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吉田山田『世代問わず感動の連鎖が――NHK『みんなのうた』で新曲が話題に!』

NHK『みんなのうた』でオンエアされ、感動の連鎖を生んでいる「日々」が話題の吉田山田。その「日々」や作詞中に泣いた山田の想い、来年1月29日に発売のアルバムについて話を聞いた。

曲を作りながら自分でも泣いちゃいました(笑)

――NHK『みんなのうた』でオンエアされて話題の「日々」ですが、制作にあたって、楽曲の内容のようなおじいさんとおばあさんのお話を曲を書いてほしいと指定があったのですか?
山田いえ、書き下ろしということだけで、他にはいっさいなかったです。それで何曲も作っていくうちに、ふと僕が幼かった頃にお世話になった近所のおじいちゃんとおばあちゃんを思い出して、今頃何をしているのかな〜とか想像しながら、ポロポロと言葉を紡いでいったんです。
吉田初めて『みんなのうた』の曲を書かして頂いたので、どういう曲を作れば喜んでもらえるかわからなかったです(笑)。今回の曲の90%は山田が実際に見て体験した風景なんですが……それをどうやったらみんなに感動してもらえるか、どうやったら泣いてもらえるかということはまったく考えず、山田の想いだけを忠実に曲にしました。山田の独特の感性でキャッチしたものだから、それを大切にして育てようと。

――山田さんのなかにあったものを素直に曲にしたと。
山田作りながら自分でも泣いちゃいました(笑)。言葉にできない気持ちがたくさんあって……。それをムリに言葉にしようとすると嘘くさくなると思ったので。おじいちゃんおばあちゃんって、佇まいだけで滲ませる何かがあって、そこにいるだけで人生を語ってると言うか……。ふたりが目を合わせずに会話してるところや相手を“オイ”って呼ぶところとか、どう言葉に表現していいか分からないけど、その様子を見ただけで感じさせるものがあって。じゃあその様子や風景をそのまま描くことで、聴いてくれるみんなにもいろいろなことを感じてもらえたらるんじゃないかと思ったんです。

――おばあさんに実際に会いに行ったんですよね。
山田はい。曲がだいたい完成した頃に、おばあちゃんに会いに行きました。ふたりの曲を作ったんだよって話をして、昔話をいろいろ聞きました。おじいちゃんはもう亡くなっているんだけど、介護の毎日で大変だったそうです。詳しく話を聞いたら壮絶だなと思うほどで、それでも頑張っておじいちゃんを看取った。それで僕は「愛してたんだね」と聞いたら、しばらく考えておばあちゃんは「愛してはいなかった」と答えたんですよ。僕は「もちろん愛してた」という言葉を予想してたので、すごくショックでした。それを後日よっちゃん(吉田)に話したら、本当のリアルってそういうものなのかもねって言われて、“なるほどな”と思ったんです。最初に僕は、歌詞に「ありがとう」と入れようと思ってたんですよ。それは、最後には気持ちをちゃんと伝えられたんじゃないかって思ったからで。でもよっちゃんは、伝えられなかったかもしれないし、伝えなくてもいいと思ってたんじゃないか。「ありがとう」と入れないほうが、よりリアルになるんじゃないかと提案してくれて。結果として「ありがとう」という言葉は入れなかったんですが、それによって僕個人の勝手な思い入れが排除されて、よりリアルなふたりの関係が描けたんじゃないかと思います。

――「日々」というタイトルは、どういうふうに付けたのですか?
山田ふと浮かびました。ふたりの何気ない日々を切り取った曲だから「日々」かなと。

自分たちらしさ、自分たちのいいところを、存分に詰め込めたアルバム

――この曲は、やっぱり若い人に聴いてほしいですか?
吉田特に僕らと同年代や若い世代の人に聴いてほしいです。僕らは結婚したことや子供を持ったこともないので、おじいさんとおばあさんの本当の気持ちはわからないけど、そこに対する憧れや、実際にその年齢になったらどうなるのかという現実に対する不安もあって。そこに対して考えるきっかけになったらいいなと思います。昨日、Twitterで「旦那にマジでムカついたけど、この曲を聴いたら明日ちょっとやさしくしてあげようと思った」ってコメントをいただいたんです。僕はすごくうれしくて、まさにこういうことなんだよなって思ったんですよ。コメントの最後には「それも含めて、一緒に歩んでいきたいと思った」と書かれていて。この曲を通して、結婚して他人と一緒に何かを乗り越えたり日々を重ねることに、ちゃんと価値を見いだしてくれたんだなって思ったら、うれしい気持ちになりました。


――ふたりは、こういうおじいちゃんおばあちゃんになりたいですか?
吉田どうでしょう。この曲は、幸せそうに公園で手を繋いで歩いているようなふたりを描いたわけではなくて。いろんなものを背負って、別れたいと思ったときもあったりとか、いろんなものを乗り越えて、生涯を共にする人との日々に価値を見いだしたふたりを描いていて。僕らもそういう人生を歩めたらとは思いますね。

――吉田山田というユニットも、そのおじいちゃんおばあちゃんの関係に似てるかもしれませんね。
吉田それは最近よく思います。実際に「日々」をライブで歌ってるとき、自分たちのこととどこかで重ねているときがあって。ふたりで一緒に音楽をやっていく、つまりは人生を共にするわけで……友達でもないし夫婦でもないので、ちょっと不思議な関係かもしれませんね。そういう意味では、5年後や10年後に、この「日々」という曲の意味が、もっと理解できるようになっていたらいいなと思います。
山田僕は、気持ちの半分では理解できなくてもいいなって思っています。どんなに人生を重ねても、あのおじいちゃんとおばあちゃんにはかなわないなって思うし。ただ思うのは……この曲で、言葉にできない様々な気持ちを抱えて、それをどうやったらみんなに伝わるかすごく考えたので、言葉じゃなく伝えられる術をもっともっと磨きたいと思いました。

――1月29日には、その「日々」も収録されたアルバム『吉田山田』をリリースするとのことで。こちらも楽しみですね。
山田今回は個々でスタジオに入って作るという、初めての制作スタイルを取りました。ふたり合わせて40曲以上、本当にたくさんの曲を作っていきました。そのなかで、やっぱりふたり揃ってじゃないと生まれないものがあると再確認したし、ひとりだからこそ描ける個々の世界観にも気づけた。それで、最終的にスタッフに聴いてもらったとき、タイトルは『吉田山田』でいいんじゃないかと。そう言ってもらえたことが、僕はすごくうれしかったですね。今までもそういうものを目指して作っていたけど、やっとこれぞ『吉田山田』だと言ってもらえるものが作れたんだなって。
吉田自分たちらしさ、自分たちのいいところを、存分に詰め込めたアルバム。“これが僕ら吉田山田なんです!”と、胸を張って言えるものになりました。もしこれで売れなかったら、“もう知らん!”って感じです(笑)。
(文:榑林史章)

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