ORICON NEWS
“漫画”に“コンニャク” SNSでいいねを集める“オオサンショウウオ”の魅力とは?
オオサンショウウオの魅力は“ギャップ萌え”「たくましさと共存する愛嬌」
【モコ】茶畑広がる埼玉県在住のモコと申します! ツイッター(@moco_2)にて、手のひらサイズの『オオサンショウウオのまんが』を毎日更新しています。
――いつからオオサンショウウオの漫画を描いていますか?
【モコ】2018年の2月14日にアップした「もしもオオサンショウウオがお座りできたら。」というイラストが、オオサンショウウオのまんがの始まりです。ぴったりバレンタインなので、記念日が覚えやすくて助かっています。
――どうしてオオサンショウウオを描こうと思ったのでしょうか? オオサンショウウオに焦点を当てた理由を教えてください。
【モコ】「かわいい生き物を描きたい!」と思いいろんな動物を描いてみたところ、オオサンショウウオが一番しっくりきたので題材に選びました。どっしりとした体に、ぷにぷにの手足、つぶらな瞳…かわいらしい要素がたくさんあってキャラクター化しやすかったです。
――個人で飼育することはできないと思いますが、どのように漫画をネタを拾っているのでしょうか?
【モコ】机の上の小物類や、お店の陳列棚などを見て、ここにオオサンショウウオさんがいたらどうするかな〜と考えながらネタを出しています。食べ物ネタは私自身が最近食べたもの、食べたいものなど。見てくださっている方のコメントを参考にさせていただくこともあります。ありがたいです!
【モコ】私もツイッターで知りました。オオサンショウウオは人気者ですね! ただかわいいだけじゃなくて、名前と見た目のインパクトが注目を浴びる理由だと思います。
――モコさんのイラストのようにデフォルメすると癒しキャラになりますが、グロテスクな見た目を揶揄されることも多いかと思います。モコさんの思う、オオサンショウウオの魅力はどんなものですか?
【モコ】世界最大の両生類、特別天然記念物…厳しい自然の中をのっしのっしと生き抜く姿にはたくましさを感じます。でもよく見てみると丸っこい指先や、つぶらな瞳に愛嬌があって、そのギャップが魅力だと思います。水族館で実際に観察すると、水面に鼻先を出して息継ぎしたり、オオサンショウウオ同士で重なり合ってしまったり…と、かわいらしいしぐさがたくさん見られるのでおすすめです!
アナログな画材へのこだわり「あたたかみのある素材がオオサンショウウオに合う」
【モコ】はっきりと感情を描いてしまうのではなく、小さなオオサンショウウオさんの気持ちを、見てくださっている方にじんわりと感じ取ってもらえたら嬉しいなと思っています。
――SNSでの公開だけでなく書籍化もされていますが、読者の反応はどんなものが多いでしょうか? また、少数派でも構いませんので、おもしろいと思ったリプライや意見があったら教えてください。
【モコ】小さなオオサンショウウオさんを心配したり、見守るような反応を多くいただいています。「気を付けて!」とか「よかったね!」など、あたたかいコメントがとても嬉しいです。中には「自分の身近な誰かに似てる!」「私も同じことをしたことがある!」などオオサンショウウオさんの行動に共感していただくコメントもあって、あるあるネタとしても楽しんでいただけてるのかも…!と驚きました。毎日のようにリプライくださる方、顔文字がとてもかわいらしい方…にぎやかなリプライ欄をいつも楽しみにしています。
――モコさんのお気に入りの話は?
【モコ】流しそうめんのお話です。流しそうめんと一緒にオオサンショウウオが流れてくるというものなのですが、無表情ながらも躍動感ある姿が気に入っています。オオサンショウウオは水の中で暮らす生き物なので、涼し気な題材の多い夏はぴったりだと思っています。
他には「喫茶サラマンダー」という架空の喫茶店のメニューをイメージしたイラストシリーズもお気に入りです。
【モコ】オオサンショウウオと他の生き物が触れ合っているお話は特に反響があるように感じています。水槽の中の友だち熱帯魚のコリドラス、にぎやかなダンゴウオたち、最近ですとカメ、カエル、カタツムリなど…これからもいろいろな生き物との出会いを描いてあげたいです。単行本での書き下ろし『オオサンショウウオ、海に行く。』でも新しい出会いがたくさんあって、楽しんでいただけたように感じました。
――漫画出版のきっかけはどんなものでしたか?
【モコ】漫画を見ていただいた出版社の方に直接お声がけいただいたのがきっかけです。漫画出版は初めての経験でわからないことだらけでしたが、親身になって企画を進めてくださいました。
――モコさんは、もともとはどんな漫画を描いていましたか?
【モコ】青年漫画が好きで、学生ものや、妖怪が出てくる漫画などを描いていました。江戸時代を舞台にしたホラーチックな漫画なども。
――紙質にこだわりを感じるのですが、アナログで書いているのでしょうか?
【モコ】オオサンショウウオのまんがはすべてアナログで描いています。画材はスケッチブック、鉛筆、ミリペンです。あたたかみのある素材がオオサンショウウオさんの雰囲気にあいそうだなと思いました。
――今後の展望などあれば、教えていただければと思います。
【モコ】毎日の更新の中で、変わらずオオサンショウウオさんの出会いを描き続けたいです。その中で新しい企画も考えられたらいいなと思っています。
information
著者:モコ
定価:1,080円(本体1,000円+税)
発売中
ずっと見守っていたい!手のひらサイズのオオサンショウウオに癒されて。
日本固有種で世界最大の両生類、ちいさな姿で大活躍!
SNSで可愛い!癒される!と話題
もっちりしたフォルムの手のひらサイズがたまらなく愛らしい…!!
そんな「オオサンショウウオ」を繊細なタッチで描いた人気漫画。
描き下ろし30ページ以上収録し、ついに書籍化。
(各章のおしりの5ページくらいと巻末の「海へ行く」は描き下ろし)
番外編ショートストーリー
『オオサンショウウオ、海に行く。』も収録。
***
(そもそも)オオサンショウウオとは?
3千万年前からほぼ姿が変わっていないことから
「生きた化石」とも呼ばれる特別天然記念物。
<もくじ>
第1章 はじめまして、オオサンショウウオです。
第2章 オオサンショウウオとおいしいもの。
第3章 オオサンショウウオとおともだち。
番外編 オオサンショウウオ、海に行く。