流行りモノ調査隊 流行りモノ調査隊
#009 今週の急上昇キーワード(更新日:2007/09/25)
『ケフィア』
PAGE: 1 | 2
急上昇の理由
 最近の健康食品業界で、腸内環境の改善に役立つ乳酸菌が脚光を浴びている中、ブームの兆しを見せているのが「ケフィア」だ。ロシア女性の美しさの秘訣とされる伝統食として、にわかに話題に上るようになった。しかし、巷のスーパーマーケットを探しても、売っていない。いかなるシロモノなのか。
ケフィアはヨーグルトにあらず
 インターネットでようやく見つけたのは、粉末のケフィア。市販の牛乳を使って家庭で手作りするためのもので、これなら健康食品店などでも取り扱いがある。

 約6年前から『ベターホームの手作りケフィア』を販売するベターホーム協会で、作ってもらった。「発酵乳という点においては、ヨーグルトの仲間ですが、ヨーグルトとは別ものです」と話すのは、同協会専務理事の常岡修一郎さん。

 これが「ケフィア」。

 市販のヨーグルトより、柔らかく、トロリとしている。酸味が少なく、マイルドな風味があり、口中なめらかな舌触りだ。

 ヨーグルトの原産地はご存知、ブルガリアだが、ケフィアの原産地は、黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地方(現在は、アゼルバイジャン、アルメニア、グルジア共和国の3国にまたがって広がる)。

ケフィアとヨーグルとの比較
ケフィア   ヨーグルト
コーカサス生まれ 原産地 ブルガリア生まれ
6種類の乳酸菌+酵母菌
【複合発酵】
発酵 2〜3種類の乳酸菌
【単一発酵】
20〜30℃ 発酵温度 40〜45℃
20〜24時間 発酵時間 3〜4時間
このコーカサス地方というのは、古くから長寿の人が多いことで知られ、その秘けつが日常的に食されている伝統の乳製品「ケフィア」にあるのではないかと考えられている。

 ヨーグルトとの最大の違いは【酵母】の存在だ。ヨーグルトは2〜3種類の乳酸菌だけで発酵させるが、ケフィアは、数種類以上の乳酸菌と酵母から成る細菌集団で複合発酵させる。

 「ケフィアが健康食品として注目されるのは、ヨーグルトよりも多い乳酸菌に加え、酵母も一緒に発酵して炭酸ガスを出すので、腸の運動を活発にし、おなかの健康に役立ちます」と前出の常岡さん。

乳酸菌+酵母のパワーでおなかを健康に!
ベターホームの手作りケフィア
『ベターホームの手作りケフィア』手作りすれば、おいしく安全、リーズナブル。20袋入り1950円。10袋入り1050円。
ネットショップで購入可能>>
ケフィアが、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の発生を抑えて腸内細菌のバランスを改善する――との実験結果もある。日本獣医畜産大学食品衛生学研究室の寺田厚教授らが、人の腸でケフィアの整腸効果を調べた。

 たとえば、毎朝300mlのケフィアを2週間食べ続けたところ、善玉菌の代表、ビフィズス菌比率が14%から28%まで増加したが、食べるのをやめると、増えたビフィズス菌が減って、元に戻ってしまった。また、悪玉菌の代表格で食中毒の原因となるウェルシュ菌は、ケフィアを食べて1週間で約100分の1にまで減少した。牛乳で同じ検査をしても、ケフィアほどの大きな変化は見られなかったという。
 
 この実験から、ケフィアの摂取によって腸内細菌のバランスが、善玉菌の優勢の状態に改善されることが確かめられた。

 にもかかわらず、である。

 なぜ、ヨーグルトのように、ケフィアは売っていないのか。

 優れた整腸効果と引き換えに、ケフィアが背負った不遇とは!?
NEXT
PAGE: 1 | 2