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ギャル語の変遷、一周回って再ブレイクするケースも…本当に“リアルなギャル語”とは

  • ギャル文化を牽引した雑誌『egg』。“ギャル語”と呼ばれる若者言葉を次々と産み出した。

    ギャル文化を牽引した雑誌『egg』。“ギャル語”と呼ばれる若者言葉を次々と産み出した。

 先日、『ギガが減る』というギャル語(若者言葉)が話題になったのは記憶に新しいところ。「なにそれ? 日本語おかしくない?」と訝るなかれ、中高生に話を聞いてみると、意味が分からない人がいることの方が不思議なのだとか。それほど世代間ギャップが激しいギャル語だが、最近、30代以上の人にも馴染みのある言葉が、一周どころか二周まわって再ブレイクしていることもあるようだ。

『らぶりつ』『よき』『りょ』流行りのギャル語、全部分かる?

 「『ギガが減る』って若者言葉だったんですね。普通の言い回しだと思ってました」と語るのは、女子高生ミスコン2016で初代グランプリに輝いた永井理子。彼女のまわりでは、スマホの通信速度が低速になった際に「ギガが無くなる」「ギガ欲しい」といった使い方をしている模様。以前、高速データ通信量の上限を超えた際に『パケ死』と言われていたのと意味は同じだ。

 永井によると「前に『神ってる』が流行ったけど、神(かみ)って言葉はみんな使ってます。『マジ神っ!』とか。同じように、イイネを表す言葉で『よき』とか『よきよき』って言い回しもあって、LINEやTwitterなどSNSのやりとりでよく見かけます」

 そして『らぶりつ』もよく使われているようだ。これは、Twitterのお気に入り登録の“いいね”がハートマークに変わったことによるもので、文章で「お気に入りとリツイートしてね」と打つよりも「らぶ(ハート)りつ(リツイート)してね」の方が文字数が少なくて済むから。その際たるは『りょ』で、これは「了解」を意味している。前述の『よき』にも言えるが、冗長な言い回しを避け、シンプルな単語や暗号を使うことで入力の手間を省くのが、ギャル語の傾向のひとつと言える。

耳障りの良さ&パロディネタもギャル語の必須条件

  • 最近の若者言葉について語った、初代女子高生ミスコングランプリ・永井理子

    最近の若者言葉について語った、初代女子高生ミスコングランプリ・永井理子

 省略系と並んで、ギャル語で重要なのが語感の面白さ。永井が挙げたなかでは『やばたにえん』『メンディー』『〇〇かよ』などがそれに相当する。『やばたにえん』は『やばい→やばたん→やばたにえん』と、“やばさ”のグレードによって出世魚のごとく進化。テンションが高まった際に、最上級の『やばたにえん』を使用する子がいるのだとか。『メンディー』は“めんどい”を表していて、これはダンス&ボーカルグループ・GENERATIONSの関口メンディーからきているようだ。そして『〇〇かよ』は、『最高かよ!』『かわいいかよ!』といった具合に驚きや感嘆を表す際、ツッコミ風に使うのがポイント。

 一方、社会人にはお馴染みの『なるはや』も、いま若者たちの間でブレイク中。同様に、以前流行ったものの、その後に廃れてしまった『うP』『かまちょ』『〇〇なう』などの言葉が、一周まわって復活している模様。ただし、「一時期『アモーレ』ってみんな使いまくってたけど、一瞬で消えちゃいました」と永井が言うように、流行り廃りのサイクルが早いのもギャル語の宿命だ。

10年前と現在、ギャル語の発生源の違いとは?

 そんなギャル語について「この10年で流行の生まれ方が変化した」と語るのは、2000年代初頭に若者カルチャーを引っ張っていたギャル男雑誌『men’s egg』の元編集者・井上キャバ男氏。「ネット掲示板や口コミのパワーは健在ですが、かつて流行語を生み出した雑誌やTVの勢いは薄れ、今や若者言葉の発生や伝播方法はTwitter・LINEといったSNSが中心」と同氏は分析する。

 「そもそも、ギャル語って2ちゃんねる発信のものが多いんです」と井上氏。そのためネット界隈では、最新のギャル語が発表されるたびに『いまさらかよ!』のツッコミが飛び交うのが通例だ。「10年前は2ちゃん用語を雑誌で面白おかしく使っていて、それが若者に流行ることもあった。でも最近は、ネット掲示板が一般の高校生にも浸透し、2ちゃん用語への抵抗感も薄れている。だから、リズム感の良いものや、パロディ色の強いネットスラングがあるとすぐに浸透する。ネットで長年使われている言葉を若い子が見て、それが新しい言葉だと思って使いだすため、古い2ちゃん用語が一周回って、あらためてギャル語として復活するケースがある」とのこと。

 また、「流行るギャル語の共通項として、女子ウケする“かわいらしさ”がキーワード」と井上氏は強調する。カタカナよりもひらがなが好まれるのは、丸っこい書体のかわいらしさが根っこにあるから。一方で、『よきよき』など、肯定形の言い回しの多様化は、かつてのギャル語や、ネットスラングと少し違うと感じられるようだ。過去のネット界隈では、否定形どころか罵詈雑言が多かった、と振り返る。

 「10年前は、雑誌の編集者や人気モデルが流行らせることを狙って“ギャル語”を作っていたことも」と井上氏。しかし、雑誌やTVのカルチャー発信力が弱まった現在、多くの言葉は、SNSや口コミで自然発生するケースがほとんど。そういう意味では、10年前と比べて、いまのギャル語の方が“よりリアル”と言えるかもしれない。

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