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名バイプレイヤー・高橋一生、過去の「悔しい思い」とは?

ドラマ『グ・ラ・メ!〜総理の料理番〜』(テレビ朝日系・毎週金曜11:15〜)の2話から、俳優・高橋一生が本格的に登場することが話題となっている。高橋といえば、『民王』(同系)で一躍脚光を浴び、彼が主役のスピンオフまでが制作されたほど人気を博した名バイプレイヤー。これまでも多くの作品に出演して存在感を発揮してきた高橋の、今作への考え方とは? 俳優としてのターニングポイント、そして過去の悔しい思いが基点となる、独特のスタンスについて迫った。まさかの歌手デビューの可能性も?

“皇帝の微笑み”は、すっとぼけた笑いになってないかちょっと不安(笑)

  • ドラマ『グ・ラ・メ!〜総理の料理番〜』2話は7月29日(金)放送

    ドラマ『グ・ラ・メ!〜総理の料理番〜』2話は7月29日(金)放送

――剛力彩芽さんが主人公・一木くるみを演じるドラマ『グ・ラ・メ!〜総理の料理番〜』(テレビ朝日系)ですが、高橋さん演じる清沢晴樹は、第2話から本格的に登場します。これまで官邸食堂総料理長として一切を仕切ってきたスゴ腕のフレンチシェフですが、どんなキャラクターだと考えていますか?
高橋一生変人だと思っています(笑)。料理人としてとても輝かしい経歴の持ち主だし、清沢会(清沢率いる料理人軍団)を引っ張るだけのカリスマ性がなくちゃいけない。彼の今までの経歴が細かく説明されることはないかもしれませんが、きっと特殊な環境で育ってきた人だと思っていて。だから、自分の世界を貫いていることにフォーカスを当てて演じようと思っています。

――2話では、自分のいない間にくるみが“総理の料理番”となったことで、清沢はかなり憤慨するようですが。
高橋一生ただ、彼女に冷たくあたっても、いじめるとか腹が立つから彼女を攻撃するって概念で演じようとは思っていなくて。そうじゃないと清沢像が崩れてしまうんです。彼は料理に対してどこまでも真摯で、常に100点を出すことに努力してきた。99点を出す人ではないし、かといって101点を出す人ではない。ものすごく「高水準なスタンダード」を作り続けることにプライドを持っている人。だから、“君の料理人としての生き方はそうかもしれないけど、僕の生き方はこうだから認められない”と言っているだけだと思うんです。その部分はすごく重きを置いて演じてますね。
――料理を作るシーンもあるんですよね?
高橋一生フレンチってソースが重要なんですって。だから、これでもかってくらいソース作ってますね。混ぜて混ぜて……(笑)。

――高橋さんご自身は、普段1日1食だとか。
高橋一生それがベースです。今舞台もやっているので、1食半とか2食。3食を食べることはまずないですね。体が求めたときにほしい人なので、グーっておなか鳴ったら“あ、おなか空いてるんだ”と、食べるような感じです。普段は自炊ばっかりで。撮影現場でのお弁当もあまり食べないんですけど、今日のから揚げ弁当はすっごいおいしかったです(笑)。

――自炊するなら、この役はすごく勉強になりますね。
高橋一生そうですね。バターソース、バジルソースとすごい勉強になったし。早速シャケに使ったりして、おいしいなって家でほくそ笑んでます。

――そして清沢が料理を出す時、余裕がある時に見せるのが“皇帝の微笑み”。
高橋一生すっとぼけた笑いになってないか、ちょっと不安はあるんですよね(笑)。でも、なるべくドシンと重心を置いた笑顔に見えるよう心がけています。だからといってポージングを意識し過ぎちゃうと、逆に振り切り過ぎちゃって変な方向にいっちゃう可能性もあるなって。観てくださる方は、いつもの僕の笑顔だと思ってください(笑)。まぁ、彼は人から「“皇帝の微笑み”が出た!」と言われても、あまり気にしないタイプだと思いますけどね。1話でも片鱗が出てると思いますけど、(自分を指差して)こんな顔じゃないですか?(笑)。

役作りの概念がわからない “ジャンプ”でなく“徒歩”で臨む

――現場はどのような雰囲気ですか?
高橋一生とても和気あいあいとしていますね。僕も、今回は特に、皆さんに話しかけるように心がけています。清沢を演じていると、どんどん人との距離感を取り過ぎちゃうような気がして。清沢のキャラクターが自分の中で凝り固まってしまうと、それこそ存在そのものがアニメのようになってしまいそうな不安があったんです。だから、役から離れている時間は “常人”に戻すように、共演者の方たちに話しかけるようにしています。

――役が抜け切らないことはなくて、すぐスイッチが切り替わるんですね?
高橋一生よくそう言われますね。前の作品(『僕のヤバイ妻』)のときも、「1億円奪っておいて、その後よく普通に話せるね」って(笑)。僕はそんなにスイッチングしてるつもりはないんですけどね。

――役作りに関しては?
高橋一生実は僕、役作りっていうものの概念がわかっていなくて。僕にとって役作りというのは、主観で言うと、“役に対してジャンプする”っていう感覚。でも僕はその必要はないと思っていて、普通に徒歩で行けるんじゃないかなって感じています。そこまで境界線を引いて、ガツンと飛んでしまうと、なんか違うのかなって。あとは台本に書いてあることがすべてだと思っています。言葉で「こうしたい、こう表現したい」って芝居を表すことはできても、言い過ぎちゃって実際にできなかったら意味はないですし。ある程度は言いますけど、言い過ぎないよう気を付けています。

――清沢は原作にはいないキャラクターですが、今回も役作りは“徒歩”で?
高橋一生そうですね。ただ撮影に入る前は甘くしていたフォーカスが、だんだん合ってきました。とはいえ原作の有無は、僕はあまり気にしないんですよ。映画になりそう、とかドラマになりそうっていう作品ってありますけど、自分がやれなかったときに残念なので、なるべく小説もマンガも読まないようにしてるんです。だって悔しいですもん。

自分が演じられなかったあまりの悔しさに、ものすっごい走りました

――これまで、そういう悔しい思いをした体験があるんですか?
高橋一生『暗いところで待ち合わせ』(乙一作)という小説を読んで、主人公の相手の男の子の役が、すっごいステキだと思ったんです。映画化されたとき、自分が演じられなかったあまりの悔しさに、ものすっごいジョギングで走りましたね(笑)。悔しいときは体を動かさないと、やっぱり陰(いん)の部分が抜けないんで。

――高橋さんは多くの作品に出演されていますが、ドラマ『民王』(2015年・テレビ朝日系)をきっかけに、より注目が集まったように思います。
高橋一生『民王』に出演させていただいてから、声をかけてくださることも増えたし、共演者の方にも「あの作品は面白かったね」と言われることが増えました。知ってくださることって、ありがたいなと思います。

――『僕のヤバイ妻』でも、最初から強烈な存在感でした。
高橋一生そういう役をいただけるようになったんだなぁって、俯瞰で、感慨深く思ってますね。ある程度メインの方に絡んだりとか、そういう役をいただけることが僕は今まで少なかったので……。真摯にやっていかなくては、と自戒を込めて思っています。

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