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【意識調査】LGBTへの理解、社会整備として【カミングアウトしなくても問題ない空気づくり】を望む声が約8割

 芸能人・著名人によるカミングアウトや、ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)『昨日なに食べた?』(テレビ東京ほか)などの同性愛を扱ったコンテンツ作品のヒットなどにより、多様な性の在り方を認め合おうという動きが少しずつ広がっている。ORICON NEWSの意識調査は、その認知のきっかけや、著名人や身近な人間からのカミングアウトに対する反応、LGBT理解において社会に求めることなどの意識調査を実施。その結果、セクシュアリティの理解促進をさらに進めていく上で、今後社会に望むこととして79.3%が【カミングアウトしなくても問題ない空気づくり】と回答した。

「LGBT」知るきっかけ、若年層にとってはエンタメコンテンツが重要な窓口に

 まず「LGBTという言葉を知っていますか」との問い。結果は【内容もよく知っている】が32.3%、【なんとなく内容も知っている】が51.8%。【聞いたことはあるがよく知らない】が11.3%。LGBTという言葉を認知しているのは回答者の約8割に上ることがわかった。

 では「LGBT」という言葉を知ったきっかけは? 【LGBTについて扱っているニュースやインタビュー記事】が65.1%、【有名人・著名人のセクシュアリティのカミングアウト】が28.0%。次に【LGBTをテーマにした映像コンテンツ】26.2%、【SNS】22.0%、【LGBTに関する書籍(エッセイ、マンガ、専門書籍など)】12.7%など、ネットやエンタメコンテンツ経由で認知した人が半数近く。上戸彩が性同一性障害を演じた「ドラマ『金八先生』」(千葉県/30代)、草なぎ剛の女装姿も話題になった「映画『ミッドナイトスワン』」(埼玉県/60代)、言わずとしれた「ドラマ『おっさんずラブ』」(埼玉県/60代)など作品名を挙げての回答もあった。

 年代別に見ると、20代の約9割が認知。きっかけは【SNSの話題で】が36.7%、【LGBTをテーマにした映像コンテンツ】が32.5%。7割近くがインターネットやエンタメとの接触が始まりとしている。また21.7%は【学校の授業・講義で】。2015年に初めて文部科学省が全国の小中高校に対し、性同一性障害の子どもたちについて配慮を求める通知を出し、その後も教育が続いているが、これらの結果があらわれているようだ。

「LGBT」理解の広がりに「よいと思う」が約6割「みんなが知ることからがスタートだと思うから」

 現在、著名人のセクシュアリティのカミングアウトや「LGBT」をテーマにしたコンテンツは拡大傾向にある。これについては【よいと思う】が61.9%。「みんなが知ることがスタート」(東京都/50代)「『世の中には男女だけでなく色んな性が存在する』が広まる事で当事者たちが少しでも生きやすくなれば」(広島県/20代)「隠して苦しんでいた人たちが楽に生きられるのなら良いこと」(北海道/60代)「影響力のあるインフルエンサーが発信することで、今まで興味関心のなかった層にも広がると思う」(東京都/20代)などポジティブな声が多い。

 サブカルチャー的側面で見れば、90年代前半には801(ヤオイと読む。今で言うBL)文化が一部女性の間ですでに定着していた。文学でも1989年に新宿2丁目を舞台にした比留間久夫の『YES・YES・YES』(河出書房新社※現在は品切れ)が第26回文藝賞を受賞。女性ファッション誌『CREA』(文藝春秋社)は1991年に特集「ゲイ・ルネッサンス91」が組まれるなど、理解の発芽があった。これらが受け継がれ、徐々に浸透し、00年代にはBLを好む「腐女子」の言葉も浸透。

 また『ラスト・フレンズ』(フジテレビ系)などLGBTを扱ったドラマ・映画も増え、SNSでも自らを「腐女子」と名乗る女性が多数出現。LGBTに違和感のない人々も増え、「自分的にはすでに映像コンテンツなどで見慣れあまり違和感がないので、理解のない年代層に理解されるためには良いきっかけになると思う」(神奈川県/20代や、「知識不足で偏見が払拭される可能性がある。」(東京都/40代)など、エンタメ、著名人・有名人のカミングアウトは功を奏しているようだ。

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