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【SMAP連載18】報道との温度差も 決して“かわいそう”ではないSMAPファン

SMAPのファンは“かわいそう”ではない、報道との温度差も

 “国民的アイドルグループが、こんな終わり方でいいのか”“解散コンサートもせずに終わるなんて、ずっと応援してきたファンがかわいそうじゃないか”

 8月の解散発表以降、そんな声もあちこちから聞こえてきたし、それから4ヶ月経っても、SMAPが解散することに対する、納得できる理由は未だに見つかっていない。でも、たとえ解散コンサートがあったとしても、解散に至る経緯について沈黙することに決めた5人の口から、真実や本音が聞けるとは到底思えないし、これ以上彼らが苦悩する姿など見たくない。ただ、一つ声を大にして言いたいことがある。SMAPのファンは、決して“かわいそう”なんかではない。ファンは彼らから、明日を生きるための勇気や元気をずっともらってきたし、その笑顔に励まされ、歌を聴いては希望を抱き、ときに癒され、救われもした。だからSMAPには感謝しかなくて、一連の騒動の最中でも、SMAPのメンバーに対して苛立つとか彼らに傷つけられるとか、悩まされたことはただの一度もなかった。むしろ、あちこちから流れてくる心無い報道が、あまりにSMAPの実像とかけ離れすぎていて、それがまるでSMAPとファンの仲を無理やり引き裂こうとしているようで、そのことにとても苦しめられた。SMAPは確かに国民的スーパーアイドルグループだけれど、ファンとSMAPの絆は、外野が思っているよりもずっと深い。SMAPのメンバーの関係についても同様で、ことさら仲の良さなどアピールしなくても、彼らは道の途中で決して手を離したりしない。そういうグループなのである。

 何を根拠に? きっと、ファンでない人は「そんなのファン特有の妄想だ」と言うだろう。でも、どんな時もアーティストの一番の理解者はファンであるはずで、ずっと彼らを支えてきたファンがそう信じることを、誰も否定できる権利などない。人を信じるという、心の純粋な部分を、他人の不用意な言葉で踏みにじられる筋合いなどないのだ。ファンたるもの、ライブなどで、彼らと直接触れ合った。その時自分の目で見て感じた思いだけを、信じていけばいいのである。

どんな形で終わろうとも、SMAPを信じて待つ

 私はSMAPの5人を何度となく直接インタビューもしてきた。全員が全員、人間としてとても尊敬できて、親切で、繊細で、優しくて、ユーモアたっぷりで。5人が集まったときなどは、本当に途方もないオーラが感じられた。だから開き直って、何度でも言おう。SMAPのファンは諦めが悪い。12月31日までにどんな動きがあっても、26日の“スマスマ”がどんな形で終了しようとも、ファンはSMAPの5人を信じて待つ。こんな“終わり方”に納得しないのではなく、SMAPが終わらないことを信じて、いつまでも待つ。

 28日に発売される映像集『Clip! Smap! コンプリートシングルス』は、2002年9月にリリースされたSMAP初のミュージッククリップ集『Clip! Smap!』のパッケージにあった、黄色の“クリップ”のデザインが踏襲されている。つまり、これもまた道の途中。CDショップに行けば、SMAP祭りで、いろんな人たちのSMAP愛が炸裂してワクワクする。これもまた、SMAPが届けてくれた新しい形のライブかもしれない。SMAPらしい、お騒がせなやり方の。スペシャルドラマ『古畑任三郎 VS SMAP』(フジテレビ系)の前田マネージャーのセリフを借りるなら、SMAPはファンにとっても“どこまでも世話の焼ける子たち”なのである。
(文/菊地陽子)
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