ORICON NEWS
「この美少女が元ヤンキー?」SNSを騒然とさせる女装男子、“男らしさ”から解放されSNSで救われた
元ヤンキーが女装に目覚め…「『男らしくしなさい』と育てられたせいか変な方向に」
ひめにぃ様 はい。中学・高校時代はヤンキーでしたね(笑)。あるとき、空手黒帯の同級生にケンカで勝ったら、学校の頭みたいになっちゃって。それがヤンキーになった始まりです。本当は、幼い頃から乙女ちっくなものが好きだったんですが、母親から「男らしくしなさい」と育てられたせいか、変な方向に向いてしまったのかもしれません。
――女装に目覚めたのは?
ひめにぃ様 中学のとき、付き合っていた彼女に女装させられたのがきっかけ。もともと女装願望はあったんですが、母親の教えもあり、自分の中に閉じ込めていて。とはいえ、その頃はまだ家の中だけで女装していて、周囲に見せるようになったのは高校時代から。女装させるのが好きな女の子からウィッグやメイク道具をもらい、自分でやってみたらカワイイなって思ったんです。そこで完全に目覚めたんじゃないかな(笑)。
――でも、ヤンキーが突然女装してきたら、周りは驚くでしょう?
ひめにぃ様 仲間たちは、そりゃあビックリしていましたよ(笑)。中学時代は、まだ見せることに抵抗があったんですが、もともと自分の好きなことを隠すのが嫌いな性格なので。だから、高校に入ってすぐに仲間には打ち明けました。仲のいい友だちは、「意外とカワイイね」と言ってくれたんですが、そうでもない人たちからは「気持ち悪い」とか、いろいろ言われましたけどね(笑)。
味方できたSNSに感謝、女装に偏見ない人でも「『良い』と言うかは別問題」
ひめにぃ様 16歳のとき(現在22歳)ですかね。「知ってほしい」という承認欲求もありましたし、「同じ趣味の人と繋がりたい」という気持ちもありました。最初は、どんな反応があるんだろう?と思いましたが、結構「カワイイ」という声がもらえて。ただ、そこから数年はSNSを止めていたんです。それで20歳のときに、今度は「自分の男の姿も一緒にアップしたら面白いんじゃないか」と思い、アップしたらすごくバズった。インフルエンサーとしてやっていこうと思ったのも、その頃でした。
――SNSを始めたことで、何か変わったことは?
ひめにぃ様 もしSNSをやっていなかったら、いまだ隠れて女装をしていたかもしれません。そういう意味では、自分をさらけ出すことで変われたし、救われたと思います。SNSがなかったら、僕に共感してくれる人や味方はいなかったんじゃないかな。「女装に偏見はない」と言う人でも、実際に目にしたときに「良い」と言ってくれるかどうかは別問題ですから。幅広い人たちと繋がれたSNSには、本当に感謝しています。
――フォロワーもどんどん増えていますが、大変なこともありますか?
ひめにぃ様 悩み事を相談されることも多いですが、自分自身そこまでの人間ではないし、全部には応えられないこともある。あと、僕にメイクをしてほしいという声もあるのですが、なかなか難しいですね(笑)。でも僕、こんなんですが意外にアンチの人がほとんどいないんですよ。
――21万人以上もフォロワーがいて、こんなに目立っているのに?
ひめにぃ様 たまーに1人か2人、絡んでくる人がいるくらいで。他のインフルエンサーは「アンチがいればいるほど、有名だという証」と言う人もいますが、実際にアンチコメントを見たらヘコみますからね(苦笑)。僕はそういう人の言葉は見ないようにしています。
女装姿なのにイケボ、ナンパされても「しゃべるとだいたい逃げられる」
ひめにぃ様 男の姿をアップするまでは、女性っぽい声を出したりしていたんですよ。女装って本来、自分の“理想の女性”に近づくように、可愛らしくするものだとは思います。でも僕は、別にカワイイ声である必要がないし、見た目とギャップがあるほうが反響があるんじゃないかと思いまして。だから今は、むしろ低い声をどうやれば出せるかということに努力をしています(笑)。
――声を出さなければ完全にカワイイ女の子ですし、外ではナンパされることも?
ひめにぃ様 結構ありますよ。あるんですけど、しゃべるとだいたい逃げられます(笑)。「それ、ゴスロリだよね?」って話しかけられて、「そうです」と答えると、何も言わず去っていく…みたいな(笑)。
――昨年からはYouTubeも始めて、メイク動画なども公開しています。
ひめにぃ様 このメイクは今の彼女と付き合い始めてから、教えてもらいました。そこからどんどん勉強したので、今では俺のほうが上手になっちゃいましたけど(笑)。でも、メイク系のYouTuberにはなりたくないんです。俺にとってメイクは、自分のためにやっていること。誰かの評価目当てのメイクではないんです。