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K『兵役時のエピソードから新作と今後について語る!』

約2年間の兵役生活を経て、さらにパワーアップしたKが待望のミニアルバム『641』をリリース!以前にも増して流暢な日本語、飾らない言葉で、この2年間の想いを語ってくれました。

兵役生活は、人としてアーティストとしてすごくいい経験になった

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――約2年間の兵役生活を振り返ってみて、どんな2年でした?
K入っているときはすごい時間の長さを感じていて。ここで何をやっているんだろう〜って、周りにどんどん追い越されて、自分だけ無駄なことをやってる気がすごくしていたんです。でも、除隊する1か月前ぐらいからそれまでの641日をいろいろ振り返っていくと、このタイミングでここでしかできないもの、人としてアーティストとしてすごくいい経験ができたなって。1秒も無駄な時間はなかったと思いました。

――どれだけ濃密な日々であったか、『641』に表されていますね。ちなみに兵役に行かれる前というのは、正直どんな気持ちだったんですか?
K僕は作曲と歌とピアノで試験を受けて、運よく軍楽隊に入ることができたんですが、入隊しないとどこに所属するのかわからないんです。なので、実際に行くまでは、ピアノや音符に触れないかもしれないという不安でいっぱいでした。でも、どこの部署でもいろんなことを教えてもらえるチャンスなので、素直に受け止めようとは思っていました。

――では、状況は違えど、常に音楽に触れられる環境であったと。
K感覚的には、厳しい音大に入ったみたいな(笑)。僕は軍楽隊でテナーサックスを担当していたんですが、まったくの未経験だったので、マスターするまでは、ほかのことが一切できない状況で。毎日10時間練習しっぱなしなんですよ。朝と夕方の自由時間も下っ端はずっと練習していないといけないんです。しかも、上下関係がハッキリしていたので、最初の1年間は先輩の楽器を拭いたりするだけで、ピアノに触れることさえできなかったし、曲を書きたいと思っても書けない。自由にやっていたことが自由にできないもどかしさはありました。でも、1年経つと、後輩も入ってきて、夜の自由時間、1時間ぐらいピアノを触ったりして、歌詞で思いついたことやテーマを書いたノートにメロディーをつけてみたり……携帯やレコーダーも持って入れないので、とにかくノートに音符で書くという原始的なやり方をしていたんです(笑)。世間から遮断されている環境ではあったんですけど、どんな形であれ、音楽に触れっているだけで幸せでしたね。

――だからこそ、今まで見えなかったものや感じられなかったものが感じられたり?
K気づいてなかったことがすごく多かったなって。頭ではわかっていたつもりなんだけど、ちゃんと認識できてなかったというか、感じてないことがほとんどでしたね。軍隊に入るときに、僕だけ手袋を持って入らなかったんです。冬はマイナス20度ぐらい寒くて、ポケットに手をつっこんだらものすごく怒られたんです。でも、教会で牧師さんが僕に手袋をくださって、それからはその手袋のおかげで怒られずにすんだんですけど、1年後に入ってきた後輩のなかに僕と同じように手袋を持ってこない人がいて。そのときにはもう手袋がボロボロになっていたんですが、牧師さんの話をして、同じようにまた手袋を持ってこなかった後輩に受けついでもらえたらいいなって。

――素敵なエピソードですね。
Kあと、電話もかけられる時間が決まっていて、国際電話ができる電話は1台しかなかったから、スタッフとなかなか直接話すことができなくて、手紙を頻繁に書いてやりとりしてました。

――今回のミニアルバム『641』に収録されている楽曲も、まさに手紙のような、Kさんが文字を通して語りかけているような内容、歌詞が印象的でした。
K自己発信がしたいと思うようになってから、自分が今感じていること、今しか表現できないもの、今会話しているようなことをそのまま歌詞にしていきたいなっていうのがあって。だから、ほとんどの楽曲は詞先なんですけど、このスタンスはこれからもきっと変わらないでしょうね。

――ちなみに除隊された瞬間は、どんな気持ちだったんですか?
K門を出ると僕が所属していた軍楽隊が演奏をしていて、大勢のファンの方やスタッフが待っていてくれたんです。そのときにあ〜最後だって。やっと終わったな、これでKに戻れるんだっていううれしさと、こういう経験はもう二度とできないんだなっていう寂しさといいますか。まったくどこの誰か知らない人と、いきなり共同生活することへの不安や不満もあったし、最初は40人でひと部屋でしたからね。

責任を持っていい音楽を作っていきたい

  • 641【通常盤】

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――それは相当きつそうですね。
K最初除隊したときは、“やっとひとり暮らしができる〜!”ってテンション上がりました(笑)。そうそう、同じグループのなかに同じ音大でドラムをやっていた後輩が偶然いたんですが、今回日本によんで「幸せを数える。」と「What's your problem?」に参加してもらったんです。

――すごい縁ですね。
Kなかにいるときはケンカばかりしていたんですけど、今では最高の音楽仲間ですね(笑)。僕は20才すぎてから日本に住んで活動していたんで、いわゆる青春っていうものがなかったんですよね。だから、僕のなかではこれぞ青春って感じで。いろんなことがあったけど、いざ離れるとなるとすごく寂しくて。でも、頭の中で、出たらまずこれをやりたいとかいろんなプランを張り巡らせていたのに、除隊日が近づいてくると、ちゃんとできるんだろうかっていう不安も感じられたりして。あれだけ願っていたのに、自分で自分の気持ちがわかんなくなっちゃうといいますか。でも、ここからまた新たなスタートをするにあたって、この2年間を背負っていくんだという、いい意味での責任感が芽生えました。

――まさにタイトルチューンの「641」は、そんなKさんの決意表明ともいえるナンバーですね。
K残り10ヶ月ぐらいになったときに、この641日間を何かに残すべきなんだろうなと思って、自分をマラソンのランナーに例えて、最初は「マラソン」というタイトルで歌詞を書いていたんです。以前は、門を出れば、きっとすごいスペシャルな人間になるし、いろんなことができて、変わって見えるんだろうなと夢みていたんですが、実際に門から一歩足を踏み出してみたら、そこがゴールだったんですけど、何も変わらなくて。逆に次のステップや目標に対する不安でいっぱいで……ゴールだと思っていたら、またレースがはじまって。きっとこの641日間は、特別だと思っていたけど、特別じゃないと気づいた2年間だったんですよね。まさにそれが人生なんじゃないのかなって。

――曲は戻ってきてから作られたんですか?
Kはい。戻ってきてすぐにメロを作って、そのままレコーディングするつもりだったんですけど、自分の中で復帰後一番最初の作品というプレッシャーもあったのか、納得のいかない部分がでてきて。そこからいろんなバージョンを試しながら作って、最終的に歌詞はそのまま残しつつ、曲はガラッと変わりました。だから、パソコンに「641」のフォルダがやたら多いんです(笑)。

――2曲目の「ハラボジの手紙」は、入隊前の武道館ライブでも披露されてましたね。
K入隊前に作り上げていたんですけど、除隊してからアレンジ含め、歌詞も新たに手を加えて、全体的に少し変わりましたね。あと、「My Piano」と「スニーカー」は、「dear…」と3点セットなんですけど(笑)、最初に「スニーカー」が出来て、「dear…」「My Piano」の順番に作っていったんですけど、「スニーカー」は自分(の人生)をスニーカーに例えていて。2009年に下北沢のカフェでプロデューサーの寺岡呼人さんと一緒に枠組みを作っていきました。


――では、最後に2年間待っていたファンの人にメッセージ、これからへの意気込みを。
K自分がどういう風に変化してきたのかをファンの人は楽しみにしていると思うし、僕も期待しているし、実際のみなさんの反応を早く感じてみたいです。表現したいもの、感じたことをリアルに表現できる、素晴らしいお仕事だと思うので、もっと大切にしていきたいなと。とにかく責任を持っていい音楽を作っていきたいと思っていますので、改めてこれからもよろしくお願いします。
(文:星野彩乃)

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