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真野恵里菜、敵役ポジションで存在感を発揮 若手随一の“いびり役”に

連日20%越えの高視聴率が続く朝ドラ『とと姉ちゃん』(NHK)。ヒロインの小橋常子(高畑充希)は女学校を卒業し、文具会社にタイピストとして就職。職業婦人のストーリーが始まった。ここ数年、朝ドラでは脇役からもブレイクが相次ぎ、常子を取り巻くキャストも注目されているが、会社の同僚役の新キャラで目を引いたのは、真野恵里菜が演じる早乙女朱美。常子ら女性タイピストが集まる浄書室の責任者で、新人の常子に厳しく当たる役柄だ。アイドル出身で可愛らしい真野だが、このところヒロインをいびるポジションの役が続いており、女優としてひとつのハマりどころを築きつつある。

清純アイドルからクセのある役を演じる本格女優へ 視聴者が嫌悪するほどの敵役

 『とと姉ちゃん』では、晴れて入社した常子は早乙女から仕事をまったく回してもらえないだけでなく、タイプライターの使用を禁じられて、手書きでやる羽目に。その後、早乙女がようやく常子にタイプの仕事を回したと思ったら、常子が打ち終わる1時間前に同じ文書を自分で仕上げて、「その技術水準のあなたに任せられる仕事はありません」と言い放つ。その冷たい目が常子と視聴者を恐怖におののかせた。

 真野はモーニング娘。らの所属するハロー!プロジェクト出身で、2009年にソロ歌手としてメジャーデビュー。2013年にハロプロを卒業し、アイドルから本格的な女優を目指して転身。ドラマ『SPEC』(TBS系)の人の心を読むスペックホルダー・サトリ役や、映画化もされたドラマ『みんな!エスパーだよ!』(テレビ東京系)の腹黒い美少女ヒロイン役、映画『新宿スワン』ほか園子温監督の作品3本などメジャー作品への出演を重ね、確かな印象を残してきている。

 そして昨年秋、プライムタイムの連ドラ初レギュラーとなった『結婚式の前日に』(TBS系)で、脳腫瘍と闘うヒロインの婚約者に想いを寄せる令嬢役に。ふたりの婚約を阻もうとして、香里奈が演じたヒロインに「どうせ死ぬんでしょう! だったら今死んでよ!」とひどい言葉を投げたりもした。「あの女、出てくるなよ」「あきらめが悪い」といった声がネットに上がったが、それらは芝居への評価であり、敵役を全うした裏返しとなった。

 昨年12月公開の映画『orange』でも、土屋太鳳が演じたヒロインの恋敵役。転校生に恋心を抱きながら奥手な彼女を尻目に、「同じ東京出身だから気が合うと思う」などとアプローチしていく。学校のマドンナ的存在ながら、廊下でぶつかった土屋に「気をつけなさいよ!」と色をなすシーンで性格の悪さを見せ、陰で意地悪も仕掛けていた。そして「念願だった」という朝ドラ『とと姉ちゃん』での新人のヒロインに厳しい会社の上司役。それぞれキャラクターは異なるが一貫した敵役ポジションで存在感を発揮してきた。

“王道アイドル”ビジュアルとのギャップが映える悪女役

 もともとアイドルのなかでも王道の“可愛らしい系”ビジュアルの真野だが、それだけに冷たく強い態度を取ると、ギャップでいっそうキツく見える。一見誰からも好かれそうな外見とオーラをまとっているだけに、その印象とは真逆のブラックな内面を持つ敵役が映える。ヒロインが味方の少ないピンチに陥る様もリアルだ。

 加えて、昨年9月の写真集発売イベントでは、ダイエットして1年半で5キロ痩せたことも明かした。元からさほど太っていたわけでもなかったが、顔つきもシャープになり、美しい敵役によりハマるようになった。アイドル時代からのファンも多いが、ヒロインをいびる役どころでもバッシングを受けることがないのは、真野のキャラクターが築き上げた特異なポジションでもあるだろう。

 最近では菜々緒が悪女役でブレイクしたが、女優にとって得意パターンを持つことは大きい。真野もこれから役幅を広げていくにせよ、敵役がひとつの鉄板になれば強みとなる。正統派アイドルから真逆のイメージで当たり役を得た真野。女優転向の新たな成功例となりそうだ。悪女役の菜々緒に並ぶのか、いずれはいびり役の巨匠・泉ピン子のポジションに到達するのか、この先の女優としての動向に注目が集まる。
(文:斉藤貴志)

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