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#096 今週の急上昇キーワード(更新日:2009/06/09)
何で“○○力”がもてはやされているのか?
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急上昇の理由
 最近、「寛容力」「社長力」「現役力」など、タイトルに「力」という文字を使った本を多く見かける。昨年は「品格」という言葉がキーワードだったように思われるが、なぜ、いま「力」なのだろうか。売れ筋の本と合わせて調査してみた。
今回の調査内容
『○○力』書籍売上げランキング
『悩む力』編集者インタビュー
『○○力』書籍売上げランキング
順位 書名 著者名 期間内推定
売上部数(万部)
Amazon購入
1 悩む力 姜尚中 21.4 書籍購入(Amazon)
2 断る力 勝間和代 18.0 書籍購入(Amazon)
3 榊原式スピード思考力 榊原英資 6.9 書籍購入(Amazon)
4 どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座 小宮一慶 5.3 書籍購入(Amazon)
5 人を見抜く技術 20年間無敗、伝説の雀鬼の「人間観察力」 桜井章一 4.4 書籍購入(Amazon)
6 マネー力 大前研一 4.4 書籍購入(Amazon)
7 細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本! 細野真宏 3.9 書籍購入(Amazon)
8 読まない力 養老孟司 2.8 書籍購入(Amazon)
9 決断力 羽生善治 2.6 書籍購入(Amazon)
10 不透明な時代を見抜く「統計思考力」 神永正博 1.8 書籍購入(Amazon)
集計期間:2009/1/12付〜2009/5/25付(オリコン調べ)
すぐに成果が実感できる、カリスマの方法論が人気
 上記が、『○○力』書籍の売上げランキングである。実際に、本を読んだことはなくても、タイトルを目にしたり、耳にした人も多いのではないだろうか。では、どのような人がこの本を購入しているのか、紀伊國屋書店・梅田本店のビジネス書担当者に話を聞いた。

 「最近、よく売れているのは、勉強法、脳活性法など、科学的根拠に基づいたスキルアップに関する本ですね。なかでも苫米地英人さん、茂木健一郎さん、勝間和代さん、本田直之さんの本は人気があります。不況の時代を生き抜くためのレベルアップとして、MBAなどの資格を取る(ための本を選ぶ)のではなく、手軽ですぐに成果が実感できる、カリスマの方法論を求めている人が多いように思われます。

  現在は、『○○力』というタイトルが氾濫しているので、正直なところ、玉石混交という印象です。ビジネス書で一番記憶に鮮明なヒットをした商品は『地頭力』(東洋経済新報社・細谷功、2007/12)で、現在も売れ続けており、ビジネス書の定番になりつつあります。新刊では『どんな時代もサバイバルする会社の『社長力』養成講座』(ディスカヴァー・小宮一慶、2009/03)や『断る力』(文春新書・勝間和代、2009/02)など、売れ筋著者の本が強いです。『断る力』は、勝間さんの従来の読者よりも広い層から支持されているようです。これは、タイトルの力が大きいのではないでしょうか。主な購入者は、スキルアップを目指す20代〜40代の男性ビジネスパーソン。最近は、20〜30代の女性も多く買っているような気がします。

  私どもがオススメする『○○力』本は、ビジネス書ではありませんが、姜尚中さんの『悩む力』(集英社、2008/05)や渡辺淳一さんの『鈍感力』(集英社、2007/02)、一昔前のベストセラーでは赤瀬川原平さんの『老人力』(筑摩書房 、2001/09)です。一見「力」とは関係のないキーワードを「力」と結びつけて語ってしまう、まさに「力」技を感じさせる本が、売上げとしての起爆力が大きいようです。それ以外では、『ダチョウ力』(朝日新聞出版・塚本康浩、2009/03)。『だちょうぢから』と読むらしいのですが、ちょっとやりすぎた感じもあって笑えます(笑)。

 下半期注目の書籍は『ブラック・スワン 上・下』(ダイヤモンド社、6/19発売予定)、『まぐれ』のナシーム・ニコラス・タレブが2006年に刊行し、邦訳が待ち望まれていた『不確実性』に関する経済書。翻訳が『ヤバい経済学』の望月衛さんということもあって、読み応えとおもしろさ抜群です。様々な種類の本を取り扱っておりますので、ぜひ、書店にも足を運んでみてください」

[取材協力]
(株)紀伊國屋書店
http://www.kinokuniya.co.jp/
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