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aiko『デビュー15周年に4本のツアーを同時開催!一体感に満ちたスペシャルな一夜』

今年デビュー15周年を迎え、4本のツアーを同時開催したaiko。そのなかで『Love Like Pop vol.16.5「15周年、本当にありがとうございまし」』と名付けられていた日本武道館公演をレポート。360度ファンに囲まれたaiko初の円形センターステージは、いつも以上の一体感に満ちたスペシャルな一夜となった。

15年という月日を経ても、決して離れることのないリスナー

 デビュー15周年を記念したライブは、aiko初の360度の円形センターステージ。ステージには紗幕で半球が作られ、そこに“Love Like Pop vol.16.5”の文字が映し出される。それが割れた瞬間がライブの始まり。丸いステージの中央に立ったaikoが、オープニングチューン「You&Me both」を歌い始めた。360度を見渡しながら歌うaiko。彼女の音楽をずっと愛してきたファンに囲まれた風景は、aikoの目に、どう映っていたのだろう?

 続く疾走感あるアップチューン「彼の落書き」で武道館中から手拍子が沸き上がると、そのままの勢いで「Loveletter」「愛の病」と勢いあるナンバーを連続で。aikoが羽織っていたチェックのシャツを脱いでクルクルと回りながら歌えば、ファンも手を叩きっぱなし。超満員の武道館の熱は、1曲ごとにどんどん上昇していったのだ。

 実は、数日前のライブをaikoは体調不良で延期。それだけに最初のMCでは「本当にご心配をおかけしてすみませんでした!」と観客に何度も謝り「初めての360度ステージなので、みんなと目を合わせて、この会場にいるみんなと一緒に楽しみたいと思っています!最後までよろしくお願いします!」と宣言。その声にオーディエンスもホッとしたよう。ステージのaikoに笑顔で声援を送っていた。

 とはいえ、aikoは病みあがり。この日、そんな彼女をバックアップしていたのが、武道館を埋め尽くしたファンたちだ。ホーンセクションも加わった軽快なナンバー「アスパラ」では1万人がハンドクラップし、「恋のスーパーボール」では全員でジャンプ!いつもながらの一体感は本当にすごい。ライブのたびに「みんなの力がないとライブは成立しないので、力を貸してください」とaikoは言うのだが、この風景を目にすると、それも納得。彼女のライブでは、オーディエンスの動き1つひとつも楽曲の雰囲気を盛り上げる要素になっているのである。

 それだけに静かなナンバーになると、客席も沈黙。さっきまでの盛り上がりとは対照的に、楽曲にじっと聴き入り始める。やわらかいミドルチューンの「そんな話」や、aikoが情感タップリに歌い上げた「くちびる」。美しくせつない「青い光」や「えりあし」などに耳を傾ける姿は、aikoの奥深い表現力を堪能しているかのよう。この日のMCでは、デビューしてから1位を取るまで、最も時間がかかったアーティトはaikoだと言って武道館を笑わせていたが、それはつまり長い時間をかけてオーディエンスの心にaikoの楽曲が浸透したということ。そしてだからこそ、一度彼女が作り出す音楽を好きになったリスナーは、15年という月日を経ても、決して離れないのではないだろうか。

世代を越え愛されるaikoの音楽――ファンとともに夢のような空間を演出

 客席を見つめながらaikoはこの景色が本当に信じられなくて、じっと見ていた。夢のような空間だと話していた。360度みんなaikoを見に来てくれた方だと思うと本当に嬉しいと。しかも、aikoのファンは世代を超えるのも特徴的で、この日も、なんと10代から80代までという幅広さ。これは3世代を全て魅了する力がaikoの音楽には秘められているという証拠にほかならない。

 そんなaikoフリークが集まった武道館ライブも、いよいよ終盤。かなり懐かしい「小鳥公園」で始まったセクションは、「鏡」「その目に映して」「ボーイフレンド」とアゲアゲなナンバーを立て続けに披露。aikoが花道を疾走すれば、客席も歌い、踊り、右手を振り上げる!どんどん熱くなる会場をさらにあおるように「ボーイフレンド」ではゴールドの紙テープが炸裂!それをキャッチしたオーディエンスが一斉に手を振ると、武道館のアリーナは、まるで金色の波のようにキラキラ。その輝きが、aikoの15周年を祝っているように感じられた。「もう10月だけど今日は暑かったので、最後の夏の思い出を作ってくれたら嬉しいです」というaikoの言葉で始まった本編ラストは、伸びやかなボーカルが心地いいナンバー「夏が帰る」。その歌声を聴きながら思った。思い返せば今年の夏は、aikoにとって特別な夏だったのだ、と。この夏、彼女は15周年を記念し、7月13日に大阪BIG CATで行われたファンクラブ限定ライブ『Love Like Rock vol.0〜パンツの換えは持ってこいよ〜』を皮切りに、『Love Like Rock vol.6〜15周年だなんて...やだ、涙が出る〜』『Love Like Pop vol.16〜15th Anniversary〜』『Love Like Pop vol.16.5「15周年、本当にありがとうございまし」』という4本のツアーを同時開催。キャパ200規模のライブハウスから日本武道館といったアリーナクラスまで、4本それぞれ異なるセットリストと演出で行うという前代未聞のことを成し遂げたのだ。だが、そうやって多くのファンと直接触れ合い、感謝の言葉を伝えることこそが、15年間応援し続けてくれた人たちへの恩返しになる。そうaikoは判断したに違いない。

 だからaikoはアンコールで新曲「君の隣」を歌うときに言っていた。「1人ひとり、みなさんの隣で歌いたいという気持ちがたっぷり詰まった曲です」と。その言葉通り、aikoの心は15年間常にオーディエンスに寄り添い続けて来たのだろうし、それはこれからもきっと変わらないはずだ。

 そしてaikoは15年間の「ありがとう」と「これからもよろしく」という思いを込めて、ラストソングに1stアルバム「小さな丸い好日」の1曲目を飾っていたナンバー「オレンジな満月」を選んだ。「この曲で、またスタートします」という言葉と共に。そう、15周年は通過点。彼女と彼女の音楽を愛するファンと手を取り合い、aikoはここからまた、さらなる旅を始めるのだ。
(文:高橋栄理子)

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