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テレビとスマホ、変革起こす2人の“遅咲き異端児”

 「テレビ業界」と「スマホ業界」、それぞれの業界で「変革」を起こす人物がいる。一人はSIMフリースマホで新風を吹き込んだフリーテルの創業者・増田薫氏。そしてもう1人は「5時に夢中!」を立ち上げ、マツコ・デラックスなどの時代のスターを送り出したTOKYO MX・大川貴史氏だ。全く異なる業界に身を置く二人だが、意外な共通点がある。それが「遅咲きである」という点だ。「20代はくすぶっていた」と口をそろえる“遅咲き異端児”の2人。どのように「変革」を起こしたのか。話は2人の「くすぶっていた時代」から始まった。

入社直後は全く頑張る気持ちにならなくてサボってばかり(大川)

  • TOKYO MX・大川貴史氏

    TOKYO MX・大川貴史氏

増田薫私は実は29歳まで働いてなかったんですよ。司法試験の勉強をしていて。だからすごく不安もあった。受かるんじゃないかって漠然と思っていたけど、なかなか受かんない。そうするうちに大学の同期とはどんどん話が合わなくなる。焦ってましたね。
大川貴史僕はMXに入社していました。期待された1期生だったんです。でもそれがまったく楽しくなくて。なんて言うんですかね。ヒリヒリしてなかったんですよ。営業部に配属されたんですが全く頑張る気持ちにならなくて、サボってばかりいましたね。
増田薫学生時代は?
大川貴史体育会系の野球部でした。当時は殴る蹴るが当たり前で。だから社会人になって土日休みっていうのも初めて知ったし、ゴールデンウィークも初めて体験しましたね。大学時代の野球部は決して強いチームというわけではなかったんですけど、チームワークも鍛えられたし、何より毎日限界まで頑張っていたので、急に社会人になると物足りない。なにせ殴る蹴るはないですから(笑)。夜な夜な遊びに繰り出して昼は仮眠室で過ごしてましたね。「さっさと死んで生まれ変わってもう一度野球を頑張りたい」って思ってました。

20代のときは“運を貯めてた”感覚(大川)

  • フリーテル創業者・増田薫氏

    フリーテル創業者・増田薫氏

――その“くすぶっていた時代”は今に生きていますか?
大川貴史20代のときは“運を貯めてた”って感覚ですね。「年相応のブレイク」ってあると思うんです。甲子園行った人ってやっぱりそこで「人生のピーク」を味わっちゃって、そこから大成することってなかなかない。でも10代20代とくすぶっていたおかげで、30代で初めて自分の人生が開けた。
増田薫僕も同じ。「人生のベジタリアン」ってくらい道草を食ってきましたから(笑)。遊んでばかりで。でもそこでいろんな角度からのモノの見方を知りました。働き始めたのは29歳で、司法試験も受からない中、友達に誘われてバイト感覚でコンピューター会社で働き始めましたのがきっかけです。
――初めての成功体験はありますか?
増田薫パソコンのソフトウェアを販売していたんですが、だんだん「馴染み」の客ができるんですよ。それは嬉しいことでしたね。
大川貴史僕は営業から制作に異動になったんですが、それでも全然自信がなかったですね。でも自分の番組にこの人は面白いと思って出演して頂いたタレントさんで、その後にブレイクを果たす人が続きました。名前を出すのは恐縮ですが、ブレイク前の満島ひかりさんが司会をやっていたり、レギュラーでTKOのお二人や小島よしおさんに出たりして頂いていて、その後に売れていく。面白いと思った人たちが後に大スターになっている姿を見て、自分のタレントを見る目には自信が持てるようになりました。「自分の目線で番組を作ればいいんだ」って。他には自分の企画で言うと、スナックのママ対抗歌合戦とかがあります。元ソープ嬢のママさんの歌がまた泣けるんですよ。

2025年にスマホで世界一になるって決めてるんです(増田)

――企画という点でいうとフリーテルでも“ただ安い”だけではなくてインパクトのある企画を出していますね。
増田薫ご利用から1年たつと残金なしで機種変更できるプランを出したりしていますね。やっぱり「普通ならおかしい」ってことが頭の中にあるんですよね。飲み会とか行って携帯見ると半分くらいの人の携帯の画面がバキバキに割れてる。それでも残金の支払いが残っているから買い替えができない。iPhoneが1年に1回のペースで発売されている。ならばどんどんキャリアを変えて、本体も買い換えられていいはず。だからうちでは1年ごとに新しいスマホに残金なしで機種変更できるプランを作りました。他にもだいたいスマホの充電っていつもないでしょ。

それならバッテリーがとにかくデカくて、1週間充電しなくていいスマホを作っちゃおうと。常にアイディアが何かないか悩んでいるし、苦しんでいる。僕、オフが嫌いなんですよ。だから服もスーツ以外持ってない。コンビニもスーツで行く。もっと言うと、お風呂も嫌い。なんかオフになっちゃうから。体は休めても頭は24時間稼働させるようにしています。
大川貴史確かにそうですね。大抵、夢は仕事のことばっかりですよ。うちは制作費もキー局の10分の1くらいしかない。アイディアでなんとかしないと。だから悩む。苦しむ。
――時折、心が折れそうになるときはありませんか?
増田薫折れてる暇がない。僕は2025年にスマホで世界一になるって決めてるんです。あと8年半しかない。これはひたすら進み続けるしかないな、と。たまに辛くなると赤坂のカラオケ館で一人カラオケですね。吉川晃司縛りです。
大川貴史僕は「ギンギラギンにさりげなく」ですね。そして心も折れないですね。散々今まで文句とか悪口を言われてきてますから。そいつらを全員やっつけないと気がすまない。それにヒリヒリしてるんですよ、今は。でもこのご時世なんで、殴る蹴るはなくなりました。椅子を思いっきり蹴る「器物破損型」にしています。お陰で足の親指はしょっちゅう骨折してます。若い奴らには体力があって情熱があればあとからカネはついてくるっていって叱咤激励しています。でも本当に頭の中にあるのは「一人でも多くの人に届けたい」、これだけですね。

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