾や長い建設期間から住民のペスト終焉への想い、聖三位一体柱に対する情熱が感じられます。
完成の式典には、当時ボヘミアを統治していた女帝マリア・テレジアが訪れました。きっと町全体を舞台に盛大な催しが開かれたのではないでしょうか。その頃より、他の都市にはない精巧で大胆な建造物がオロモウツの顔になりました。その価値が評価され、2000年にユネスコ世界遺産に登録。周辺の広場には噴水が3か所もあり、噴水が多いのもオロモウツの見どころ。併せて観光するのがおすすめです。

20世紀を象徴する天文時計。その理由は…?

写真:浅井 みらの

聖三位一体柱のすぐ隣に建つ“市庁舎(Radnice)”。ゴシック様式とルネサンス様式の美しい建物ですが、その北壁にある天文時計(Orlojem)も見逃せない観光スポットです。14世紀から設置され始めた天文時計。1世紀ごとにその時代を象徴するデザインに変えられ、現在のものは1950年代のもの。

写真:浅井 みらの

現在の天文時計は、別名“労働者の天文時計”とも呼ばれています。デザインされた1950年代は、ちょうどチェコが社会主義だった頃。その時代を象徴するように壁に描かれているのは科学者や労働者、それに農家の姿も。社会主義が尊重していた職業が登場しているのです。宗教のモチーフが多いヨーロッパで、実際に起きた歴史の残り香を強く感じられる珍しい場所です。

広場がカラフルに彩られる冬がおすすめ

写真:浅井 みらの

聖三位一体柱、市庁舎、それに天文時計がある広場。夏はのどかな雰囲気が漂いますが、一層華やかになるのが11月下旬から12月中旬までのクリスマスマーケットの期間。コンサート会場では連日音楽が演奏され、お店から立ちのぼる炭火焼きソーセージの香ばしさやホットワインの甘い香り。すぐ近くにはこの時期だけ設営されたスケートリンクもありますので、冬の滞在はいつも以上にオロモウツを満喫できますよ。

広場周辺以外のおすすめ観光スポット

写真:浅井 みらの

広場の雰囲気を十分に堪能したら、徒歩5分にある“聖ヴァーツラフ大聖堂(Katedrala svateho Vaclava)”へも足を運んでみましょう。ネオゴシック様式の重厚な雰囲気が感じられる大聖堂。正面にそびえるように建つ2本の塔も印象的ですが、その後ろにある3本目塔の高さは100m以上もあり、チェコ国内で2番目の高さを誇ります。

写真:浅井 みらの

大聖堂の建築は12世紀より始まりますが、幾度もの改築、それに大火に襲われるなどして、現在の姿に落ち着いたのは19世紀後半ごろ。一歩内部へ足を踏み入れると、はるか上部までのびた天井からは開放感が感じられ、思わずしげしげと見上げてしまいます。人気が少ない時間を狙って、静かな空気を堪能してみてはいかがでしょうか。

旅の思い出に、地元生産のチーズはいかが?

写真:浅井 みらの

オロモウツに訪れたなら、ぜひとも試して頂きたい食事メニューがあります。“トゥバルシュキー(tvaruzky)”とよばれる、オロモウツ名産のチーズです。一番の特徴は、一度嗅いだら忘れることができない、独特の強い香り。黄色味が強く、味も酸味と塩味が強め。前菜に生ハムやパンと一緒に食べることが多く、ワインやビールにぴったりな食べ物です。
広場のすぐ横、モラヴィア料理を出すレストラン、その名も“モラヴィアのレストラン(Moravska restaurace)”でも、トゥバルシュキーを食べることができます。まるでロッジハウスのような木に包まれた内装に、赤いインテリアが可愛らしいレストランです。

日本語のページが充実

オロモウツへの行き方は、首都プラハから鉄道もしくは高速バスの2通り。どちらもインターネットでチケットを購入できます。約3時間の距離なので、日帰りで訪れることもできますよ。チェコ第2の都市ブルノからもバス/電車で約1時間半。オロモウツが運営するホームページは日本語もありますので、ぜひご参考ください。
オロモウツはチェコで6番目に大きい町ですが、他の都市に比べるとゆるやかな雰囲気が流れ、中世から近世にかけて最盛期を迎えたのが感じ取れます。そのおかげで貴重な文化財が豊富に残っているものの、人混みもあまりなく見学できる嬉しい特典つき。チェコという国が誕生する前から、その基盤の1つを築いたともいえる歴史と文化の町“オロモウツ”。定番観光から一歩踏み込んだチェコを見ることができる町です。

■関連MEMO
オロモウツ(日本語)
http://tourism.olomouc.eu/welcome/ja
オロモウツ(チェコ政府観光局・日本語)
http://www.czechtourism.com/jp/t/olomouc/
オロモウツへの行き方(日本語)
http://tourism.olomouc.eu/basic-information/how-to-get-to-us/ja
モラヴィアのレストラン(英語・チェコ語など)
http://www.moravskarestaurace.cz/
【たびねす】文化の街オロモウツらしくない!?チェコ「アリゴネ」はデザインが光るホテル
http://guide.travel.co.jp/article/25074/

【トラベルjpナビゲーター】
浅井 みらの

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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