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北海道白老町「ウポポイ(民族共生象徴空間)」の賢い巡り方


「ウポポイ(民族共生象徴空間)」は北海道白老町に誕生したアイヌ文化の伝承や復興を目的とした施設。北海道初の国立博物館「国立アイヌ民族博物館」と体験型フィールドミュージアム「国立民族共生公園」から成り、知らずに行くとその壮大さに右往左往してしまいます。
そこで今回は、このウポポイを目一杯満喫し、アイヌ文化をじっくり知るための賢いめぐり方をご案内しましょう!

「ウポポイ」とは(大勢で)歌うこと

写真:風祭 哲哉

ウポポイがあるのは北海道の白老町。
JR白老駅は札幌から特急で約1時間、新千歳空港からでも南千歳駅で特急に乗り換えて35〜40分(乗り換え時間は含めず)で、道外からの旅行者にも比較的アクセスしやすい場所にあります。また白老駅からは600メートル、徒歩10分で行くことができます。
車の場合は道央自動車道「白老IC」から約4キロですが、混雑防止のための迂回ルートがありますので、交通標識のとおりお進みください。

写真:(公財)アイヌ民族文化財団 ※イメージです

「ウポポイ」とはアイヌ語で「(大勢で)歌うこと」。
貴重な文化でありながら、存立の危機にあるアイヌ文化を復興・発展させる拠点であると同時に、先住民族の尊厳を尊重し、差別のない多様で豊かな文化を持つ社会を築いていくための「民族共生象徴空間」の通称としてそう名付けられています。
ポロト湖畔に広がる壮大な敷地には「国立アイヌ民族博物館」や先住民族アイヌの文化を五感で感じるフィールドミュージアム「国立民族共生公園」があり、展示のほか、アイヌ文化を体感できるさまざまなプログラムがあるため「ウポポイ」の魅力を最大限楽しむためには作戦が必要です。

写真:風祭 哲哉

ウポポイの賢い巡り方は、まずその日に行われるプログラムのタイムテーブルを確認すること。
ウポポイでは映像上映、伝統芸能上演や紙人形劇、工房での実演見学や屋外ステージでのイベントなど、さまざまなプログラムが行われていますので、これらを効率よくめぐることがポイントです。このスケジュールはウポポイ公式サイトでもアップされていますので、事前に行きたいプログラムの組み合わせを計画しておくといいでしょう。
※ウポポイでは、日付指定の入場日予約制を導入しています。事前にご予約の上、必要な入場券等を入手の上、ご来場ください。

ウポポイの中核施設「国立アイヌ民族博物館」

写真:風祭 哲哉

「国立アイヌ民族博物館」はアイヌの歴史や文化等をテーマに展示や調査研究を行う博物館。
アイヌの高床式の倉(アイヌ語で「プ」)に模した作りの建物は、周囲の豊かな自然との調和を図り、2階展示室前にはポロト湖を望むパノラミックロビーが設けられています。
※国立アイヌ民族博物館の展示室への入場は、ウポポイの入場予約とは別にオンラインによる入館日時の予約が必要ですのでご注意ください。

写真:風祭 哲哉

2階の基本展示室ではアイヌ民族の視点から「ことば」「世界」「くらし」「歴史」「仕事」「交流」という6つのテーマでアイヌ文化で使われていた道具や衣類、資料などが展示されています。
この博物館の特徴は、中心から周辺へと自由に展示室を回れるプラザ方式という展示方法。短時間で6つのテーマすべてを見ることができるよう、中央部にアイヌ文化の粋を集めた作品を展示し、それを見るだけでもアイヌ文化のすぐれた芸術性が理解できるようになっています。もちろんより詳しく知りたい方は周辺の個別展示をじっくり見ることができます。

写真:風祭 哲哉

「探究展示テンパテンパ」は体験を通じてアイヌ文化にふれることができるコーナー。「テンパテンパ」とは「さわってね」という意味のアイヌ語で、装飾品や模型、立体パズルなどに実際に触れることでアイヌ文化を知ることができます。
「特別展示室」では期間限定の企画展が開催されているほか、1階のシアターではアイヌ文化を映像でわかりやすく紹介しています。また1階のライブラリはアイヌ文化や歴史を取り上げた書籍を中心とした開かれた専門図書室。どなたでもご利用いただけます。
※2020年10月現在「探究展示テンパテンパ」では展示物に触れることはできません。

伝統的コタンや工房での体験プログラムもおすすめ

写真:風祭 哲哉

ポロト湖を望む広大な敷地内にアイヌの昔のチセ(家屋)群が再現された伝統的コタンでは、「チセ(家屋)」の中でアイヌの伝統的な生活空間を見学することができます。
またこの屋外ステージでは、アイヌの暮らしと文化解説を行う「コタンの語り」のほか、「アイヌ古式舞踊」やムックリ(口琴)の演奏などの伝統芸能が行われます。

写真:(公財)アイヌ民族文化財団

工房ではアイヌの手仕事に関する解説とともに、アイヌ工芸家による伝統工芸の実演が行われています。木彫りや刺繍、編み物など長く受け継がれてきた技術をぜひ間近でご体験ください。

体験交流ホールや体験学習館、プロジェクションマッピングも

写真:(公財)アイヌ民族文化財団

国立アイヌ民族博物館と並ぶ、ウポポイの見どころの一つが「体験交流ホール」。
ユネスコ無形文化遺産に登録されている「アイヌ古式舞踊」やムックリ(口琴)演奏など、アイヌの伝統芸能上演とアイヌに伝わる物語の短編アニメーションの上映が行われています。ともに入場には整理券が必要ですが、ここは必見スポットです。
また、体験学習館では「楽器演奏鑑賞(土日祝日のみ)」、小さな紙人形劇「ポン劇場」、隣接する別館ではドーム型スクリーンのパノラマ映像体験ができます。

写真:(公財)アイヌ民族文化財団 ※イメージです

土日祝日の夜はプロジェクションマッピング「カムイシンフォニア」が行われます。これはアイヌに伝わる創世神話が体験交流ホール壁面に映し出され、橋や芝生などに設置された照明とともにダイナミックに演出される屋外イベント。
ウポポイに来るなら、こうした週末の夜を狙ってくるのもおすすめです。
※開園時間の関係で11月以降の冬期間は休止となります

ウポポイでのグルメやショッピング

写真:(公財)アイヌ民族文化財団

ウポポイにはもちろんグルメスポットもあります。
「焚火ダイニング・カフェ ハルランナ」ではアイヌ文化に源流のある食材を健康的な創作料理として提供しているほか、フードコート感覚で手軽に食事が楽しめる「ヒンナヒンナキッチン 炎」やカフェ、スイーツショップがあり、軽食から本格的なコース料理までお楽しみいただけます。

写真:(公財)アイヌ民族文化財団

ウポポイのおみやげは博物館1階のミュージアムショップやエントランス棟のショップで揃います。各地の作家が製作したアイヌ工芸品をはじめ、ウポポイ限定のお菓子のほか、ミュージアムショップでは展示資料をモチーフにしたここでしか手に入らないオリジナルグッズも多数販売しています。
ご覧いただいたように、その気になれば半日でも1日でも楽しめそうなウポポイですが、できれば3時間くらいは時間をとって行きたいスポットです。
ウポポイ(大勢で歌う)アイヌ伝統芸能や豊かな文化をぜひお楽しみください!

ウポポイ(民族共生象徴空間)の基本情報

住所:北海道白老郡白老町若草町2丁目3番
アクセス:JR白老駅から徒歩10分
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
ウポポイ(外部リンク)
https://ainu-upopoy.jp/

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
風祭 哲哉

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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