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ゴスペラーズ、約10ヶ月ぶりの新作! 北山陽一が復帰の想い語る

 脳腫瘍の手術を行い、昨年末より病気療養していた北山陽一が復帰し、ゴスペラーズとして約10ヶ月ぶりとなるダブルAサイドシングル「GOSWING / Recycle Love」は、90年代をテーマにちょっと懐かしくて新しさも感じさせる3曲を収録。今回のシングル制作の話と共に、北山復帰の想いを聞いた。

元通りに歌えるかという不安というより、正直、生きていられただけでよかった

――「GOSWING / Recycle Love」は、ダブルAサイドの3曲入りシングル。90年代がテーマとのことですが。
村上 現在準備中の次のアルバムが、90年代をテーマにしていて、それに向けてのシングルになります。それで「GOSWING」と「PRINCESS☆HUG」は、90年代に流行っていたニュージャックスウィングというビートを、俺らのなかでもう一度再定義してみよう、と。あと「Recycle Love」は、昔から俺らがやっているアカペラを、今のテクノロジーを使いながら新しいチャレンジとしてトライしています。普通は、3曲あったら1曲くらいミディアムやバラードが入っても良さそうなものですが、夏だし北山が予定より早く復帰してくれたので、より明るくお送りしよう、と。

――北山さんは復帰早々というところで、何か不安みたいなものは感じていましたか?
北山 長く休んでいたので、元通りに歌えるかという不安はもちろんあるのですが……正直、生きていられただけでよかった。と言うのも、倒れたのが20周年ツアーを無事終えられた後だったので、これでどうなってもいいやと、受け入れていたところがあって。それに実際問題、後遺症が大きく残ったり、人前でパフォーマンスできるまで回復できない可能性もあったわけですから。でもそれらをクリアしてここまで来られたと言うのは、それだけでも感謝しなきゃいけないなって。もちろん以前の感覚を100%まで取り戻すにはもう少し時間がかかるだろうし、病み上がりなのであまりムリできなかったりとか、もどかしい部分はたくさんあります。ですが、その上で通常業務に戻れたことに、感謝と喜びを感じていますね。
黒沢 ちょうどその時期は5人での活動予定がなかった期間だったんです。それで、その期間が終わって5人が揃うときに、北山は車椅子に座ってるとか足を引きずってるとかもなく、あまりに普通だったので、何の違和感もなくすっと活動に入れた印象でしたね。大手術を受けたことを良い意味でまったく感じさせなかったので、そういう意味では、とてもラッキーだったと思うし……。
酒井 サッカーで言えば1人退場者が出て、10人で試合の続きをどう戦うか。そうなることも、実際には念頭にあったんです。北山がリードボーカルだったところを空いたままにはできないので、じゃあ前後を考えて誰がカバーするかなどの話し合いをたくさんやって。4人でのフォーメーションを整えて、さて本番を迎えるぞ! というところで北山が復帰して。それはすごくうれしいことなんですけど、叩き込まれた4人でのフォーメーションがなかなか抜けなくて、未だに北山のパートを自分が歌いに行きそうになるという。そういうオチも付いております(笑)。
安岡 当初は春までしか予定が決まっていなかったのですが、こうして笑顔で夏を迎えられたことは本当にうれしいです。それもこれもファンのみなさんの応援や支えがあってこそで、ファンのみなさんにも、笑顔になってもらえたらうれしいと思って、今回のシングルに臨みました。ラブソングで泣かせるのもアップテンポで笑ってもらうのも、どちらも大切な僕らの側面ですけど、今回は恩返しの気持ちも込めて後者のほうでいこう、と。

20周年を越えて、歌もやっと力が抜けて来た

――復帰一発目でこういう楽しい曲調というのは、やはりうれしいものですよね。
北山 そうですね。ただ、こういう曲調だと踊らないわけにはいかないですから、その分ハードルが高まりました。まだ病み上がりなのに、いきなりですから(笑)。でも、これは僕の性分でもありゴスペラーズみんなそうなんですけど、常に自分の限界のちょっと先を目標にすることで、これまでも自分たちを高めて来ました。そういう部分では、ファンの人たちが聴き終わった後に「そう言えば北山って手術したんじゃなかったっけ?」と思うくらい、サラッとやってやりたいと思っています。
安岡 ダンスに関しては、北山さんだけの問題ではなくて。「GOSWING」は、僕らがデビューした90年代に流行った、ニュージャックスウィングというダンスステップもあるので。

――ボビー・ブラウンとかですよね。
安岡 そうです。でも、当時の僕らはダンスしていたわけじゃなくて、それを今やろうとしてるわけですから、そりゃあ普通に大変ですよ。でも、いい意味での憧れもあったので、楽しいのは楽しいですね。
黒沢 あの当時できなかったことへの、リベンジって言うかね。振り付けも、「そんなに腕、伸ばしますか?」というくらい伸ばすし。でも、それくらいやらないと、面白くならないですから。しかもそれらを別々にじゃなく、踊りながら歌うわけで。踊りながら、コーラスをブラさないようにしないといけないので、そりゃあ大変です。

――90年代にチャレンジできなかったことを今やろうと言うのは、20周年を越えて1周回ったからこそできるみたいな?
黒沢 そういう面もありますよね。歌もやっと力が抜けて来たと言うか……。ちょっと前なら、もっと気合いを入れて歌う感じもあったと思います。そういう意味では、やっとこなれてきた感があるんじゃないかな。それは、3曲ともそういう感じです。
村上 今までできなかったことができるようになるのは、単純にうれしいし楽しいですからね。世の中的に、今ニュージャックスウィングがどうっていうことではなくて。今それが流行っていようがいまいが、自分たちが率先して楽しめることをやっていくことが大事で。そう思えるようになったのも、20年走り続けて来たからだろうと思います。とは言っても、リズムの枠組みが同じと言うだけで、音色は全然違いますよ。ともすると、音色も当時を再現する方向に行きがちですけど、それをやるのは違うと思うので。あくまでも、ここはこうだったよね、こういうフレーズを入れるとそれっぽいよねとか、指差し確認はしているけど、単に90年代のニュージャックスウィングを再現しているわけではないので。
黒沢 若い世代には逆に新鮮なようですけど。
安岡 若い人にとっては、自分たちが生まれる前にあったビートで、耳にするのも初めてだと思うし。その点では、新しい遊びのツールとして届けてあげられるんじゃないかと思います。

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