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トランスジェンダー告白した中山咲月、“ジェンダーレス女子”から「男性として生きていくと決めた」覚悟

体も徐々に男性へと変化「特別扱いではなく、男性と同じ土俵で戦っていきたい」

――9月に刊行されるフォトエッセイ『無性愛』(ワニブックス)では「中性的じゃ足りない、もう男でいさせてください」という、かなりセンセーショナルなキャッチをつけていますが、中山さんの理想の男性像とはどういうものでしょうか。

 明確に目標とする人はいませんが、昔から「内面がかっこいい人になりたい」と思っていて。今は男性・女性の境目が良い意味でなくなってきているので、性別関係なくかっこよくありたいというのが自分の理想です。内面が素敵だったらそれがきっと表に滲み出てくると思うんですよ。なぜそんなにも内面にこだわるかというと、実際に自分が男性と同じ土俵で戦うときに、身長とか男らしさとか、どうしても足りない部分がたくさんあると思うから。内面のかっこよさだったら負けないぞと言えるように、内面を磨いていきたいです。

――タイトルを『無性愛』としたのはなぜですか。

 トランスジェンダーはクローズアップされることが多いですが、「無性愛」はまだまだ認知されていなくて、実は今一番自分が苦しみを感じる点なんです。理解してくれなくても良い、そういう人がいるのだと知ってほしいという想いを込めてタイトルにしました。
――改めてどんな想いをこの本に込められたのでしょうか。

 「男だからこうしろ」「女だからこうしろ」といったことだけでなく、世間でカテゴライズされて決めつけられて、やる気をなくしたり、傷ついたりする人はたくさんいると思うんです。ジェンダーに悩む人だけでなく、そうした悩みを抱く人にはぜひ読んでほしいです。自分は慰められることがすごく苦手で、本当に限界のときには慰めの言葉が全く響かないことを身をもって知ったので、「一緒に頑張っていこうね」と伝えたいんです。

――体も少しずつ変化させているそうですね。

 自分で頑張るには限界があるので、少し医学に頼りながらバランスも保ちつつという感じですね。以前に比べて声も低くなってきました。最初は声変わりすると、もう元に戻れないので、不安もあったのですが、むしろいろんなことに前向きになれたし、今の自分が好きなので、間違ってなかったなと思います。

――今後改めて「中山咲月」として、どんな活動をしていきたいですか?

 男性として生きていくと決めたので、特別扱いではなく、男性と同じ土俵で戦っていきたいし、俳優業もやっていきたいし、歌にも挑戦してみたい。アニメも大好きなので声の仕事もやってみたいです。やりたいことが増えた分、これから新しい姿をいろいろお見せできるようになれればと思ってます。

(取材・文/田幸和歌子)

中山咲月、初のフォトエッセイ『無性愛』ティザー動画

中山咲月フォトエッセイ『無性愛』(ワニブックス)

中山咲月(著)(外部サイト)

企画からメイク、文章、衣装に至るまですべて中山咲月自身のプロデュースによる告白フォトエッセイ。「テーマを考える際に、今まで見せたことのない自分を見せようと思いました。裏テーマには「生まれ変わる前」という設定があるんですよ。死にたくなったときの思いなどを書き溜めた文章に加え、写真の中では全員死んで、生まれ変わっていっているというストーリー性も込めています」(中山咲月)

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