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石井杏奈、E‐girls色を消して女優業に臨む覚悟

 現在放送中のドラマ『仰げば尊し』(TBS系)に“吹奏楽部の部長”役で出演しているE‐girlsの最年少メンバー・石井杏奈(18)が、“女優”として活躍の場を広げている。今年に入って劇場版『LIVE! LOVE! SING!』の主演や、人気小説を映画化した『世界から猫が消えたなら』への出演を果たし、9月公開の人気コミックの実写化『四月は君の嘘』への出演も決定。さらに2017年公開予定の『スプリング、ハズ、カム』、EXILE HIROプロデュースの『たた侍』と、続々と映画出演が決定しているのだ。石井は、EXILEの妹分・E‐girls初の“本格派女優”になれるのだろうか? そして彼女の女優としての魅力とは、いったいどこにあるのだろうか?

キラキラとは正反対、イジメられっ子や田舎の女の子を熱演

 『仰げば尊し』の石井の役どころは先述のように吹奏楽部の部長で、村上虹郎や真剣佑などの不良と幼馴染という物語の鍵を握る存在。部長だけに非常にまじめに部員を引っ張っていくのだが、吹奏楽部員が誰ひとり演奏会に来ず、心配している寺尾聰の前に石井が現れて「みんな不良たちに脅されて…でも私は演奏したかった」と号泣するシーンなどは、実にけなげなひたむきさを感じさせ、石井がEXILE系のキレキレのダンサー・歌手であることをつい忘れてしまうほどなのである。

 「それもそのはずです。石井さんは昨年、映画『ソロモンの偽証』前篇・後篇の2部作で演じていた、顔中ニキビだらけの陰気なイジメられっ子の少女役や、主演を務めた『ガールズ・ステップ』の演技力が評価されて、今年の2月に第58回ブルーリボン賞新人賞を受賞したほどですから。ドラマの『仰げば〜』でももちろん黒髪のまじめな部長そのものです。ドコモのdビデオのCMでは、都会から転校してきた小松菜奈に翻弄される、ちょっと言葉がなまった田舎の女の子を演じて、都会のキラキラ少女・小松菜奈との対比をうまく表現していました」(ドラマ制作会社スタッフ)

アーティスト活動時のイメージをいかに払拭するかが“本格女優”への道

 そうなると“女優”石井杏奈の未来には前途洋々たるものがあるようにも思われるが、アーティストやミュージシャンが俳優活動をする際、一概に“演技力”だけが評価されるわけではないという現実もある。というのも、そのアーティストの人気や知名度によって話題となる良い面もある一方で、“芝居自体”についてはアーティスト活動時のイメージを通して見られてしまうからである。

 ただ、アーティスト活動時のイメージを払拭することで、見事に“演技派女優”としてのポジションを築いた女性もいる。『Woman』(日本テレビ系)や『トットてれび』(NHK総合)でもすっかり有名な満島ひかりである。

 「満島さんはかつて、アイドルグループ・Folder5の“HIKARI”として活躍していたんです。解散後に本名で活動したわけですが、園子温監督の問題作『愛のむきだし』での演技が監督や評論家から大絶賛されると、以後、数多くの映画やドラマの賞を受賞し、世間的には本格派女優として認知されます。今や“Folder5のHIKARI”ではなく、“実はFolder5だった満島ひかり”までになりました。石井さんの場合はE‐girlsのイメージである大人っぽくてキレイに輝くアーティストとは正反対の、制服を着た素朴な女子学生といった役が多いので、石井さん=E-girlsというイメージはそれほど強くないかもしれませんね」(前出・スタッフ)

 E‐girlsのメンバーでありながら、むしろそのイメージをかき消すかのようにイジメられっ子や田舎娘、素朴な少女を演じてきた石井。その役どころからは、“E‐girlsの石井杏奈”ではなく“石井杏奈(E‐girls)”として女優活動していく覚悟が伺える。

 これまで、着々と評価を得てきた石井杏奈。ある意味、女優としては理想的なスタートを切ったとも言えるかもしれない。今後も石井杏奈は数々の作品でその演技力を磨き、“本格派女優”としての王道をまっすぐに進んでいくことで、E‐girlsらしい“華やかな女性”を演じる日も近いのではないだろうか?

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