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中川家、仲が良すぎる若手にチクリ『緊張感があって“笑い”に真剣だった時代は競い合った』

『M-1グランプリ』初代王者であり、現在は同審査員も務める(礼二)など、お笑いの未来を思うがゆえの若手への厳しさでも知られるベテランコンビ・中川家。そんなふたりが、再燃の兆しのある“お笑いブーム”の現状と、いまの若手芸人の姿勢について思うことを熱く語ってくれた。声優に挑戦した『それいけ!アンパンマン おもちゃの星のナンダとルンダ』についても聞いた。

キャラクターのよさと絶対的な物語の流れが人気の秘訣

――『それいけ!アンパンマン おもちゃの星のナンダとルンダ』に声優として参加されますが、実際にアフレコに挑戦していかがでしたか?
礼二僕のセリフはいろいろな感情を「ナンダ」というひと一言で表す役だったので、かなり難しかったですね。普通にセリフをいただけた方が楽だったかも(笑)。
僕は10分弱で収録が終わりました(笑)。ヌラという海の主の役で、軽々しい声ではいけないなと思ったので、何パターンかやらせていただきました。仕上がりがどうなっているか全然わからないので、完成するのがいまから楽しみです。

――脚本を読んだ印象を教えてください。
礼二いつも、『アンパンマン』のストーリーはすごくシンプルでいいなと思うんですよね。ばいきんまんという悪がいて、アンパンマンはやられてやられて、最後にやり返すという絶対的な物語の流れが人気の秘訣だと思います。ここまで勧善懲悪な作品は日本にすごく少ないと思うんです。
キャラクターがすごくいいですよね。僕が大好きなのはカバお。カバおは脇役なのに、ちょっとしたミスを起こして、それがいつも大事になっちゃうんです。それを見るたび、「あぁ〜、またカバおがやってるよ……」って思ってしまう(笑)。すごく愛すべき存在ですね。そのほかにも、カッコいいしょくぱんまんや、ちょっと口が悪いカレーパンマンも好きですし、ドキンちゃんを唯一困らせるコキンちゃんも好きです。ドキンちゃんの困り顔はなかなか見ることができないので貴重ですよ!
――かなり見られているんですね!
とくに子どもが小さいころによく見ていました。うちは双子なので、アンパンマングッズも同じものがふたつないとケンカになるんですよ。洋服もおもちゃも、アンパンマンピアノでさえふたつずつ買いました。そう考えると、かなり貢献している気がします(笑)。服屋、靴屋、おもちゃ屋、ファミレス、ドラックストア……アンパンマンはどこにでもいて、子どもは必ずみつけて持ってきますからね(笑)。
礼二僕の家にもアンパンマンのおもちゃはいつも転がっていました。ボタンを押すとアンパンマンの声がするおもちゃが靴のなかに入っていて、靴を履こうとしたら「アンパンマンだぞ!」って言われたときは怖かったですね(笑)。ちなみにソファに寝っ転がったときは「メロンパンナよ!」って叫ばれました。

――今回、声優をすることをお子さんには伝えましたか?
礼二はい。すごく喜んでくれたんですけど、セリフが「ナンダ」だけだって言ったら笑われました(笑)。

ネットで見られるいまだからこそ劇場へ!絶対に笑わせる自信はある

――お笑い界でご活躍中のおふたりですが、お笑いブーム再燃とも言われている現状をどう見ていますか?
礼二そういう勢いは感じますね。深夜番組に芸人が多く出ているのはここのところずっとですけど、情報番組とかでも増えていますかね。普通のネタ番組ももっと増えたらいいなとは思います。いまはテレビでネタを見せられたとしても、もらえる時間がとても少ないんです。2〜3分くらいではなかなか本当の魅力を伝えられないので、じっくりとネタを見せられる番組があるといいんですけどね。
いまはネットでも見ることができますからね。でも、だからこそ、劇場が楽しいと思うんです。テレビと違って、お客さんとのやりとりや、漫才やコントのなかではハプニングやアドリブもあったり、生で起きていることをたっぷり楽しめます。劇場のステージならではのお笑いのおもしろさというのがあって、一度見に来てもらえたらその魅力は伝わると思います。絶対に笑わせる自信もあるので!
――いまの若手芸人たちに思うことはありますか?
ちょっと仲良すぎかなと思うことはありますね。僕個人としてはですが、ああいう感じはあまり見せない方がいいと思うんですよ。昔はもっとギスギスしていたというか、ピリピリした緊張感がすごくあって競い合っていました。
礼二せやな。その空気感がステージでのいいものにつながっていた感じはありますね。バラエティのひな壇でもわちゃわちゃトークで盛り上がるだけではなくて、誰かに何かを言うときはちゃんとオチをつけたり、しっかり振り方を考えてから前に出ないとっていうのはありますね。
僕らの時代は、収録後の打ち上げに、その日うまくいかなかったコンビは悔しくて来なかったんですよ。
礼二それが当たり前でしたね。出席してた芸人たちも「そりゃそうやろ」って思ってました。みんながいる場所に来るのは悔しいし恥ずかしいし嫌だろうって。
そのころは勝敗がついたり、順位がつく番組が多かったというのもあると思うんですけどね。ただ、いまの若手芸人はコンテストのあと「優勝おめでとう!」ってみんなでご飯を食べに行ったりするんです。それは僕らからするといまでも信じられないんですよね。当時は、次に出るコンビのネタを聞いて、わざとかぶるようなネタをぶつけたりしていましたから(笑)。番組ごとにまさに戦場に向かうような気持ちでした。
礼二生活もかかっていましたからね。それだけ笑いに真剣だったんです。
――おふたりも出演されている『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)は、ベテランも若手も芸をぶつけあう“戦場”のように感じます。いまでは少なくなった真剣なお笑い番組なのかなと思うのですが。
礼二そういう部分はありますね。僕らは何十年もさんまさんと一緒にやらせていただいているので、すごく緊張したり、大変だと感じることはそこまでないんですが、急に入ってきた芸人たちは怖いでしょうね(笑)。ネタをきっちりやりたい芸人はしんどいと思います。僕らはその場の流れでやるのが好きなので、向いているのかもしれません(笑)。すごく楽しませてもらっています。
あの番組はすごく貴重ですよね。あれだけのベテラン勢がひな壇にならんで、いつどこからどんな振りが飛んでくるかまったくわかりませんから、若手は緊張しっぱなしになるでしょうね。怖い場所だと思っているんじゃないですか(笑)。ああいった番組が増えたらいいなと思います。
――とんがった若手が入ったりすると、また盛り上がりますよね。
そうですね。いまはなかなかそういうコンビを見かけませんけど、どんどん出てきてほしいです。

――礼二さんは『M-1グランプリ』の審査員もされていて、若手を見る目はきびしそうですね。
礼二審査員のお話がきたときは、正直驚きましたし、だいぶ戸惑いました。ひとを審査するのは難しいですしね。そして、僕らも審査されるのは嫌でしたから(笑)。
(文:吉田可奈)

それいけ!アンパンマン おもちゃの星のナンダとルンダ

 おもちゃの星のお姫様・ルンダは“みんなが自分のために何かをしてくれる事が当たり前”と思っているワガママなお姫様。元気で好奇心旺盛だが、困ったことが起きると、すぐに体が大きくてやさしいロボット・ナンダに頼ってしまう少し気が強くてワガママなところがある。
 そんなナンダとルンダはいつも一緒。ある日ふたりは、何でもおもちゃに変えられる大事な“おもちゃスティック”をどこかに落としてしまう。アンパンマンたちと広い砂漠や海の中まで探しにいくが、なかなか見つからない。そこへ“おもちゃスティック”を狙ってばいきんまんがやってきて……。

監督:川越淳
声の出演:戸田恵子 中尾隆聖 ほか
ゲスト声優:波瑠 中川家
映画公式サイト(外部サイト) 
(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会2016

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