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下克上やイジメも? AKB総選挙の裏で白熱する『サンリオキャラ大賞』

 毎年恒例の『第32回サンリオキャラクター大賞』の投票締め切りが近づいている(6月11日まで)。5月25日に出された中間発表では、シナモロールが256,267票を獲得し、昨年、一昨年と1位だったポムポムプリン(193,049票)に大差をつけるという波乱の展開だ……と言えば、毎年6月の風物詩である『AKBシングル選抜総選挙』まんまのノリだが、実はSNSではそれ以上(!?)の盛り上がりを見せているという。下剋上あり、選挙公約あり、Twitterでのイジメあり…という意外にドロドロ(!?)なサンリオキャラクター大賞、白熱するその内情とは?

懐かしキャラも多数! 近年は2連覇を達成中のポムポムプリンが絶対王者に君臨

 『サンリオキャラクター大賞』は1986年の第1回開催から今年で32回を数え、AKB総選挙以上に伝統のあるイベントとなっている(ちなみにAKB総選挙は今年で9回目)。参加するキャラクターと言えば、もちろんハローキティ(最多の1位14回)やマイメロディ、リトルツインスターズといった定番キャラから、けろけろけろっぴ、おさるのもんきちなどの懐かし系、ぐでたま、KIRIMIちゃん.といったニューウェーブ系まで総勢100キャラ。

 女性にはすっかりお馴染みだろうが、男性でも(あ〜こういうキャラいたいた!)と盛り上がれる顔ぶれとなっている。そして各キャラは、それぞれ公式のアカウントを持ち、毎日何気ない言葉をつぶやいてはイラスト付きの可愛い姿を見せてくれるのだ。たとえば昨年、一昨年王者・ポムポムプリンは、6月4日には「いち、に〜、いち、に〜♪ 虫さんの日〜」とつぶやく一方、「おはよう♪ キャラクター大賞もいよいよラストスパート〜! V3に向けて、朝からカツ、カツ、勝つ〜☆」としっかり選挙活動にも余念がない。その姿は懐かしくもあり新鮮でもあり、ついつい感情移入したくなるのも頷けるし、20代〜30代の女性ファンも多いと聞く。

過去にはTwitterでのイジメも… 苦難乗り越え初の王者を狙うシナモロール

 そして、先日の中間発表で1位となったシナモロール(愛称シナモン)だが、実は2015年3月頃からTwitter上でひどい“イジメ”にあったという辛い過去がある。理由は定かではないが、当初は可愛いらしさ(多少のあざとさ)が鼻に付いたのを冗談交じりにからかわれていたが、しだいにエスカレートしていき、一部では遊びというよりひどい中傷に変わり、「でっけえ消しゴムが転がってんじゃねーよ」「うるさい黙れ!」「消えろ!」などと罵詈雑言を浴びせ、ネットイジメに発展したのである。

 当事者は面白半分だったのかもしれないが、しだいに問題化し、結果的にシナモンが木の陰から顔を半分しか出せない状態になると、友達のシフォンが「おはよ!半分しか出たくないシナモンに代わって挨拶に来たわ。シナモンはアタシが守るから、お友達のみんなはそっと見守っててね!」と代わりに挨拶するまでに至ったのだ。そして2015年5月には、ついにサンリオによって罵声を浴びせるツイートなどがブロックされることに。ブロックされたユーザーは200人にも及んだ。

 顔の見えないSNSならではの事態に巻き込まれたシナモンだったが、イジメにも屈せず気丈に振る舞った。そのけなげな姿がファンたちの感動を呼ぶという過去もあるだけに、今回の中間発表で王者ポムポムプリンに大差をつけての1位という結果もいっそう注目されたわけである。

まるで選挙活動のような「これやります宣言」も…結果が見えない白熱の展開に

 こうしてみると、もはやサンリオキャラクター大賞はAKBの総選挙以上にドラマティックであると言えるかもしれない。野球やサッカーのマスコットキャラ、ゆるキャラがTwitterでつぶやくなど、SNS上で自己アピールするのは今や当たり前だが、サンリオキャラクター大賞に至っては、2012年から「中間発表」、2013年にはノミネートされたキャラによる「これやります宣言」が発表されるなど、まさにAKB総選挙ばりの展開を見せているのだ。

 しかも、1日1回のホームページ投票以外にも投票方法があるというから、6月11日の締め切りまで結果はまだまだ未知数。3冠を狙うポムポムプリンの逆転劇、もしくはマイメロの逆襲もあるかもしれない。最後の最後までドラマティックな展開から目が離せないが、シナモロールをはじめ、各サンリオキャラクターたちの健闘を祈りたい。

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