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“ブスキャラ”演じる女性芸人 “共感力”で女優としても需要拡大
女芸人は“ブス役”であってブスではない
女芸人たちは客を笑わせるネタとして常日頃から、見た目ではなく、言動や性格が“ブス”な女性をコントやキャラネタで演じることが多く、MCや男芸人にイジられる“ブスイジリ”にしても、その延長線のことであり、彼女たちにとってはある意味“美味しい”役回りだとも言える。そして、そうした彼女たちがドラマや映画などで“ブス役”を演じていても、見る者誰もが違和感を持たず、すんなりと自然にブス役に感情移入することができるのである。
演技派女優では得られない女芸人の“リアリティ”
実際、森三中の大島美幸は映画『福福荘の福ちゃん』で、気は優しいけど奥手な塗装職人という中年“男性”役を演じ、その演技は「第18回ファンタジア国際映画賞最優秀女優賞」を受賞するほど高く評価された。また、先述の『Dr.倫太郎』では、近藤春菜が会社でのイジメに耐えかねて自殺未遂を繰り返すOL役を好演していて、「ピーピーもらい泣きした」「演技が凄くて鳥肌が立った」などと、ネットでも大絶賛されたのである。
役者が超えられない壁の向こう側でこそ光る演技力
そう考えると、普段から仕事としても“ブスイジリ”を受け、ネタで培った演技力もあり、見た目にも自然に視聴者に受け入れられる女芸人は、役によってはプロの女優も敵わない最高の“女優”としての素質を持っていると言えるのである。このままいけば、近い将来いつのまにか大物女優に成長している女芸人も出てくるだろうし、今の女芸人の中から“第二の泉ピン子”が誕生する可能性は十分にある。