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flumpool、結成からのブレない“核”とライブバンドとしての進化「こだわりがどんどん増えている」

 4人組ロックバンド・flumpoolが、11月2日にニューシングル「FREE YOUR MIND」を発売した。デジタルサウンドとロックサウンドが融合したダンスナンバーとなっており、「全てを超えて人と世界が繋がっていく」ということをテーマに、解放力のあるメッセージが込められた壮大な楽曲となっている。12月31日には地元・大阪(大阪城ホール)にて凱旋カウントライブも決定している彼らに、新曲の話から今のバンドの“核”まで、様々な話を聞いた。

自分たちができる音楽を突き詰めていった結果できた曲

――新曲「FREE YOUR MIND」は、デジタルなダンスミュージックの色合いが強い楽曲となりましたね。どのようなイメージで曲を作っていったのでしょうか。
阪井一生(Gt) 今年3月にアルバム『EGG』を完成させて、そこでもEDMの要素にチャレンジしたんですが、新曲もその延長線上にあるというか、やっぱり攻めの姿勢で、自分たちの音楽をすべて詰め込もうという意識で作りました。僕ら自身、できることがいっぱい増えてきましたから、ここで今まで通りのflumpoolをやるのではなく、自分たちができる音楽を突き詰めていった結果、こういった曲が生まれたという感じでしたね。
山村隆太(Vo) デジタルな音楽と、バンドサウンドを重視した音楽があるとすれば、「FREE YOUR MIND」には、バンド以外のデジタルなサウンドがたくさん入っていて、確かにバンドサウンドとかけ離れているとも言える曲だと思います。でも、今の自分たちなら、そういった要素も飲み込んで、今の時代に合ったロックバンドの歌というものを提示できるんじゃないかと思ったし、そういったひとつの道をたどっていけるバンドになれればいいなという願いとともに、この曲をシングルにしようと決めました。

――エレクトロな音色がフィーチャーされながらも、flumpoolならではの透明感があり、なおかつ骨太なバンドサウンドが印象的でした。
山村隆太 EDMっていう、ある意味では人間味のない、デジタルなアレンジですけれども、サビのファルセットやメロディに、軽快さや、爽やかさがあって、そうした柔軟さが、flumpoolっぽいなと思っています。それでいて、情報化社会の中に飛び込みながら、その隙間をぬって生きていくということも、現代人の生き方だと思うし。いろんな煩わしさを感じながら、でもそれを逆手にとって、強く生きていきたいという気持ちを込めて、歌詞を書きました。だからこそ、機械的なものと、人間的なものとが混ぜ合わさった、そういう歌にしたいと思ったんです。

――レコーディングに臨む意識に、今までと違いはありましたか?
小倉誠司(Dr) こういったEDM的な曲って、今までだったら、打ち込みだけで終わっていた部分もあったし、それで成立する場合も多いと思うんです。でも、逆にそこで、flumpoolというバンドとして、サウンドを追求していけたということが、僕らにとって、ひとつの大きなチャレンジだったと思っています。実際のレコーディングでは、少しだけ打ち込み的な音も足していますが、ほぼすべて生演奏で録音していきました。
尼川元気(Ba) ベースに関しても、プレイ自体はタイトでありつつ、より土台的な位置であろうという、フレージングとは違った部分で、ベースの立ち位置を意識しました。打ち込み的な音に浮遊感がある分、リズム隊としては、しっかりと下の方で土台を作って、そこでリズムを刻もうっていう。打ち込みだからどうだ、生演奏だとどうだといった意識ではなくて、シンプルなプレイで、シンプルに土台を作ろうと考えて、レコーディングに臨みましたね。

完全に打ち込みの方向に寄せてからバランスを探っていった

  • 「FREE YOUR MIND」初回限定盤(CD+DVD)ジャケット写真

    「FREE YOUR MIND」初回限定盤(CD+DVD)ジャケット写真

――阪井さんは、ギタリストでありつつ、コンポーザーとして、バンド全体を俯瞰で見ていた部分もあると思いますが、今回、EDMの要素と、バンドとしてのflumpoolサウンドのベストな“落としどころ”を、どのようにして探っていったのですか?
阪井一生 もともとデモ段階では、もっとバキバキに打ち込みを使って作ったバージョンもあったんです。それこそ、ギターも入れずに。
山村隆太 えっ、ギタリストだよね?(笑)
阪井一生 でもこの曲は、(ギターを弾かずに)踊った方がいいかなと思って(笑)。
山村隆太 いやいや(笑)。
阪井一生 どっちにするか悩んで、最終的にギターを入れたんです(笑)。
山村隆太 おかしいでしょ。ライブで踊り出したら(一同笑)。
阪井一生 (笑)。まぁ、そのくらい振り切って、一度は完全に打ち込みの方向に寄せてみたんです。そこから、このバンドにとっていいバランスを探っていった感じですね。ギターも、最後に入れたことで、シンセ・サウンドに寄せたような音もあれば、打ち込みの合間をぬうような、味付け的なフレーズを考えたりして。そうやって、デジタルなものからバンドに寄せていったアプローチによって、絶妙なところにたどり着けたという感覚があります。

――今はSNSによって、ファンの反応もダイレクトに届くようになりましたよね。そうした中で、音楽の伝わり方や、表現方法の変化を感じていますか?
山村隆太 まず、伝えられる場所がすごく増えたと思うし、ひとりひとりがメディアになって、それぞれが発信できる場を持つということは、いい面もありますし、副作用もあるとは思います。いろんな人の本音に触れやすくなった分、自分の本音にも触れてしまう機会が増えたというか。

――「自分の本音にも触れてしまう」とは、どういうことですか?
山村隆太 たとえば、今だったら「○○の店員さんの態度が悪くて腹が立った」って、すぐにSNSに書き込めるじゃないですか。でもそういったことって、以前であれば、自分だけが我慢すれば広まることはなかったし、そもそも「我慢する」という意識すらなかったと思うんですよ。負の感情を表に出す術を知らなかった。それって、ある意味では、とても幸せなことだと思うんです。だけど今は、負の感情を簡単に表に出せるからこそ、その分、我慢しなきゃいけないことも増えたし、自分の感情に繊細にならないといけなくなってきていて。だって、人の悪口を言っている自分って、嫌じゃないですか。だから、何でも発信できる自由を手に入れたと同時に、不自由も増えてしまったんじゃないかと感じることは多いですね。

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