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SEKAI NO OWARI、映画『メアリと魔女の花』主題歌で試される!? 緊張と共感のコラボ

サーカス団とかシルク・ドゥ・ソレイユとかの考えに近い

――幅広い層の人に聴かれるようになると同時に、ライブ会場も大規模な場所が多くなりましたよね。ライブのやり方や気持ちの持ち方に変化はありました?
Fukase 今年、10本くらいライブを行ったアジアツアーは、2000〜3000人規模の会場だったので、俺たちとしては小さめな会場でもやっている感覚です。気持ちの面でいうと、基本的に俺らは、お客さんと1対1で胸ぐらを掴んでメッセージをぶち込 むようなスタイルではなくて、わりと4人の自己完結を見てもらうショー的な部分が強いんですよね。ロックのライブというよりは、サーカス団とかシルク・ドゥ・ソレイユとか、そういう考えに近い。どこに置かれても自分たちのショーをやるという意味では、きっと似ているんだと思います。たとえば、お客さんのノリが良くても悪くても、あまり左右されることはないと思うし。
DJ LOVE お客さんの反応は、国によっても違うしね。
Nakajin うん。ライブの回数を重ねるごとに、僕らがどんな人たちなのかを知ってもらえて、僕らもステージ上で自然体でいられるようになってきたんだと思うんです。それでまた、お客さんもノれるようになってきたんだろうし。

――バンドのスタイル自体が、会場の規模に関係ないライブを作り上げているわけですね。そして今回の「RAIN」もそんなライブ同様、力強さと優しさに満ちた幅広い層に愛される作品になりましたが、アニメーションに乗った「RAIN」を見ていかがでした?
Fukase アニメ制作の現場でも、監督とプロデューサーの頭の中にあるものを、みんながパズルのピースを埋めるようにして作っていた。同じように、僕らも監督たちの話を聞きながら、想像しながら曲を作っていった。先日、初めて試写を観たんですが、ちゃんとアニメと曲が混ざったなと思いました。僕らの想像は間違っていなかったし、そんなにダイナミックにはずしてはいないぞ、と(笑)。でも、自分たちらしい曲でもあるので、つい曲作りでの泥臭い闘いとかを思い出して、客観視できないんですけど(笑)。

――歌詞やアレンジに魔女っぽい雰囲気のある曲なのかと思いましたが、まったくそうではないんですね。
Fukase アニメの物語が、“魔法はいらない!”みたいな内容なんです。
Nakajin 主人公のメアリの成長や心の変化を描いている、人間の映画なんですよね。
Fukase だから、魔法っぽい歌は逆に合わないんです。メアリはあまり魔法を使えないし、呪文とかもよくわかってないから(笑)。ホウキも全然使えないしね。
DJ LOVE しかも、ホウキもほとんど自動運転みたいな感じだし(笑)。
Fukase ヒューマンドラマ感が強かったので、ファンタジーだけどファンタジーじゃないというか。魔法に対する愛情というよりも、魔法が消えたときに対する情熱というものに焦点をしぼって監督たちが話していたんです。だから、曲もそういう人間的なものになっていったんだと思います。

――映画を観て、最後に「RAIN」と結びついて、エンドロールまで堪能できるわけですね。
Fukase そうかもしれない。試写会には、監督もプロデューサーも、声優を務めた神木隆之介くんもいたので、なんかハラハラしちゃって。だから、もう一回映画館で観たいです!
Saori アニメーションも壮大で素晴らしかったし、また観に行きたいよね。
Fukase 観に行きたいけど、必ずエンドロールで立つ人っているじゃん? その姿を見たくないんだよ〜。曲がどうとかじゃなくてトイレの場合もあるからしょうがないんだけど、帰る姿を見ると傷つくからね(笑)。
DJ LOVE 一番前で観るしかないね。
Fukase 首がつらいなぁ(笑)。でも、映画館に観に行くと思います!
(写真:古謝知幸/PEACE MONKEY Hair&Make up:江口洋樹 Styling:百瀬豪 文:川上きくえ )

「RAIN」ミュージックビデオ Short Version

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