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藤井ゆきよ SPECIAL INTERVIEW “サカサマ”の異世界……体感しません?
照明スタッフをやっていた時に、“裏方の目線”を学びました
【藤井】 そうですね……小さいとき、電車とか飛行機をボーっと見ているのが好きな子だったんです。その時、勝手に中にいる乗客がどんな人かというのを想像して楽しんでましたね。「もしかしたら、新婚旅行の人もいるのかしら?」とか、「悲しい知らせを聞いて、故郷に帰る人もいるのかなぁ」とかを勝手に思ってウキウキしたり泣いたりしていました(笑)。
――感情を想像してたんですね。
【藤井】 そうですね。電車って色々な感情を乗せて走っているなって。あと、昔舞台の照明スタッフをやっていた時に、“裏方の目線”という部分を感じましたね。
――元々は照明スタッフをやっていて、演じる側ではなかったんですよね?
【藤井】 そうなんです。その照明スタッフ時代に、どうすれば演者たちを引き立てられるか? という部分を徹底的に教わったんです。だから自分が演じる立場になっても、どこか自分を“裏方側”として見ている部分があるというか。
――客観視しつつ、見えない部分での尽力ということも感じることが出来る。
【藤井】 はい。作品に懸けてる思いというのは立場ごとに異なると思うので、演者として自分が見えていないところでも沢山の方の尽力があるんだという部分は感じますね。スタッフさんは大切です(笑)。
――それは藤井さんにとって大きな経験ですよね?
【藤井】 凄く大きいですね!! 最近、イベントに出させて頂いたんですけど、裏方で照明やっていた時は、出演者の立ち位置を見て、「あ〜!! そこじゃ、ちゃんと照明当たらないのに…」って思うこともあったんですけど…。
――ちゃんとバミったとこ立てよと(笑)。
【藤井】 でも、いざ自分が舞台の上に立つと、緊張で頭が真っ白になってすっかり忘れている(笑)。
――アハハハハ! でも、そうなりますよね。
【藤井】 色々な方で作品やイベントが成り立っているということを忘れちゃいけないなって思いますね。想像するだけじゃなく、実際体感してみないとわからない部分ってあると思うんです。
子供たちに観て欲しいアニメに関わっていきたい!!
【藤井】 そうでしょうね〜。全然違う考え方をする人でも、そこで反発せず相手のことを想うことで心を通わせることが出来るんだなって。日常でもそうありたいです(笑)。
――本格的に声優業に携わって丸2年、慣れてきた感覚はありますか?
【藤井】 全然です! 日々、模索中ですね。最初のお仕事が『プリキュア』シリーズだったんですけど、『プリキュア』のミュージカルに招待して頂いた時に、初めて作品を見てくれている子供達と出逢って。子供たちの純粋な声援に感動して泣けてきてしまって。子供たちの観ている作品に、子供たちに観て欲しいアニメに関わっていきたいと思ったんです。
――思い出しただけで、涙目ですよ(笑)。
【藤井】 はい(笑)。だから、声の仕事が楽しいんだということを忘れずにやっていきたいですね。仕事になる感覚が怖いので。あとは、もっともっと技術をつけたいです。感情が入った! と思っていても、いざオンエアを観ると音にのってないことも多いので。
――そんな向上思考が強い藤井さんですけど、休日はどのように過ごしてます?
【藤井】 休日はマッサージ行ってます。タイ古式マッサージ!! 緊張するタイプなので、肩がカチコチになっちゃうんですよ。そこに行くと凄くラクになるんです。きっとアフレコのときガチガチなんでしょうね(笑)。
――では、心が折れそうになった時に聞く1曲を教えてください。
【藤井】 え〜!! これって具体的な曲を挙げていいんですか?
――もちろん! てゆーか具体的に挙げてください(笑)。
【藤井】 挫けそうになった時には、BUMP OF CHICKENさんの「才悩人応援歌」を聴きますね。その他にも元気をくれる楽曲をまとめていて、それを聴いて頑張ってます!!
――宮崎駿監督の引退発表で、ポスト“宮崎アニメ”としても『サカサマのパテマ』は注目されています。藤井さんご自身も初主演作品が同作だったことは、今後の声優業の糧となっていきそうですね!
【藤井】 はい! 作品への想い、現場の熱さはこの先も一生忘れてはいけないことだと思います。もちろん、この時に取り組んだ姿勢というものを維持していくのは、かなりカロリーを使うとは思うんですけど(笑)。でも、しっかり胸に刻んで進みたいです!!
⇒ 前のページへ【監督から展開を教えてもらったときは興奮しちゃって!!】
劇場アニメ『サカサマのパテマ』
空を忌み嫌う世界・アイガ。そこに住む少年エイジ(岡本信彦)は空に特別な想いを抱いていた。そこに、突然現れたのは、地底世界から降ってきた“サカサマの少女”パテマ(藤井ゆきよ)。必死にフェンスにしがみつき、今にも“空”に落ちそうなパテマを助けようとしたエイジだが、彼女に引っ張られるように2人は空へ飛び出した。
その頃、アイガの君主イザムラの元には、「サカサマ人」があらわれたとの報告が届く。イザムラは、治安警察のジャクに捜索を命じるのだった…。
監督:吉浦康裕
出演:藤井ゆきよ 岡本信彦 大畑伸太郎
【映画公式サイト】
2013年11月9日(土)全国劇場公開
(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
関連リンク
・藤井ゆきよ☆OFFICAIL BLOG
・映画公式サイト