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  • 流行りモノ調査隊 ♯13 『有楽町イトシア』
流行りモノ調査隊 流行りモノ調査隊
#013 今週の急上昇キーワード(更新日:2007/10/23)
『キュージョン』
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今回の調査内容
写真でチェック、有楽町イトシアの魅力
有楽町イトシア、オープンで人の流れはどう変わったか
「有楽町イトシア」の満足度調査結果発表
有楽町イトシア、オープンで人の流れはどう変わったか
 『有楽町イトシア(YURAKUCHO ITOCiA)』の名称の由来は、「愛(いと)しい」と、場所を表す名詞語尾「ia」を組み合わせた造語。新しい“有楽町の顔”が、来街する人たち、働く人たち、利用する人たちにとって“愛しい街”になることを願って命名された。

 『有楽町イトシア』のオープンで、どんな変化が生まれたのか。その実体を調査すべく、周辺を歩いてみた。

有楽町方面へ導く地下道10月13日、『有楽町イトシア』開業した翌日の土曜日。

 東京メトロ丸の内線銀座駅に到着。『有楽町イトシア』のオープンと同時に、JR有楽町駅の改札前まで地下道が新設されたというので、駅員に聞いてみた。

 駅員「出口C9の先です」

 日本で最初に地下鉄が走った時からある銀座駅構内は、天井が低くて、狭くて、歴史を感じさせる。そこへ、一段と明るい電球の光が挿し込んでいた。有楽町方面へ導く新しい地下道は、天井の高さも十分で、道幅もかなり広い。両側には手すり。しかも、天然木を使っているあたりが、今風な印象だ。

  『有楽町イトシア』の地下1階入り口前――

  昨日の開業時には3時間待ちに及んだ、「クリスピー・クリーム・ドーナツ」。今日も長い人の列ができていた。片や、ドーナツが12個入る大きな箱を持った人とすれ違う。相変わらずの人気ぶりだ。

銀座風景 地上に出ると、人出の多さにびっくりした。JR有楽町駅と「有楽町マルイ」の間には、従来あった車道をなくし、ガード下も含めて歩行者専用の広場ができていた。

 その広場は、一方は「有楽町マリオン」へ向かって開け、一方は「ビックカメラ有楽町店」や「ザ・ペニンシュラ東京」のある丸の内に通じ、もう一方の先には9月にオープンした『マロニエゲート』が見えた。まさに、銀座と丸の内をつなぐポイントだ。

 『有楽町マルイ』の正面玄関に吸い込まれては、吐き出される人並みをしばらく見ていた。

 20代から40代の女性が多い、か?いや、中高年の姿が目立つ。年齢に関係なく、流行モノ好きな、好奇心の強い人たちが集まっているようなに見えた。やっぱり活気がある。それでいて、全体的にお行儀の良い感じもした。



  マルイから出てきた人たちの多くは、次に『マロニエゲート』へと足が向く。こちらも1ヶ月ちょっと先にオープンしたばかりの新名所。

マロニエゲート
『有楽町イトシア』には「丸井」が、『マロニエゲート』には「東急ハンズ」が、ついでに書いておくと、大改装を敢行した『プランタン銀座』は、『SHIBUYA109』で大人気のショップ「セシルマクビー」の出店が目玉の一つだった。“銀座の渋谷化”、“渋谷系の大人化”と、話題になっているゆえんだ。
プランタン銀座
マロニエ通り

 『マロニエゲート』と『プランタン銀座』の間のマロニエ通りは、行き交う人でとても混雑していた。マロニエ通りの由来は街路樹としてマロニエが植わっているからで、ここ数年再開発が目立ち、今やもっとも熱い“銀ブラ”ルートとなっている。

 『ZOE銀座』やピンクの壁の『MIKIMOTO Ginza2』などの商業ビル、「ボッテガ・ヴェネタ」「カルティエ」「シャネル」などが店舗を構え、最先端の建築技術を駆使した(?)奇抜なデザインのビルも完成間近。

MIKIMOTO Ginza2 シャネル 大成建設のビル カルティエ
MIKIMOTO Ginza2
シャネル
大成建設のビル
カルティエ

ブルガリ銀座タワー
ブルガリ銀座タワー
中央通りとぶつかった銀座2丁目交差点は、12月に「ブルガリ銀座タワー」が完成すると、4つ角がすべて海外ブランドに占拠される。

 「ブルガリ」は三共旧本社ビルを建て替え、地上10階のビルを「ブルガリ」が1棟借り。1階〜3階が世界最大の店舗となり、レストランやバー、ブライダルラウンジなどを併設する。屋上は庭園として顧客に開放するらしい。12月にオープン予定。

 ちなみに、現在、「カルティエ」の入るビルが外装をリニューアル中。2003年、他に先駆けて出店した「カルティエ」としては、やっぱ“負けられない”のだろう。

 中央通りは、歩行者天国になっていた。土曜・日曜・休日の午後0時から午後5時まで、銀座通り入り口〜銀座8丁目交差点の間は歩行者天国となる。一直線に伸びた中央通りの眺めは、日本で唯一の風景だ。

 これは、銀座の銀座ミツバチプロジェクトの田中淳夫副理事長に聞いた話。

  中央通りの車道の道幅8間は、約400年前、徳川家康が東海道を整備した江戸時代から変わっていないという。江戸城に導くこの道は、幅広く一直線であっただけでなく、道の両側の建物も高さと壁面をそろえ、一種の劇場空間のようだった。朝鮮通信使の一行や大名行列が通るときは、長く伸びる庇の下に桟敷を設けて見物した。

 明治時代には、煉瓦造り二階建てのアーケード式建築が並ぶ、西洋風のまちづくりが成された。その後、関東大震災や太平洋戦争で街が崩壊しても、必ず美しい街並を取り戻していた。

 その伝統は、脈々と受け継がれていて、現在においても表通り(中央通り)には、軒高が56m以上の建築物を建てない、通りに面した部分の建物壁面を合わせるといった「銀座ルール」が存在する――。

銀座風景  だからこそ、銀座は突出した建物が少なく、街並みに統一感があるのだ。

  マロニエ通りと中央通りが交差する辺り(つまり松屋銀座の辺り)の賑わいに対し、銀座4丁目の交差点から先、新橋に向うにつれ、人ごみは落ち着いてくる。ショッピングの重心が東京駅よりに傾いている感じはある。

  これに危機感を抱いた銀座6丁目にある松坂屋は、森ビルと組んで再開発構想をぶち上げた。当初、高層ビルを中心とした“ヒルズ”を作る計画だったが、銀座ルールを守るということで落ち着いた。

銀座風景  さらに、10月3日には、銀座三越も本館・別館と周辺地域を再開発する計画案を東京都に提出した。現在の本館は改修し、別館跡地に高さ56m、地上13階地下6階建ての新館を建設する計画で、2012年完成予定。

  再開発の波は止まらない。

  中央通りから晴海通りを数寄屋橋方面に歩いた。晴海通り沿いも「エルメス」「コーチ」「グッチ」など海外の有名ブランドショップが、どんどん進出している。

  数寄屋橋のスクランブル交差点で信号待ちをしていると、イトシアの高層棟が見えた。手前にそびえたつのは、1980年代、旧朝日新聞・日劇跡に開業した有楽町マリオン。有楽町西武と有楽町阪急は、生き残れるのだろうか。そんな余計な心配をしながら、マリオン1階の通路を通り抜け、JR有楽町駅前の広場に戻ってきた。

JR有楽町駅前の広場  有楽町の大規模再開発は、今回が3回目。ちょうど半世紀前の1957年に、現在のビッグカメラ有楽町店が入るビルに、大阪からそごうが進出。「有楽町で逢いましょう」というキャンペーンソングを作り、フランク永井が歌って大ヒットした。同店は待ち合わせの名所となった。

 2回目が、約20年前の有楽町マリオンの開業だ。マリオンもやっぱり、待ち合わせに利用された。

 そして、今回は駅前に広場ができた。買う、食べる、飲むなどの目的と並び、街歩き自体を楽しむことができるのが、有楽町・銀座界隈の魅力だ。“銀ブラ”という言葉が浸透しているように、なんとなく街をぶらぶら。その待ち合わせスポットとして、新旧が積み重なる有楽町は、その存在感を増していくのだろう。


GINZA International Jazz Festival 2007
 銀座の秋のイベント『プロムナード銀座2007』の一環として、第3回ギンザ・インターナショナル・ジャズ・フェスティバル2007が11月3日、4日の2日間、開催される。
 世界各国から一流のアーティストを招いて、銀座エリアの9ケ所で33ステージを展開。銀座松坂屋、松屋銀座、銀座三越の屋上で開くショップライブは自由に観覧できる。秋空の下、心地よいジャズの音色に包まれて、素敵な時間を過ごしてみはいかがでしょう。


GINZA International Jazz Festival 2007問い合わせはGIJF2007事務局
TEL:03-5793-3524(10:30〜18:30 土・日・祝除く)
詳細はホームページ: http://www.ginza.jp/ginzajazz
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