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(更新: ORICON NEWS

整形のネガティブイメージに変化 整形自体がアイデンティティに!?

 昨年の11月、モデルの道端アンジェリカが唇にあったホクロの除去手術をしたことを自身のブログで告白した。手術が美容外科だったこともあり、「ホクロは自分の個性だから…」(除去=整形するのはいかがなものか)というコメントもあった。しかし、ホクロの除去がいわゆる“整形”にあたるのかどうかという声もあり、今はどこまでが美容整形なのか、その境界線が曖昧になってきたようだ。男女を問わず、芸能人にはかつてから都市伝説のように“整形疑惑”がつきまとっており、整形に関する話題はタブー視されていた。しかし今では、あえて整形告白することで好感度を上げたり、話題を作って仕事を増やす例もある。一般層においてもネガティブイメージに変化が起きているようだ。

整形をカミングアウトした芸能人たち

 ブログやテレビ番組などで自ら整形告白したタレントをあげれば、FUJIWARAの藤本敏史が鼻にヒアルロン酸注射、眉毛をタトゥー、ホクロ除去など、2700のツネは80万円かけて二重まぶたと歯の整形、作家でタレントの室井佑月は豊胸手術、同じく作家の中村うさぎは全身整形して風俗嬢となってルポを著す…など、彼らは「整形=ネタ」系とも言えるだろう。

 一方、水沢アリー(目頭、二重、鼻)や森下悠里(目の下、鼻先、歯)などは“カミングアウト”系、古くは高須クリニックの広告にも出演した野村沙知代や三原じゅん子などは“タイアップ”系と言えるだろう。

 「芸能人の整形のルーツ、もしくは“伝説”とされるのは、やはり宍戸錠さんでしょう。“悪役を演じるために両頬にシリコンを入れた”(後に除去)という逸話は、役者魂を体現する名エピソードとして一般層にも広く知られていました。また、松田優作さんもコンプレックスを解消するために二重まぶたに整形していますし、カルーセル麻紀さんからはるな愛さん、KABA.ちゃんに至るまでの性転換手術の系譜も、いわば人生をかけた“大事業”だったわけです。最近では、バッシングを受ける前にカミングアウトしてしまおう…という“軽いノリ”も見られますし、さらには『私の何がイケないイの?』(TBS系)でも話題になったヴァニラちゃんのように、“整形モンスター”であることをウリにする新型の“整形タレント”まで出現している。だから、先に告白して好感度を上げたり、整形自体がアイデンティティとなるなど、最近の芸能界の美容整形関係はすべて“ネタ系”とも言えるでしょう」(エンタメ誌編集者)

整形への抵抗を弱める“整形並み”のメイク技術

 こうした芸能人たちの整形告白は、日本の一般層の整形に対するイメージをも大きく変え、整形へのハードルを低くしたとも言えそうだ。さらに最近ではメイク術が向上し、“ものまねメイク”で何人もの芸能人に変身してきたざわちんのように、まるで整形したかのように別人のようになることも可能になった。

 昨年1月に放送された『有名人ギャップ大賞』(フジテレビ系)で行われた、アイドルの整形疑惑を調査する企画で矢口真里は“メザイク”(目を二重にするテープ)を使っていることを告白。また、AKB48の峯岸みなみはカラーコンタクトで黒目を大きく見せていることを明かし、整形疑惑を払しょくしていた。こういった“整形並み”のアイテム増加によって、整形への抵抗も弱まってきている。実際に日本ではレーザー脱毛やスキンエイジングケアレーザーといったアンチエイジングなど、メスを使わない整形いわゆるプチ整形は当たり前になっているのである。

必然的に美意識を高める“加工アプリ”や“4Dテレビ”の存在

 「小森純さんや西川(史子)先生のヒアルロンサン注射告白からもわかるように、すでに芸能人では“メスを入れていなければOK”なノリを感じますし、その傾向は日本全体に広がっています。韓国ではプチ整形は当たり前ですし、日本でも加工アプリなどの普及もあって、自分の顔を美化することにほとんど抵抗を感じなくなっているんですね。さらにテレビも4D映像になって、しわや毛穴まで見えてしまう。女性芸能人の美意識は今よりさらに高くなると思います」(前出・編集者)

 これからは芸能人の“整形疑惑”自体が“死語”になる日も近いかもしれないし、整形を告白した芸能人が一般人の憧れ・お手本となり、ファッションリーダーならぬ“整形リーダー”になる時代が到来するかもしれない。とはいえ、ネットで有名な美男美女の両親とその子どもたちを写した『似てない家族写真』のような家族が増えていくのは悲しいものがあるし、整形を繰り返す海外セレブのように、行き過ぎた美の探究は、本来の美しさを見失ってしまうことを忘れてはいけない。

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